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「スキルなんて1年で身につかない、だからこそすぐに始めてほしい」フリーランスとして2年、従業員数2万人企業で会社員として4年働いて思った事

みなさん、こんにちは。
UnionClipリーダーの「しゅーと」です。

ここ数ヶ月は、確定申告、一時支援金の申請だったり事務的な手続きをバタバタこなしていて、ふと「あ、フリーランスになって2年が経つな〜」なんて思っている今日この頃です。

僕はフリーのディレクター・YouTubeプロモーターなので、インスタのストーリーに毎朝のようにスタバで作業をするストーリーを載せたり、割と自由にお出かけしている様子などを投稿すると、「自由な時間がほしい」「自分の好きな時間に働けて羨ましい」「何してるの?怪しい」(笑)とか色々なコメントをもらいます。

まず、いきなり言ってしまうと、会社員よりもフリーランスの方が数百倍キツイです。

決して会社員として働く事を蔑視するつもりはありませんが、自分の人生に対して追う責任感の強さがあまりにも違います。企業に属してしまえば多少仕事がなくても安定した給与を貰う事ができて生活を維持できますが、フリーランスの場合は仕事がなければ収入はありません。

そして会社員は出社すればタスクを与えられ、そのタスクに全力で望むのですが、フリーランスの場合は、そのタスクを自分で取ってこなければいけません。例えば会社員が出社後に「今月はこのデザインを担当して」と振られたとします。この場合、この会社員の1ヶ月の業務は「デザイン=クリエイティブ」ですよね。

しかし、全く同じ事をフリーランスでしようとすると、そもそもそのタスクを手に入れるためにクライアントにメールや電話でアポを取る「営業」をし、アポが取れたら「プレゼン」をし、報酬などの「交渉」をし、本題の「デザイン」をし、タスクが終了したら経理のような「請求」をします。

仮に、会社員もフリーランスも同じ金額の報酬が発生したとして、会社員は「デザイン」だけで20万円、フリーランスは、「営業」「プレゼン」「交渉」「デザイン」「経理」をして20万円という感覚です。フリーランスの方が普通に大変なんですよ。

僕のフォロワーとか友達とかには、自分が何をやっているのかとか説明したりできてるので、理解してもらえてるんですけど、フォロワーじゃない人とかで「海外生活に憧れているのですが、何から始めたらいいですか?」とか「自由に時間を使いながら仕事がしたいです、どうしたらいいですか?」とか「家でできる仕事ってどうやったら見つけられるんですか?」とか色々なDMをもらう事があります。

コロナ禍の前からこんな手の質問はよくあったのですが、ここ1年の間は特に多いような気がします。ここ数年で、会社に入らなくても個人としてお金を稼ぐ方法が多様化し、多様化しただけではなく容易になってきているというのも影響しているのかと思います。

プログラマー、デザイナー、Webデザイナー、映像クリエイター、編集者、ライター、ディレクター、フォトグラファー、YouTuber、ライバー、DJなどなど、その人に「スキル」さえあれば、時間も場所も選ばずにお金を稼ぐ方法は増えてきました。厳密にいうと昔からあったけど、「情報」を容易に手に入れられるようになったと言うべきでしょうか。

だからこそ勘違いしてしまう人も増えたと思うのですが、これらの職業をフリーでやっている人たちは「毎朝スタバでMacをカチカチして、平日からSpaに行ってMacをカチカチして、急に沖縄行ってプールサイドでMacをカチカチしてお金を稼いでいる」「楽してお金を稼いでいる」と思われがちなんですよね。

この勘違いの傾向は普段からSNSを使って、様々な成功者たちの様子を見ている若い世代に多くて、成功者が成り上がった「ハウツー」ばかり聞こうとするんです。

ある意味、そのような心理に漬け込んだマーケティングしてるのが「ネットワークビジネス」だったりしますよね。

とにかく「楽してお金を稼ぐ方法が知りたい!」っていう人に対して、セミナーで成功者の話が聞けるよ言い、毎月のように5,000円ほどの講演料を支払い、この商品を買ってと言い、よく分からないコスメを買わされ、その商品を売り捌いてと言われ、売り捌く方法として自分の家族や友人、知り合いに声をかけるよう促される。この一連は、「楽してお金を稼ぎたい人」たちが知りたい、「ハウツー」を教えてくれてはいるんですよね。

