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結婚を損得勘定で考えるのは当然【コスパ悪い?】

●「結婚は損得勘定でするものじゃない!💢」

●「結婚をコスパで考えるなんてけしからん!💢」


このような時代遅れのお叱りをしてくる老人達に困惑している方も多いのではないでしょうか?

特に中高年の既婚者や結婚相談所などの婚活業者がポジショントークで言っていることがほとんどです。

安心してください。現代社会では、結婚をコスパや損得勘定で考えるのは当たり前になっています。つまり、結婚のコスパが悪いと考え結婚しない人が激増しているのです。


結婚や恋愛をコスパで判断するのが当然の理由

1つ、例え話をしたいと思います。

私はディズニーランドが大好きなのですが、私のパートナーはあまり興味がありません。一緒に行っても退屈そうです。一方で、私のパートナーはアクションゲームが大好きなのですが、一緒にプレイしてみても私には何が面白いのかわかりません。

ここで、お互いに「ディズニー行っても疲れるだけで損じゃね?」「ゲームって時間の無駄だよね?コスパ悪くない?」と言い争うことには何の意味もありません。

これはとても単純な話であり、

●人は自分が興味のある物、好きな物は損得を無視して熱中する

●自分が興味ないものはコスパ・損得勘定で考える

ということなのです。


実は、結婚コスパ論もこれと全く同じ話なのです。

現代社会では、既に皆婚社会は終わり結婚してもしなくても自由な時代になりました。また、女性の社会進出も進み、結婚しなくても女性が生きていける社会になってきています。「一人が好き」「人を好きになれない」という人も現代では激増しています。

つまり、多くの人にとって、結婚は既に「興味のないもの」になりつつあるのです。前述したとおり、興味がないものに対してコスパや損得勘定で考えるのは当然です。

このような状況で、「結婚は損得勘定でするものじゃない!」「結婚をコスパで考えるなんてけしからん!」といったお叱りをすることは、「私はディズニーランドが好きなので、人類は全員ディズニーランドが好きであるべきだ!」と言っているようなものです。

他人の趣味嗜好や価値観や多様性を無視して、自分の価値観を押し付けようとする傲慢で迷惑な行為です。

結婚に熱い情熱を向けられる人は、勝手に自己責任で結婚すればいいだけです。自分の価値観を他人に押し付けることがないようにしましょう。


私は元婚活アドバイザーだったので多くの人の婚活を見てきましたが、実際に結婚に損得勘定を求める女性が増えているのは肌で感じています。むしろ、情熱で相手を求めるタイプの人は完全に少数派です。

明治安田総合研究所の「20~40代の恋愛と結婚(第9回 結婚・出産に関する調査より)」という調査を見ても、結婚願望自体が激減してきている一方でコスパ思考が増えてきていることがわかります。少し古い調査結果なので、2024年現在ではさらに加速しているでしょう。

結婚願望があるのは
20代男性 3年前67% ⇒ 今回39%
20代女性 3年前82% ⇒ 今回59%

結婚をコスパで考えたことがあるか
20~40代未婚男性の38% 女性の45%が考えたことがある
1億円以上のプラスと考える割合 30代未婚女性11%、30代既婚女性19%

引用元:https://www.myri.co.jp/research/report/2016_01.php


つまり、

①純粋な情熱で結婚する人は減っている

②結婚にコスパを求める人は増えている

という傾向は明確に存在するのです。

意外かもしれませんが、特に女性の方が男性に比べてコスパ思考をすることが多いです。将来の経済的余裕や安定を目的に婚活することが多く、結婚しても経済的にプラスにならないならば「それなら結婚しなくてもいいや」となる傾向にあります。


なぜ老害既婚者たちは、結婚に損得勘定やコスパを持ち込むと怒り出すのか?

では、なぜ考え方の古い中高年既婚者は「結婚は損得勘定でするものじゃない!」「結婚をコスパで考えるなんてけしからん!」と叫び、他人に干渉してくるのでしょうか?

結婚が良いと思うなら自分たちで勝手にやればいいだけで、それをわざわざ他人に勧めたり押し付けたりする必要がありません。なぜ価値観の押し付けをするのでしょうか?

大きく2つの理由があります。


①精神的に幼稚であり、損をしている自覚があるから

1つに自分自身が「結婚で損をしている自覚がある」「結婚で失敗した自覚がある」にも関わらず、客観的に物事を見ることができず、損を認めたくないという心理が働いている可能性があります。

当たり前ですが、結婚で損をすることもあれば得をすることもあります。また、短期的には損でも長期的に得することもありますし、金銭的価値だけでなく精神的充足などの評価軸もあります。

普通の人はこれらを総合的に判断し、自分が損をしているか得をしているかを客観的に見つめることが出来ます。しかし、一方で、精神的に幼稚な人は、客観的に自分を見つめることが出来ず損失から目を逸らす傾向にあります。これを「認知的不協和」と言います。

