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青年将校に贈る言葉

何故か知らないが、この記事のPVが凄い。おそらく、おそらくではあるが、候補生かそれに準ずる人たちが見ているのではないだろうか。又は初曹か?

私など無学教養で、Jも半端に辞めてしまった人間なので、話半分程度に見てくれていることを祈るばかりである。


さて、表題の件であるが、私が現役時常々思っていたことがある。

青年将校の方々は大変そうだなあ

という事である。

Bはまだいいが、一般大学から来た子たちは大変なご苦労があると思う。
入校はさておき、部隊配属されると、人によっては地獄なのではないだろうか。

先ず人間関係、識能の問題、体力・気力とどれをとっても部下に敵わぬ、そんな絶望感に襲われるのではないだろうか。(例外優秀マンは除くゾ)

また、不幸にも部隊・上司ガチャに失敗してパワハラの嵐もある事だろう。

最初の演習など戦々恐々であろう。歩兵連隊配属なら二十数名を率いて数日間、行動しなければならないのだ。教育隊と違い、階級、知識や技術・体力様々な人間を率いて行動するのは並大抵のことではない。

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そんな多難な青年将校に私が一つ言いたいのは

「某学校で教わった精神的な教えをいったん忘れろ」

という事である。将校としてのあるべき姿の追求は大切であるのは間違いない。

が、あまりに気負いすぎて、チームで討論や議論をしたり、モノを教えて貰ったりと、必要なコミュニケーションまでもシャットダウンしてしまうのは勿体ない。

小隊はチームなのだから、甘えるべき時には甘えてしまって、イチ陸士から直下古株曹に至るまでの知識や経験を吸い尽くす勢いで会話、時には質問、時には討論をすべきである。

「そんな事を言われても、難しい人ばかりで…」

という声が聞こえるが、そういった場合、往々にして自分から一線引いてしまってることも多い。

難しい人に対しては、たまにその人の案に乗っかってしまうのがいい。

「〇〇さん、この場合、どうしましょうかね?」

普通に聞いてしまおう。答えを聞いたならばその通りやってみる。

なるほど上手く行ったら彼の手柄である。一緒に喜ぼう。

転じて失敗してしまったら自分の責任である。そこは我慢して一人で上司に怒られよう。

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中堅隊員には、自分より年下且つ経験も無い将校にフラストレーションを抱えている者も多い。

逆に言えば
俺だったらこうするのに
という意見を持つ隊員は貴重である。

そこの自意識を上手くくすぐり取り込もう。表面的には質問形式になるが、本質は参加型である。フランクに聞いていこう。

良い意見はどんどん自分の中に取り込む。

ただ、気を付けなければならないのは、変に部下に迎合してしまって傀儡になってしまわないという事。

戦術で3:1の法則がある様に、平素の業務においても意識すると良い。

当初
部下の意見くみ上げ3:1自分の考え
じ後
自分の指示3:1部下の意見くみ上げ

勤務を重ねるうちに攻勢転移してしまおう(名案)

何にせよ、自分の考えも言う、部下の考えも拾う、という姿勢で真摯に隊員と向き合い、充実した部隊勤務を送って欲しいなあと思いましたまる

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最後であるが、部隊に配属されると慢性的な幹部不足によって過大なオフィスワークに悩まされている人も多いと思う。

決済の下りない訓練計画や、命令をひたすら作って、修正して、日々係につつかれながら各種業務をこなして

そんな日々を送っていると、精神的な逃げ場が無くなるのも無理はないと思う(人によるが)

そういう人は、是非自分を大切にしてほしい。国を守るのも健康な肉体と精神あってのことである。

人生一度きりなので、誰かに相談するとか、いっそ病院にかかるとか、はたまた退職してしまうとか、逃げ道は無数にあるので、一人で悩まないで欲しい。

2020年、これを見ている青年将校に幸あれ

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