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また会えたなら


何年ぶりの誰かに遭遇した時、声をかけるか躊躇ってしまう。


とっさに向こうは覚えてないかもって思ってしまうからだ。


もちろん親しい間柄だったら迷わず声をかける。
しかし、好感はあったけど少し話したことがある程度だったら、迷って止めてしまうことがほとんどだった。



いつも通り仕事をしていた水曜日の午後👩‍💻
私の席へ駆け寄って話かけてくれた人がいた。


「tomoriちゃん、久しぶり!覚えてるかな?
今日、出張で大阪に来たんだ😊」

それは、6年ぶりに会った同期だった。


彼女とは入社当初の研修で2週間ほど一緒だったのだが、同期がかなり多いこともあり、2週間のうち一緒に話した時間は、トータルしても10分くらいしかなかっただろう。
その後、東京配属と大阪配属で6年間一度も会う機会はなかった。

ここではAちゃんと呼ぶ。

"Aちゃん!もちろん覚えてる!
髪短くなったね!🥺"

「これ、東京土産。今日あの席で仕事してるの。」  

"そうなんだ!会えて嬉しい!
〜〜〜〜〜〜〜〜"


ほんの少しだけ会話をした後、
彼女は出張者席を戻って行った。

ここまで書いての通り、特に何が起こったわけではない。笑

でも私はすごく嬉しかった。
そしてこう思った。


今度久しぶりの誰かと会う機会があれば、少しだけの知り合いだったとしても、彼女のように話しかけてみよう、と。

また会える機会ってそうそうない。
話しかけたら何か始まるかもしれないし、何も始まらなくても失うものもない。


「tomoriちゃん、またね👋」


数時間後、彼女は東京に帰って行った。



ほんの一瞬の再会。

また会えるといいなと本気で思った。



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