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#4 教育学部生が選んだ社会人最初のキャリア
大学4年時、周りの友人が就職活動をしている中(とは言っても教員や公務員志望の人が多かったですが)、
僕はあまり就職活動というものに熱心になれませんでした。
転職支援などには元々興味があったので、人材企業の選考は何社か受けていましたが、
「学生に毛が生えた程度の自分が、偉そうにキャリアのアドバイスなんてできるはずない。」
と、そんなことばかり考えていました。
教員についても同様でした。
もし大学卒業直後に教壇に立っても、子どもに教えられるものは勉強だけだろうし、学校教育という生産性の低い現場で若手期間を過ごすことは、
環境に流されやすい自分にとって、成長の機会を減らしてしまうことと同義でした。
※もちろん教員が成長できないというわけではなく、僕自身が合っていなかったということです。
そのため僕にとっての就職の目的は、やりたいことは二の次で、好きな人と仕事をしながら、キャリア支援や教育の礎となる経験を積むことでした。
自分はこの会社じゃなきゃダメ!という理由が特段なかった(実際のところ大体皆そうだと思いますが)ため、
就職活動はほとんどせずにインターンシップに明け暮れていました。
「相手探しに時間を費やすのではなく、自分磨きをすることで結果的にいい相手に巡り会える」
恋愛もそうですが、そんな持論を信じていました。
自分の能力の低さを棚に上げ、会社を条件だけで品定めしたところで、いつまでたっても社会人として与える側のマインドにはなれません。
その結果、インターン先の社長の紹介によって
当時は全く興味のなかった化粧品業界の営業職として社会人キャリアをスタートしたのですが、
僕にとっては本当にいい決断だったと思います。
まず、お客様とフロントで関われる営業職であること。どんなビジネスでもお客様の存在無しでは成立しません。
全て職種の仕事が、回り回って間接的にお客様の元に届いているわけです。
その事実を、お客様と関わる経験がなければ想像するしかありません。お客様にとって何が最善か?を考えて働く姿勢は、営業職の経験が育ててくれました。
また1人あたりの仕事量が多かったこともあり、いかに生産性を上げるか、健康を維持するかなど、仕事上での基本的な体力や考え方を身につけることができました。
この辺りはプライベートでも役に立ちますし、どんな職場でも身につけておいて損はありません。
総じて言うと、初めのキャリアはどこで何をして働くか以上に、自分自身の仕事へのスタンスが大切なので、
社会人として向かうゴールが定まらないことは大した問題ではないと思ってます。
キャリアチェンジは後でいくらでもできるので、方向性だけ大雑把に決めて、やってみながら修正していけばいいです。
基本的にやりたい仕事かどうかはやってみなきゃいけないのに、上辺のイメージだけで職種に絞って選択肢を減らしてしまうのは勿体ないと思います。
「明確かつ高い目標が無くてはいけない。」というのは1つの価値観にすぎないので、目標がないからといって自信を無くす必要は全くありません。
自分は何を大切にしたいのか?という本音ベースの心の声を聞いてあげて、もっともっと暫定的に今を生きていくことをおすすめしたいなと思っています。