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詩ことばの森(114)「崖下の道」

崖下の道

なつかしい崖下の道を
僕は一人で歩いていた

日を浴びた僕の影が長く伸びている
あたりには誰もおらず
この辺りは静かな場所である

こんな場所にいると
自分は一人になってしまったと思う
長い時間が経ったが
昔出会った人たちは
いったいどこへ行ったろう

この先は下り坂がつづくけど
それが終われば
次は登り坂が待っている

僕の足取りは
軽くもなければ重くもないのだ
せめてもの青空が
今日はなぜか痛く感じる


(森雪拾)

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