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とある武力集団と私

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とある武装組織での下級士官としての体験談など  ※内容は全てフィクションです
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89式小銃と20式小銃

89式小銃と20式小銃

もはや20式小銃の使い勝手など知る由も無いが

存外、小銃というのは見た目で概ねの使い勝手は分かるものである。使用弾薬が同じなら尚の事である。

89式小銃の問題点でよく言われていたのは

・弾倉挿入口が小さい
・切り替えレバーが左右に付くようになったとはいえ使い勝手が悪い
・ア→レ→3→タという順序も悪い
・拡張性が無い
・フロントヘビー気味
・水陸両用作戦での使用に不向き

とまあこんな感じだ

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青年将校に贈る言葉

青年将校に贈る言葉

何故か知らないが、この記事のPVが凄い。おそらく、おそらくではあるが、候補生かそれに準ずる人たちが見ているのではないだろうか。又は初曹か?

私など無学教養で、Jも半端に辞めてしまった人間なので、話半分程度に見てくれていることを祈るばかりである。

さて、表題の件であるが、私が現役時常々思っていたことがある。

青年将校の方々は大変そうだなあ

という事である。

Bはまだいいが、一般大学から来た

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自衛隊入隊のすゝめ

自衛隊入隊のすゝめ

12年勤務して手取り14万だそうだ。ホリエモンの言い方はアレだが、核心をついているなあとも思う。

ここで自衛隊の一般的な額面年収を見て欲しい。とても恵まれている。

クソみたいな人を人と思わぬ鬼畜会社で人生を浪費するのか、一発発起し国に身売りして上流とまではいかないが中流程度かつ充実した余暇を過ごすのか。

(以下は陸の話)

結婚もしやすく、各種厚生も充実しているので子育てもしやすいし、家族サ

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千葉県 台風15号被害から考える今後の災害派遣のあり方

千葉県 台風15号被害から考える今後の災害派遣のあり方

今災害において、ちまたでは政府・自治体・自衛隊等への批判が物凄い。

災害派遣でもなんでもそうであるが、不足事態対応の要は、平素における不断の即応体制の維持と初動である。

初動がまずければ、いかに素晴らしい活動をしようとも国民は評価してくれない。

今回は様々な方面の不手際が目立つが、ここではせっかくなので自衛隊にフォーカスして雑記を記そうかと思う。

そもそも災害派遣は副次的任務である。主たる

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自衛隊という組織

 自衛隊という組織に12年程在籍していたわけであるが、なにも「自衛隊」という一枚板ではなく、様々な職種や部署がある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/陸上自衛隊
細部はwikiでも見て頂ければよい。

(写真:陸上自衛隊HPから引用)

 私が所属していたのは、まさに写真のようなことをする普通科である。一口に普通科といってもその内実は事細かく、みんながみんな、「ほ匐前

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記憶

 私は自衛隊がとても好きだった。嫌なことも多分にあったが、それを上回るいい思い出が大量にあるし、普通の人ができないような体験、そして知識・技能(技能は娑婆では使えないが)を身につけさせてもらった。

 そんな事をつらつらと書いていこうと思う。自衛隊が私の記憶の彼方に行ってしまう前に。