認知的不協和とは、自己の信念や行動と相反する情報を受け入れる際に生じる心理的な不快感や不安のことを指します。失敗を認めない人は、自分の行動や選択が誤りであることを認めることで自己のイメージや自己評価に矛盾が生じることを避けるため、認知的不協和の状態を避けているのでしょう。

認知的不協和が生じるのは、私たちが自己の考え方や行動を維持しようとするときに、現実との間に矛盾が生じるからです。失敗を認めない人は、自分の選択や行動に対して肯定的なイメージを保ちたいという欲求が強い傾向があります。そのため、失敗を認めることができないのです。認知的不協和を避けるために、自己のイメージや信念を守ろうとする心理が働いているのです。 そのため、他者からの意見や批判に耳を貸さず、自分の正当性を主張しようとする傾向が出てくるのです。


例えば、ディズニーランドが好きな人は、他人から「ディズニーなんて時間の無駄じゃね?」と言われても、「へー、そういう考え方の人もいるんだ、多様性って素敵だね。それでも私はディズニーが好きだから行くけど」と考えるだけです。私もそのように考えるディズニー好きの一人です。

しかし、中には「ディズニーなんて時間の無駄じゃね?」と言われて怒り出すディズニー信者がいます。これは「ディズニー=時間の無駄」という価値観を認めることが、「ディズニー好きの自分は、無駄なものに時間と金を費やしている」という事実に繋がってしまうので憤るのです。

結婚を信奉する既婚者もこれと同様です。「結婚をコスパで考える」「結婚するもしないも自由」という価値観を認めることと、「結婚している自分」という立場が矛盾するため、いちいち他人の結婚観に口出ししてくるのです。自分自身の行動や決断を肯定し自分のセルフイメージを守るためという極めて自分勝手な理由からなのです。

「自分は自分、他人は他人」「世の中には色んな価値観がある」という当たり前の事が理解できず、精神的に幼稚で心の余裕が無い人ほど、このように必死に自分の立場を守る行動を取りがちなので注意が必要でしょう。


②古い伝統的な固定観念を持っているから

もう1つは、結婚するのが当たり前だった「皆婚社会」時代の固定観念から抜け出せていないという可能性があります。皆が結婚するのが当たり前だった過去があるからこそ「コスパが悪いから結婚しません」という現代人が許せないのでしょう。

古い伝統的な結婚観には、長年の歴史と伝統が根底にあるからです。社会全体が婚姻や恋愛に対して特定の価値観や期待を抱いていることは、個人の恋愛観や選択に影響を及ぼすことが多いのです。

まず、皆婚社会の価値観が根強く残る背景には、日本社会における家族や結婚の重要性があります。昔から家族は、個人の幸福や安定を支える基盤として大きな役割を果たしてきました。そのため、結婚や家庭を持つことが人生の中での重要なステップと考えられてきました。こうした伝統的な価値観が、今日の恋愛観にも影響を与えているのです。

社会の期待や周囲の目が結婚に与えるプレッシャーも大きな要因です。多くの人が、特定の年齢になれば結婚し、家庭を持つことが当たり前であるという固定観念に未だに縛られています。


一方、現代は個人の自由と幸福が尊重される良い時代になりました。明治昭和の時代のような皆婚社会で全員が歩み寄りと我慢を強制的に強いられる時代ではありません。

もし以下のような時代遅れの固定観念を持っているならば、大半の現代人は既に別の価値観で動いているという事実を客観視すべきです。

○いつか結婚しなければならない(⇒そんなことはない)

○結婚すれば幸福になるはず(⇒そんな保障はなく不幸になる人もいっぱいいるし、実際3人に1人は離婚している)

○みんな結婚してる(⇒そんなことはなく、先進国のほとんどは自由恋愛&事実婚が主流に変わってます)

○結婚しないと周りの目が気になる(⇒そんなこと考えているのは集団心理に流される昭和の日本人だけ)

○人間関係には歩み寄りと我慢が大事だ(⇒そんなこと考えているのは事なかれ主義の昭和の日本人だけ)


そして、とても滑稽なのは、このような中高年既婚者こそ実は損得勘定で結婚していた事実に自分で気が付いていない点です。

「みんな結婚しているから自分も」「結婚してないと一人前と思われない」「未婚だと周りの目が気になる」みたいな社会圧があり、"結婚しないと損"という損得勘定を無意識でしていたからこそ、みんな結婚していたわけです。現代ではこのような社会圧が完全になくなった(日本の田舎ではまだあるかもですが)ため、結婚しないマイナス要素が減っただけの話なのです。

結局、環境や社会などの判断条件が変わっただけで、「人は損得勘定で結婚している」というのは変わらないわけですね。


ただし、結婚のコスパは長期的・総合的視点で考えた方が良い

ただし、「結婚のコスパ」を短期的で短絡的な視点でしか計算していない人もいるのは事実です。「結婚はコスパ悪い」と決めつけていて、思慮深い損得勘定をしていない人もいるのです。

