AIが教えてくれること、教えてくれないこと - 人間の感性と価値観が求められる時代【将棋編】
将棋の藤井聡太竜王と羽生善治九段の王将戦も佳境に入った。藤井竜王の3勝2敗で、次回の第6局が藤井竜王にとっては防衛につながる重要な一戦となっている。羽生善治九段が勝てば星が並び最終戦での決戦となる。
今回の王将戦は、藤井竜王の防衛vs羽生九段のタイトル獲得通算100期獲得の大一番である。
藤井聡太竜王は「AIの化身」と言われるほど、現代の将棋の流れを変えている。一方、羽生九段は「羽生マジック」に留まらず、常に時代に流れを読み、現在でもタイトル戦に挑戦している程の「天才棋士」である。
今回の将棋の面白さは、羽生九段の勝敗的に不利なため研究のされていない戦術を使うことによって逆転を狙う戦略を取っている点が、この将棋の面白さの一つである。研究されてない将棋の先にある人間味の勝負が一手一手の緊張感がワクワクさせる。
AIは人間のサポートはしてくれるが、最終的な判断は人間が行う。だからこそ、人間的な指し方は重要になってくる。
今の日本で本当に、AIとの共存や倫理観など先進的な取組みに挑戦しているのは将棋界である。
AIが進化していく上で、人間が必要な能力は【大局観】である。
大局観について
テクノロジーの進化で、多様化していく社会では、学校や職業、生き方にしても多くの選択肢がある。1つ1つを見極めて大学や適職など選ぶ事は非常に難しい。細かな枝葉だけをみるのでは、木の幹も含めた全体を観る【大局観】が大切である。
AIは、選択肢やアドバイスなどは教えてくれるが、本当に大切なのは自分自身の感情と価値観である。AIのアドバイスを参考にしながら、最終的な判断は自分で下すことが重要である。