マギー・スミスさんとかわいいおばあちゃん?
バイオレットさま役(「ダウントン・アビー」シリーズ)、マクゴナガル先生役(「ハリー・ポッター」シリーズ)の、マギー・スミスさんが亡くなったとのニュースがあった。
とても悲しい。寂しい。
最近は、「ダウントン・アビー」のバイオレットさま役で親しませていただいていたので、もう拝見(新しい回想シーンの中でさえ)できないのかと思うと、気持ちがしおれた。
普段興味が薄かったり疎い分、好きな俳優さんやそのセリフは、しつこいくらい好きだ。
「ガラスのトンカチくらい、役に立たない」(バイオレットさま)。
この皮肉は最高だと思う。前もnoteに書いた気がする。
ガラスでできたトンカチ!
綺麗かもしれないけど、叩いたらトンカチの方が壊れてしまって、絶対に釘が打てない。
作品内で、随所に出てくるこういう皮肉が、全然大袈裟に聞こえることなく、さらりと言えるバイオレットさまというか、マギーさんの、迫力、胆力、演技力、存在感、素敵だなと思っていた。
ただ歳を重ねた俳優さんではなくて、その俳優人生の年月に見合う力を持った俳優さん。
かっこえー!!
マギーさんのバイオレットさまを見ていたら、歳をとって、かわいいおばあちゃんにならなくてもいいじゃないか、と思った。
その人らしく、生きてこられたのだなと、人生が滲むようなおばあちゃんになりたい。
そういう人は、結果的にチャーミングに映るのかもしれないと思うから。バイオレットさまは、とてもチャーミングだった。
皮肉も、嫌味も、意地悪も言う。
この人はその人生を、後悔も、幸せも感じながら、生きたのだと、自分の人生から逃げずに生きたのだと証明すると思う。
皮肉は、その人生の苦味を。
嫌味は、その人が酸いも甘いも知っているという証拠を。
意地悪は、その人が受けた愛情の裏返しを。
そんな気がする。
歳をとったら、かわいいおばあちゃんにとか、誰からも愛されるおばあちゃんになりたいとか、私の母はよく言う。
介護職に就いている母の言うことだから、単なる希望だけではなくて、歳をとった時に、老人コミュニティで生きやすい条件なのかもしれない。
でも、私はどっちでもいいや。
マギーさん演ずるバイオレットさまは、誰からも慕われているおばあちゃんだったけど、頭が硬くて、厳しくて、嫌味ばっかり言う、嫌われ役でもあった。家族や孫世代の人達と、喧嘩もよくしていた。
それでも人が離れていかなかったのは、見返りでもなく、地位でもなく、その人らしさがあったから。
バイオレットさまが、バイオレットさまらしい人柄を貫いたから。
私も私らしく、歳をとりたいと思う。
マギー・スミスさんのご冥福を祈る。
【今日の英作文】
毎日のラジオ英会話のおかげで、リスニング力がアップしました。
Due to Radio Eikaiwa, my listening skills have made great progress.
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