このような人はあとで後悔する可能性もありますので、以下のような観点を取り入れて、損得勘定をやり直すことを考えても良いかもしれません。

●短期的視点でだけでなく、長期的視点も取り入れる

●経済面だけでなく、精神的充足などの価値も計算する

●結婚は手段に過ぎない、幸福の本質を捉える

●不安やネガティブ感情を排除して考える


結婚は一見、愛情や安定したパートナーシップを築くための素晴らしい手段のように思えますが、現実はそう単純ではありません。結婚には、精神的・経済的負担や個人の自由の制約など、様々な損失が伴うことがあるのです。 まず、結婚には精神的な負担がかかることが少なくありません。二人の価値観や意見が異なる場合、対立や葛藤が生じることがあります。また、家庭内での意見の食い違いによって、ストレスや不満が積み重なり、心理的な負担に繋がることも少なくないでしょう。これらの精神的負担は、結婚生活を長期間続けていく上で大きな影響を及ぼす可能性があります。

さらに、結婚には経済的な負担も存在します。結婚することで、生活費や教育費、医療費などの支出が増えることが考えられます。また、将来の家族計画や老後の生活資金など、金銭面での不安が増加することも考えられます。経済的な面から見ると、結婚は単なるロマンチックなイメージだけでなく、実際には重大な負担を伴うことがあるのです。

さらに、結婚には個人の自由が制約されるという側面も忘れてはなりません。結婚することで、自分の時間や行動に制約が生じることがあります。また、相手の意向や家族の期待に合わせなければならないというプレッシャーも増えることでしょう。結婚は、一人の存在から二人の存在へと変化する過程であり、その変化に適応しなければならないことも損失と言えるかもしれません。

ただし、これは一面に過ぎないのも事実です。

結婚は家族を築くための基盤として重要な役割を果たしています。家族という単位は、人間が安心して生活し、支え合い、育まれるための重要な結びつきです。結婚は、その家族の基盤を築く最初の一歩として、社会的にも重要視されているのです。また、結婚によって家族を持つことは、世代を超えてつながりを築くことができるという点でも、社会の安定や継続性を支える役割を果たしています。

一方、個人的な側面でも、結婚は孤独を解消したり、愛情を分かち合ったりする手段として求められることがあります。人間は本来、他者との関わりを求める社会的な生き物であり、結婚を通じてパートナーシップを築くことで、自己実現や幸福感を追求することができるのです。特に、相手との絆を深めることで、存在意義や生きがいを見出すことができ、心の安定や満足感を得ることができるとされています。

さらに、結婚によって、将来の不安や経済的な安定を図ることもできます。結婚を機に共に生活をすることで、生活費や将来の老後のことなど、経済的な負担を分担し合うことができます。また、パートナーとの協力関係を築くことで、経済的な面だけでなく精神的な支え合いも得ることができ、生活の質を向上させることができるでしょう。


また、パートナーを作るとしても、結婚という形にこだわる必要はなく、様々な形が考えられます。結婚のメリットデメリットを別の手段で代替したり、社会の変化やテクノロジー進歩で状況が変わることもありえます。流動的で柔軟な思考を持ち、複数のパターンケースを考えておくことも大切です。

もう1つ大切な事は、貴女を不安にさせる世の中の雑音に惑わされてしまい、判断材料に不安感情を入れてしまうことが無いようにしてください。例えば、結婚相談所に入会させるために「独身だと老後不安になるぞ」「孤独死するぞ」など不安を煽る悪質な者も多いのが現代社会です。

大切なのは自分でデータやファクトを調べて、自分の頭で客観的に考えることです。上述の例で言えば、女性の場合は結婚してもしなくても孤独死とはあまり相関性が無いことが統計データからわかるはずです。

「データ的根拠がなくても不安につけこんでその気にさせればOK」「嘘をついてでも儲かればOK」と考えている悪質な婚活業者がSNSやYouTubeなどで跋扈しています。注意してください。


以上のように、短期×長期、経済面×精神面、メリット×デメリットなど様々な観点で考えて、自分の人生の価値観の優先順位をつけることが大切です。

さらに、社会や環境やテクノロジーも進化します。固定観念で捉えず、流動的な要素は何か?代替可能な要素は何か?不透明な要素や懸念点は何か?を具体的かつ複数パターンをシミュレーションし、将来の環境変化に適応しやすい形で考えていく必要があります。

結婚は、決して万人にとって必要不可欠なものではなく、個々人が自らの人生においてどういった価値観や目標を持ち、どのような形で幸福を追求するかという人生設計の一部なのです。

私は「したたかな女の計算」こそ女性の強みだと思っています。

長期的・総合的視点で深く捉えて、貴女にとって本当にコスパが良いのか悪いのか「思慮深い損得勘定」をしていくことが大切です。


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