茶道教授の独り言
「あっ野菊 ドライブ途中 声あげて」 目の早い私は、茶花を見逃しません。 それらを見つける度に、うれしく気分も高揚します。
寄付 和歌色紙 菅家 このたびはぬさもとりあえず たむけやま もみじのにしきかみのまにまに 床 茶醒胸古学 東坊城聡長卿 花 藤袴・鷹の羽薄 花入 三島 香合 大宰府天満宮 梅古材 夜も長くなり、大いに学んでもらおうと・・菅原道真公を取り合わせました。 寄付は、百人一首の道真公の歌。 丁度秋に相応しく! 床はチャハ・サマス・フルキヲ・マナブ・ムネ・で、正しく夜長にこそと思われます。筆者は道真公の由緒正しい子孫で、署名にも菅原と書かれています。 お馴染みの
「怪しくも 迷い込んだか 薄原」 どこまでも続く薄。 穂が風に大きく、揺れます。 少し歩くと、迷い込んだ様な 不思議な気分になりました。
新古今の名歌群より、個人的好みで歌を番えて行きます。 まず記念すべき第一回、一番好きな摂政太政大臣 藤原良経と左衛門督通光を合わせます。 二人とも後鳥羽院に愛された、歌人です。特に良経は新古今に79首入集、西行の94、慈円の91首についで、第三位。何れも名歌ばかり! 通光は17歳で取立てられ、琵琶・武芸と院と行動を共にしています。 「行く末は空もひとつの武蔵野に 草の原より出づる月影」良経 「武蔵野やゆけども秋のはてぞなき いかなる風か末に吹くらむ」通光 どちらの歌も後鳥
豪華なスター陣の共演、だと聞いて 観に行きました。 確かにテレビドラマでお馴染みの、 顔触れがうれしい! がしかし、ストーリーは今一でした。 イ・ジョンジュの第一回監督作品とか。 色々詰め込みすぎてね~何度か昔に返るシーンが、不自然で。そこでこちらは、止まってしまうのでした。 友情出演?の人達は、上手いキャスティングだっただけに・・生かしきれない感じでした。 ラストシーンも???で、ダブル主役のチョン・ウソン先生のハンサム振りばかりが、印象に残っただけの作品でした!
「稲雀 軽トラ荷台 一杯に」 荷台に積まれた稲束に、 雀が群れていました。 秋を強く感じた、瞬間でした。
襖を開けて、水指が持ち出されました。続いて茶碗・薄茶器となり、柄杓・建水が・・・ (はいストップ!やり直しね)注意された人は「狸に触られた」様な、顔をしています。何がいけないのか、分からないのでしょう。 (水屋から道具を持ち出す時、正面を確認すると教えました。建水も見ましたか?釉薬の垂れている所を、正面にしなきゃ~) 本人は反省の顔付きで「すいません、建水は見ませんでした」(建水や蓋置でも、きちんと確認してから持ち出す) 他の社中にも、顔を向け注意しました。水指や茶碗だ
「対岸に 芦刈の舟 動かざる」 好天の静かな日。 まるで日本画の様な、 風景を見ました。
日本橋高島屋で開催された「日本いけばな芸術展」を見学。三期に別れているので、三回参上~ 三回とも同じ光景が!自分の作品の前で、記念撮影している人。 一人なら未だしも、数人で作品の前に立ち邪魔。何度も撮り直しています。 (見学者の迷惑ですよ。考えて行動なさって、下さい)注意したら、凄い顔で睨まれました。 (ただでさえヒドイ顔なのに、そんな表情で見るんじゃねーよ!)心の中で叱りました。 会場内での、順番の番号付けが疑問だらけ・・彼方を見てから、こっちを見てと右往左往しまし
「藤の実の 色の侘しさ 夕まぐれ」 藤棚から、焦げ茶色の実が 沢山下がっています。 夕方の薄墨に紛れて、色を 無くしそうです。
「今年はいつまで暑いのですが、 中置の点前なさいますか?」真顔で 質問されました。 中置とは、気温が下がって来たので・お客様に火(風炉)を近付ける点前。 確かにこの異常気象では、火が近くなれば暑いかも・・とは思いました。 がアマノジャクの私、そう言われると逆に(はいやりまっせ!復習して下さいな) 本音では、嫌いな点前です。何故なら、柄杓を引くスペースが狭い。 茶入の仕覆を、建水の上部に置くので 危険。釜蓋の滴・湯や水を捨てる飛沫などが、裂地に落ちないかハラハラ。 中置用
「良夜なら 普段と違う 飲み物を」 美しい夜、さてこんな時は 何を飲みましょうか。 日本酒じゃ平凡、ワインでも ないし・・
赤ちゃんを抱え、ベビーカーを押して下車する人がいました。 (お手伝いしましょう。先の階段下まで、ベビーカーを運びます)無事に階段下まで、ご一緒できました。 「大川さん、優しいわね」同行の友人が、呟きます。(子供は国の宝。だから皆で助けなきゃ。子連れの外出は、大変でしょう) 時々見かけるのは、中高年男性が助けている姿です。若い男性が、優しさを発揮しているうれしい場面も! 対して女性は、見かけません。 力の問題があるのか?しかし乗り物で、赤ちゃん連れに席を譲るのも男です。女
「胸中に憂い有る日は昼食を 常より高い弁当にする」 モヤモヤが胸から、 離れません。せめて 気分転換! その場で一番高い弁当を 手に取りました。
「九月尽 空を仰いで 地を見つめ」 いよいよ九月も終わり。 季語の世界では、一足 早く冬となります。 うれしい様な寂しい様な~
秋の彼岸中に、催しがありました。 床 到彼岸 花 吾亦紅・糸薄・萩 花入 竹 舟 香合 櫂形 波蒔絵 こんな取り合わせにしました。 見事な挨拶をなさる方がいらして、感激しました。 「この舟に乗って、彼岸に向かうのでしょうね。彼岸に至れる様に、私達も 努力せねばと思いました」 私はうれしくなり(まあ私なら、泳いでも渡るかも知れません)こう答えて、爆笑を誘いました。 苦心した道具組を理解して下さる方が居ると、力が湧いてまいります。