魚柄仁之助の生活防衛レシピ 第21回
魚柄仁之助の生活防衛レシピ
〜第二十一回 魚の味噌漬け・粕漬~
鮭の切り身、鯖の切り身、鰆、鰤・・・
切り身を味噌や酒粕に漬けた「西京漬」とか「粕漬」って
ちょっと高級感がありますよね
そこで・・・
今回は甘塩の「塩鮭」と「塩鯖」を買ってきました今回は甘塩の「塩鮭」と「塩鯖」を買ってきました
これ、このまま冷蔵庫に入れただけでは
すぐに傷んできますが、味噌や酒粕を塗っておけば
グーンと長持ちするのです
長持ちだけではなく、味噌や酒粕が切り身に浸透して
味が格段に良くなるから、もうけもん?ですね
スーパーなどで売っている「西京漬」とか「粕漬」「味噌漬」
も、実は自分でかんたーんにできちゃうのです
用意するのは、味噌と酒粕
味噌⇒西京漬のような甘めがお好みなら白味噌、麦味噌、西京味噌
辛めがお好みなら仙台味噌、信州味噌
こってり味がお好みなら愛知県の八丁味噌
酒粕⇒練粕か板粕
普通よく売っている酒粕は四角くて薄い板状の板粕です。
板粕の場合は少量の味醂か酒、もしくは水を加えて
「粘土をゆるくした程度」に延ばしてから使います。
【本格的練り粕】
日本酒を搾った後の酒粕(1~3月頃)を夏が過ぎるまで(9~10月頃)低温で保存すると、酒粕が発酵してきてゆるくなってきます。硬かった酒粕がまるで練ったようになるから「ねりがす」と呼ぶのですが、板粕に水分を加えて練ったものを「ねりがす」と呼ぶこともあります。本当に旨い粕漬けを作りたいのでしたら、購入した硬い酒粕を半年くらい冷蔵保存して、本物の練粕を作ることですね
味噌、酒粕を切り身魚に塗ります
左側が塩鮭に白味噌を塗ったもの、右側が塩鮭に練り粕を塗ったもの
上が塩鯖に練り粕を塗ったもの、下が塩鯖に味噌を塗ったもの
この状態で冷蔵庫に入れておくと長く保存しても傷みませんし、熟成して美味しさが増してきます。早ければ一日後から食べられますが、2~3日以上置いた方が味が馴染んできます。
これらの写真を見せると大抵のヒトは「え~!こんなちょっぴりの味噌でいいの?」という反応を示します。それはデパ地下などで売られている西京漬などの先入観があるからなの。溢れんばかりの味噌や酒粕にどっぷりつかっている景色に慣れているから、家庭でもそうしなきゃならない・・・と思い込んでしまうんですな。
無駄、ムダ、むだでっす❣
魚の切り身の両面にうす~く塗る程度で充分なのです。だから正確に言うとこれは
「味噌漬け」「粕漬」ではなく「味噌塗り」「粕塗り」なんでしょうね
味噌塗り、粕塗りの焼き方
ガスコンロなら、魚焼きグリルで焼くのが一般的ですが、フライパン焼きもできます。
フライパン焼きの場合は、「弱火で蓋をして焼く」のがおススメ
焦げにくいテフロン加工などのフライパンなら油無しでもOKですが、少量の油を敷くか、水を敷いて焼くと蒸焼のようになり早く、ふっくらと仕上がります。
まとめ焼きすると・・・
どーせ焼くならまとめ焼きはどーでしょか?
焼き上がりを冷ましてからタッパーに入れておくと
数日間は温めるだけで焼魚が食べられる。
誰とは言いませんが、(あ~あ、ビールのおつまみがぁ~)ってことあるでしょ。
また、朝ごはんに焼魚が付いたりしたら、「温泉旅館の朝食みたい💛」もできちゃう。
すっかり冷えた焼魚は意外とほぐしやすいので、鮭フレークや鯖フレークなんぞも簡単に作れちゃう。これは瓶に入れて「お茶漬け用」にできますね。
魚の切り身の〇〇漬、覚えておくと普段の食生活も豊かになるのです。
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魚って傷むのが心配で慌てて焼いたり買うのを躊躇しがちでした…前日の夜に仕込んで帰宅後に焼くだけなら楽チンですね!うっかり焼き忘れても安心です!(焼き忘れることなんてないと思いますよね?わたくしよく味付けして焼くだけにしておいて忘れるのです…)今回は営業部のKさんからレポが届きました~
〜「飛鳥新社営業体験談」味噌漬け編〜
おひさしぶりです。
今回は魚!しかも味噌漬け(というか塗り)!ということで、あの高級品をリーズナブルに家で食べられるのが楽しみです。しかし、普段は焼き魚をやらない私でも無事成功するでしょうか。
まず材料調達として、最寄りのスーパーへ向かいます。そこで「生さごち」に半額シールが貼られており、思わず手にとってしまいました。
しかし、さごちってなんだろう…?
あとから調べてみると鰆“さわら”の別名らしく、ずいぶんお得な買い物ができました。幸先がいいです。
普段使っている味噌を薄く塗ります。
そのままだと塗りにくかったので、みりんで少し伸ばしました。
こちらを保存袋に入れます。
冷蔵庫で1日寝かせた後、早速焼きます。
魚焼きグリルの掃除なんて、横着者にはハードルが高過ぎる!と思っていたので、フライパンでも焼けるというのは非常にありがたいです。
そのフライパンにクッキングシートを引き、ますます横着さを発揮して焼いていきます。
完成!
市販の味噌漬けより、かなり甘さ控えめなので、お酒にもごはんにもよく合います!
そして何より身がふわふわで美味しいです。
「普段の食生活も豊かになる」という魚柄先生の言葉は真実だなぁとしみじみ感じます。
焼き魚を並べると、一気に食事の質が引き上げられますね。
そしてよくビールのおつまみがぁ…となりがちなので、このワザを有効活用し、良質なたんぱく質を摂取しながら、晩酌を楽しみたいと思います。
おいしそうですね~ 市販の味噌漬けや粕漬のたっぷりついている味噌・粕を洗ってから焼くなど手間がいらないのもいいですね!子どものおかずからお父さんのおつまみまでカバーできる一品、ぜひお試しください。
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