見出し画像

【実録】4ヶ月で約7㎏、ゆっくり普通に落とした話。

 これは、ある年の9月1日の健康診断の結果で「糖尿病予備軍」とわかり、次の日から体重を落とすための生活を始めたときの話です。
 すごい裏技とかはありません。普通のことを普通にする。でも、これこそ大変だった。最近、「1か月で10㎏痩せる!」みたいな煽るような宣伝が目立つけれど、近道に飛びついて遠回りみたいなの、あるよね。

 一人の人間のリアル体験って、案外貴重なんじゃないかなって思って書きました。普通です。でも、生身の人間の実験と実感がこもってるよ。リアルな体重記録と、その中で感じたことやコツなど。

4カ月の体重推移

8月診断結果  58.0kg 体脂肪 34%
9 月18日  58.0㎏ 28%
10月 3日  56.6㎏
11月13日  53.8㎏
12月 6日  53.2㎏
12月25日  51.8㎏
1 月 5日  51.3㎏

 測る日がバラバラで体脂肪もほとんど測れていないのは、ヘルスメーターを持っていなかったため。実家や温泉など、測れるときに測ろうというスタンスでした。一喜一憂したくなかったし、数ヶ月かけて変わればよいと思っていたので、ちょうどよかったかな。

8月までの状況

体重58㎏ 体脂肪率34%

 4月始まりの仕事で転勤したばかりだったということもあり、環境の変化と多忙によるストレスで、チョコレートやポテトチップスなどのジャンクフードを日常的に摂取している状態でした。
 疲れとイライラで、仕事から帰ると食事の前にそれらを1袋食べてしまったり。食事は、朝は元からあまり食べられないので、10時頃、職場の引き出しに入れているクッキーなどお菓子のようなものをつまむことが多かったです。食べたいものを食べられるときに適当につまむという状態。

健康診断の結果

 9月1日に返ってきた8月健康診断の結果で「糖尿病ボーダー」。初めての結果に、「え、死ぬかも」と一気に気持ちが真剣になりました。
 実は私の祖母は5人兄弟で、全員が2型糖尿病。祖母は50代の頃発症し、「それがわかったその日から私は30分歩き始めたんよ」という話を50回くらい聞かされていました。「発症したら二度と治らん。じゃけん、発症せんように歩いたり、体重を増やし過ぎんようにする方が何十倍も楽なんよ。お菓子控えて、少し歩かれえ(歩きなさい)」と30回くらい言われていたのですが、何せお菓子がやめられなくて。
 しかし、美容のために瘦せようとしたダイエットは幾度も挫折したけれど、命に関わるかもしれないというこの状況。体重を落とそう、と決心しました。死にたくねえ。

目標

 やんわりとですが、6か月かけて3~4㎏落とし、最終的に52㎏くらいになればいいかなと。美容というより健康目的だったので急がないようにし、これくらいで糖尿病にはならないだろうという設定です。

決めたことは、

①お菓子を食べない
②野菜から食べ、ご飯を最後に食べる
③一口を小さくし、よく噛んで時間をかけて食べる
④食後にリンゴ酢をスプーン1杯飲む

 仕事との兼ね合いで運動は難しかったので、とにかく食生活を変えることにしました。9月1日の夜から実践開始!

9月

甘いものへの依存を思い知る

 お菓子を毎日のように食べていたので、最初の3週間は甘いものが食べたくて仕方ありませんでした。
 思えば、「イライラしたり気持ちが沈んだりしたらチョコレートを食べる」この快楽報酬のシナプスは、高校生くらいの頃から出来上がっていた気がします。勉強のイライラで、お菓子を食べる。この強化されている快楽報酬が人によって様々で、お酒やたばこ、ギャンブルや買い物など。いわゆる「〇〇依存」と呼ばれるものたち。私はアルコールが飲めないですが、「砂糖」と「油」(スナック菓子やカップラーメン)は自覚がありました。

対策

 完全に絶ち切ることが難しかったので、まずは市販のお菓子を食べるのを減らす、お菓子を食べる量を減らすことを目指しました。

〇果物はOKにする
 果糖もあるけれど、クッキーやケーキよりはましだろうと。りんごやぶどうなどは、デザートとして食べていました。食物繊維やビタミンもあるし、栄養のないお菓子よりは絶対いい!

