つながり活動〜フラれ〜ずでつながる〜
毎年、お盆休みの時期になると、
昔からの友達が電話をかけてきてくれる。
互いに忙しく、普段はほとんどやり取りはしていないのだが、
恒例の行事のようにお盆の時期に連絡をくれる。
お互いの近況報告をするのだが、
毎年、近況報告の後の話題に、高校時代の話が出てくる。
「 昔、好きな女の子、被ったよな〜 」
この話題も毎年恒例の話題。
「 言うと思ったわ〜 」
と毎年のように笑う。
「 あの時、俺、身を引いたよな〜 」
と、友達が言う。
私も言い返す。
「 いやいや、俺が身を引いたんやんか〜 」
毎年、お互い譲らずで、また笑い合う。
実のところ、どっちがどうだったか、
どっちが先に告白した等、
記憶が薄れてしまっている。
ただ確実に覚えているのは、
お互い、好きな女の子に告白し、
お互い、フラれてしまったということ。
だから、
譲った譲られたと毎年言い争っているが、
2人ともフラれていて、
そのことを思い出して、
格好悪かった自分達を笑っているだけなのである。
お互いおっさんになって、
未だにこんなことを話しているのが、
すでに笑ってしまう。
おまけにそのマドンナちゃんは、
私達フラれ〜ずの、
わりと近い存在の男友達とお付き合いを始めたので、
余計に苦い思い出として、おじさん達の胸に刻まれている。
当時はなんとも複雑な気持ちだったが、
そのおかげて、
フラれ〜ずの結束がより固まって、
おじさんになった今でも連絡を取り合う仲になっているので、
今ではそのマドンナちゃんや彼氏に対して、
感謝の気持ちでいっぱいである。
毎年、
「 あの頃、もしどっちかがマドンナちゃんと付き合っていたら、
俺たちの関係は無くなっていたかもしらへんな〜 」
と、
互いに笑って、
毎年、
負け惜しみを言っているのである。
今日も電話がかかってきた。
盆と正月に、再結成するフラれ〜ず。
このつながりは、
私にとって、特別なものである。