「ぼっち」と思うこと
人を殺して、立てこもり。
理由は「ひとりぼっちとばかにされた」から。だとか。
ふざけるなと思う。
でも、私はどこかでこの犯人の気持ちが分かる気がする。
殺意まで感じたことはないけど、覚えのある感情だから。
好き嫌い問わず、引きこもっていると、別に悪いことをしているわけでもないのに引け目を感じる。近所の人、口さがない人の大きな声に敏感になる。特に田舎にいると、そういう役に立たない、無駄な噂がびしびしとメンタルを削る。
「何もしないで家にいる」
「ひとりぼっちで友達もいない」
なんで自分のことをよく知りもしない人からの言葉にこんなに傷つくのか分からないけど、たぶんこの事件の犯人もこんなようなことを言われた、と思った(勘違い、妄想も含む)のではと思う。
自分はダメな人間だ。
なぜなら、働きもせず家にいるから。
なぜなら、家にとじこもるしか能がないから。
なぜなら、外に出ても、ちょっとした会話もできないコミュ障だから。
なぜなら、友達がいないから。
和気あいあいと、毎日犯人の家の近所をおしゃべりしながら散歩していたという被害者たち。
被害者たちに悪気はなかっただろうし、本当に犯人について「ひとりぼっち」云々を言ったかどうかも、たぶん分からないままなんだろうなと思う。
朗らかで、楽しくて、明るい性格。
は反転、大きな声で、好き勝手、笑い話にして喋る。と同じになることもある。
そういう人たちに、自分の噂をされている(のではないか、も含む)。
ひとりぼっちとばかにされた。
その部分だけ、犯人は苦しかっただろうなと思う。辛かっただろうと思う。
被害者は、犯人の家族と面識があったと言うから、遠慮のないことが、信憑性高く言えただろう(と、犯人は考えた、思ったのではないかと思う。あくまで私の推測)。
孤独は孤独を呼んで、いっそう孤独になる。
それで、人を殺していいと結びつけるのは、変だと思う。絶対におかしい。
でも人は孤独に慣れ切ることはできないし、孤独を耐えきることも大抵の人には難しいし、しなくていい。
暴走した孤独が、人殺しをしたのかもしれない。
自分は、人に言われるような、言われるほどの惨めなぼっちじゃない!
ぼっちだと自分の中で認めるところがあるから、ぼっちの否定をしたくなる。認めながら、否定をしてるから、人に言われると、苦しくて苦しくて、腹が立つし、悔しくて、情けない。
ぼっちの何が悪い!
ある時、開き直っても、今度はその開き直りを聞いてくれる人がいない。
ぼっちだから。
ぼっちの永遠のループ。
私は、この犯人が、というより、ぼっちだの、ニートだのと、何かとレッテル張りをしたがる風があって、そのレッテルに縛られすぎる本人と社会が、少なくともひとつの大きな問題だと思う。
ぼっちもニートも、本来なら、個人の問題であり、他人がとやかく言っても、知ったことじゃないと受け流していいはずのこと。
でも、今の日本は違う。
ぼっちは、惨めなことだし、恥ずかしいことだ。
ニートも、情けないやつ。社会のお荷物感。
本人が後ろめたさを感じるのは、当然のようなところが社会にも、本人にもきっとある。その上、感じないなら、それ以上に問題だと思われている。
日本は貧しいと思うのは、こういう時。
日本はお金持ちの国なのかもしれないけど、みんな気持ちに余裕もないし、苦しがっている人を、見下すだけでなく、本人がさらに苦しむような構図を作り上げがち。気持ちに余裕がないから、できない人、一見サボってる人を許せない。
日本の田舎はのんびりして、みんな仲良し。反面、詮索好きで、お互いの知らないことはないと信じて疑わないし、それが安心に繋がったり、心苦しかったりもする。
犯人のぼっちは、田舎だからこそ、もっと辛かっただろうなと思う。
最後に、被害者の方たちのご冥福を祈りたいと思う。
犯人には、社会のぼっちやニートと呼ばれる人たちへの寄り添い方は、犯人の知っている通りだけではなかったことを、知って欲しいと思う。
踏み出し方によっては、社会はもっと優しかったかもしれないよと、伝えたい。今更なのかもしれないけど、あなたの人生は、まだ続くだろうから。
【今日の英作文】
「映画館はあまり好きではありませんが、大好きな漫画の映画がもうすぐ上映されます。待ちきれないなぁ。」
"I don't like movie theater so much, but the film of my favorite manga is going to be put on the screen soon. I can't wait to see it!!''
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