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『大寒』と『臘八粥』

昨日は『大寒』でした。
大寒は二十四節気の最終節で、
1年で最も寒くなる頃とされています。


冬の6つの節気は 
立冬、小雪、大雪、冬至、小寒、大寒。
小寒は「寒の入り」と呼ばれ、
そして、大寒は寒さが極める頃。

大寒から15日が経つと
新しい1年の始まりの『立春』になり、
『冬去春来』『大地回春』という
新しい生命が芽生える季節が待っています。

臘八節と臘八粥

旧暦の12月8日は
中国の伝統祭りである『臘八節』です。
もともとお釈迦様が成仏日の祭日でしたが
その後、民間の祭りになったという。
その歴史はすでに千年を超えています。

※ 臘八節
(ろうはちせつ/片仮名読み:ラーバージェ)


5世紀頃から始まったこの伝承は
豊作を祝うため
神様に謝恩式が行なわれます。
式典の後、人々は新しく取った
穀物でお粥を炊き、一緒に食べて祝う。
これが『臘八粥(ラーバージョウー)』です。
また、『仏粥』とも呼ばれています。

臘八粥の由来

中国仏教の伝承では、
お釈迦様が断食の苦行修業中に倒れたとき、
通りがかりのスジャータという娘に
食べさせてくれた粥のおかげで
元気を取り戻し、悟りを開き、道を得て
仏となったのがこの日だと言われます。

民間では、この日に穀物や果物で
おかゆを炊いて、仏様に供えるのです。
このお粥は「臘八粥」と言われます。

薬膳料理としての臘八粥

『臘八粥』の種類は非常に豊富です。
穀物や豆類、ナッツなど
8種類の材料を使われるのは一般的です。
日本でも人気の高い薬膳料理である
『八宝粥』も臘八粥から由来しています。


穀類には、うるち米・もち米・鳩麦など、
豆類には、黒豆・赤小豆・緑豆など、
ナッツ類には、クルミ・栗・落花生・蓮子・棗・松の種などをよく使われます。

現代では、地域や好み或いは
手元にある材料によって、
8種類だけの材料に拘らず、
養生の目的で多くの生薬も入れています。

臘八粥の効能・効果

(1)「腎」を補う
老化による様々な体の衰えを緩和し、
生命力を高めます。
材料:黒米、紫米、黒豆、くるみ、栗、
   黒ごま、枸杞子、龍眼肉、松の実など。


(2)「血」を補う
美肌効果、内臓や脳の働きを良くし、
精神安定、安眠効果があります。
材料:小豆、緑豆、落花生、棗、龍眼肉、
   蓮子、レーズン、黒砂糖、枸杞子など。



(3)「気」を補う
疲労を回復し、気力体力を作り、
消化機能を高める作用があります。
材料:もち米、うるち米、粟、蓮子、芡実棗、くるみなど。


今年の大寒は臘八節は同じ日に重なり、
珍しいと言われています。

冬は腎を養生する季節
大寒こそ『腎精』を補い、
エネルギーをたっぷり貯蔵し、
また、気血を補い
栄養とパワーが溢れる体作りのために
臘八粥をたくさん食べましょう。

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