〇カカオ80%以上のチョコレート
 ハイカカオと呼ばれるもの。どうしてもチョコを食べたいときは、これを5㎜ずつくらいチビチビかじって食べてました。前は苦くてあまり好きじゃなかったけれど、お菓子を絶つと十分甘く、チョコレートみを感じられる。

○ドライフルーツ
 レーズン、ドライ無花果などにも頼りました。甘くて美味しいので、食べすぎないように注意。

食事

 朝ご飯に果物や卵、少しのパンを食べるようにし、昼は職場に野菜や肉が入った味噌汁と雑穀ご飯、麦ごはんを持っていくように。味噌汁を最初に半分ほどゆっくり飲み、味噌汁の具や副菜から食べる。
 リンゴ酢をコップ一杯の水で薄めて食後に飲むことは2回ほどで挫折し、代わりに玉ねぎとわかめの酢の物など、酢を気持ち使うようにしました。まだ暑かったので、酢の物もおいしく感じられた。きのこの副菜などほんの少しでも、1品増えると噛む量も増え、視覚的にも沢山食べた感が増えます。
 味噌汁半分、味噌汁の具、副菜を食べた後、ご飯を小さく口にはこんでよく噛む。元々咀嚼回数は多くよく噛みたいほうなのでこれはいいんですが、仕事の日のお昼はお腹がぺこぺこで、すぐにお米を口に入れたいんですよね。それを我慢して、汁・具・副菜を食べてから、米に手をつける。そうすると米がデザートというのか、実際にお米は甘いので、大事に残り半分の味噌汁と一緒に頂いていました。
 こうすると、かなり満腹感が得られる。25分~30分くらいかけて食べていました。

これは張り切っていた始めの頃。らっきょうも一品に入れ、満足感を上げようとしていた
右の黄色のは、オクラの花。ズルッとしてる。ご飯は夜90gくらいだったかな? 測って冷凍しておく
わかめと新玉の酢の物
りんごとレーズンを煮たおやつ(お菓子代用)
押し麦と野菜や肉を炊いたもの
さかさま。笑 魚はよい!

体重

9月18日(実家)
 58.0㎏ 体脂肪率28%

 食事を変えて2週間半ほど。体重は変わらずだけど、体脂肪が6パーセント落ちていたので、少し嬉しかった。

 それと、この時母がお茶と団子を出してくれたのですが、これの半分ほどでお腹がいっぱいになり、明らかに甘みに敏感になっているなとわかりました。

小さな大福。一つでお腹いっぱいに

10月

味覚の変化

 はっきり覚えているのは、目に見えるお菓子をやめて3週間くらいしたときやっと慣れてきたこと。お菓子をあまり欲しなくなり、たまに職場で小袋のクッキーなど頂いても、甘すぎたりベチャッとした変な感じがして、おいしいと思わなくなりました。このベチャッと感は、油脂や添加物なのかな? また、市販のこのようなお菓子を食べると、便もべちゃっとする感じがわかりました。
 お菓子をやめると、1回1回の食事が楽しみで大切にするようになるので、野菜や肉、魚を大事に選ぶようになりました。

 お菓子よりご飯が好き、ご飯が楽しみ。

 こういうことって、今まであまりなかったんです。子どもの頃から小食で、お菓子はいつも家にあってよく食べ、食事ではお米を食べきれないような子でした。でも、ちゃんとした食事が好きに。

報酬系を変更する

 報酬系とは、使えば使うほど脳の回路が太く強くなり、繰り返すほど生存に安心であると認識されます。依存から離れにくいのはこのため。
 わたしは砂糖への依存が強かったのですが、果物(果糖)の甘味で代用する他に、報酬系をよりベターなものに逸らす? ことも発見しました。
 人間さ、身をもってやって追い詰められてるといろいろ発見するんだな。
 また別記事で書けたら詳しく書こうと思います。

体重

10月 3日  56.6㎏

 よく、水分や便で1㎏くらいすぐ変わると言いますが、56という数字を見たのは久しぶりだったので、効果が出ているんだと実感。
 実際、お腹の閉まらなかったパンツのホックがしまったこともあり、うっすらお肉も落ちていると感じた。

人は、そのときの自分をスタンダードだと思う

 ある気づきがありました。服を買いに行って試着室の全身鏡で自分を見たとき、「ふとっ!」と。以前より痩せたもののモッチリと太く、「前はどんだけ大きかったんだよ」と愕然。
 これって、あるよね。いつでも、自分はその時の自分に慣れちゃうんだよね。

11月

ケーキで頭痛、ハンバーガーでお腹こわす

 この頃には食事は定着し、お菓子も滅多に食べなくなっていました。たまに食べても、味覚が敏感になっているので、とても味が濃く感じて少しでやめられる。果物や野菜の甘さが大好きで、この頃柿を沢山いただいたので、朝半分、夕食後に半分と、毎日大切に味わっていました。
 しかし、生理前などジャンクが食べたいときは、袋からお皿に持って、少しずつ味わって食べたり。

どーしても食べたくなったポテチとドーナツ。盛りつける
ヨーグルトと卵で作ったチーズケーキ風レーズン入り。ダイエットスイーツを作るように

 お祝い事で久しぶりにパティスリーのケーキを食べたところ、強烈な甘さで、食べているときは目がカッと見開く覚醒のような感じ。だんだん頭痛がし、猛烈に眠くなり寝てしまいました。
 久々の砂糖に血糖値が上がりすぎたのか? 半分ほどしか食べられず。今までこれを2つほどぺろっと食べていたのはすごいことだったんだなと。

 また、月見バーガー(10月かな?)がどうしても食べたくなり、1/4にカットして食べたところ、お腹をこわす。自炊が続いていたからか、体は変わるものですね。

カシスの入ったオペラ。美味しかったが、半分ほどで頭痛が

睡眠の変化

 以前は、金曜の夜は1週間が終わった解放感と疲れにより、ジャンクなものや甘いものを沢山食べて打ち上げ状態で、翌日は昼まで寝ているみたいな感じでした。
 しかし、食事を変えてからは、金曜も普段と同じようなものを食べるので、よく眠れる。土曜は7時ごろ目覚め、休みが長く使えるようになりました。
 沢山食べると、寝つきも睡眠も悪くなるね。

体重

11月13日  53.8㎏

 明らかに減ってきて、見た目も気持ちすっきりしてきました。特に、服を着たときの感じが変わる。

12月

 寒さにより、体の生存本能からか、揚げ物やハイカロリーなものが欲しくなります。コロッケが食べたい日はお米はやめる、など調整して、食べたいものも食べていました。

じゃがいもやかぼちゃは炭水化物として、食べたい日はお米の代わりにしていた


 ラーメン、うどんは控えていたけれど、どうしても食べたい日もある。食べるときは半玉にし、ご飯と同様、すべての最後に食べていました。カーボラストです。

 この頃ショックなことがあり、根強い報酬系が呼び戻り、ミスドのドーナツを2つ一気に食べたことがあります。この頃の私なら、半分か1/4にカットして食べるような感じだったんですが、感情が抑えられず。
 砂糖依存はすぐぶり返すので、同じ週はケーキなどを割と食べてました。

 ただ、たまに食べたくらいで、すぐ脂肪に変わるわけではない。逆に、たまに断食したからと言って、すぐ脂肪は落ちない。
 一定の期間、同じ状況を続けることで、ゆっくりと体は変わるんだと思う。

体重

12月 6日  53.2㎏
12月25日  51.8㎏

 明らかに落ち、51という数字を見たとき、もうやめてもいいかなと思った。目標が7カ月ほどかけて52㎏まで落とすことだったので、思ったより早く4カ月で達成したことになります。
 体が軽くなり、服を着たときの不快な感じもなくなった。

1月

体重

1 月 5日  51.3㎏

 もう、51㎏代も定着し、私はこの頃モチベーションを失っていました。52㎏を目標にしていたので、達成されて気が抜けたというか。

 そして、どうでもよくなって、またお菓子を食べることが増えていったので、新たな目標をつくって実践。これはまた別で書けたら書きます。

2023年8月の体重

 49㎏ 体脂肪20%

 46㎏、体脂肪16%まで落としたこともありましたが、現在が健康的で見た目もほどよくていいかなって感じです。
 読んでくれてありがとう。細かい食事のコツなど、別で書くかもしれません。またねー!