ただ、当たり前だけどよく分からないコスメを買ってくれる人なんて少ないわけで、1回目買ってくれても2回目、3回目と購入してくれる人はもっと減っていくわけですから、支出は変わらないのに収入は減っていく、結果として借金してから足を洗うなんていう人を、僕は腐る程見てきています。

ネットワークビジネスやった事ある人は分かると思うんですけど、自分のお師匠さん的な人から「働いてる会社は辞めないで」って言われません?もしくは「バイトは続けて」って。場所や時間を問わずに稼げる姿に憧れたはずなのに、商材を購入するための資金を捻出するために働き続ける必要があるっているのを、当の本人たちも分かってるんですよね。

「楽して稼ぎたい」人で、ネットワークビジネスに手を出す人は、こういう未来を歩むという事を、ここでお伝えしておきますが、それでも進む方はご自由にどうぞ。

お話を戻しますけど、様々な職種でフリーランスとして仕事をしている人たちのSNSやメディアでの姿を見て憧れている人は、その人たちのバックグラウンド や過去にも目を向けてみてください。

基本的に成功している人たちっていうのは、自分の下積み時代を積極的には見せていません。というか今から10年前とかは個人の様子をSNSで見せるみたいな風潮もありませんでしたよね。

僕はフリーランス2年目ですので、身をもって実感している最中なのですが、フリーランスとして自分が納得のいく条件が組み込まれた案件を取るためには、圧倒的な知識、圧倒的なコミュニケーション能力、圧倒的かつ包括的なスキル、圧倒的な経験が必要です。

圧倒的な知識とは、自分の職種のプロフェッショナルであり、クライアントからの質問に的確に答えるための知識を身につけるというのは当たり前で、クライアントの業種にも精通しておく必要があります。クライアントの業界の課題は何で、競合の勢力はどうなっているのかなど、様々な知識が必要になります。

圧倒的なコミュニケーション能力とは、クライアントとの良好な関係性を保つために必須なスキルです。僕は担当者の名前をSNSで検索したりして、その人の趣味や好きな事がどのような事なのかを必ず初回のMTGまでに調べます。MTGの最中とかエレベーターまでの道中とかに、必ず雑談を挟むような時間があるので、そこでその人の趣味にまつわる話をするようにしています。フリーランスは一人で仕事をする事が多いので、コミュニケーション能力は必要ないように思われがちですが、実績や経験のない状態で営業する際は、この能力が非常に重要になります。

圧倒的なスキルは、自分の職種においてプロフェッショナルなスキルがあるという事です。僕の中で重要だと思うのは「きめ細やかさ」で、ミリ単位のずれにこだわれるか、0.1秒のずれをも違和感として感じられるかという感覚は、他のフリーランスの人と差別化を図る意味でも必要なスキルだと思います。そして包括的と書いたのは、フリーランスの場合、一つだけのスキルに特化していれば仕事が取れるかというとそうではないからです。

その中でも特に必要なのは「デザイン」のスキルで、自分のポートフォリオに注目してもらうためには、クライアントの目を引くようなポートフォリオを作る必要があります。そのためには、視覚に訴えるフォントと画像の配置や色の使い方、フォントの種類など、自分の職種には一見関係のないような様々なスキルも身につけておく必要があります。

そして最後に圧倒的な経験は、これまでの人生でその職種に関する実績です。クライアントの立場になって考えれば、全く同じスキルがあるとポートフォリオに書いている二人のフリーランスが目の前にいたとして、一方は、案件の受注実績が何回もある、もう一方は受注実績がないという人がいた場合、皆さんはどちらの人に発注しますか?

皆さんにどれだけの熱量やマインドがあっても、クライアントが一番初めに見るのは「実績」です。むしろそこしか見てくれないクライアントさえいるのが現実の世界です。

と、ここまでフリーランスとして仕事を取るために=場所や時間に囚われずに仕事をするために必要な事を書いてきましたが、すでに皆さんは気づいていると思います。

「時間かけないと仕事取れないじゃん」

そうなんです。皆さんがSNSで見ている自由な生活をしている人たちは、圧倒的な時間を自分のスキルや実績を上げるために使い終わっている人たちなのです。そしてその人たちは、その様子を見せていないだけなんです。

皆さんが、SNSで成功している人たちの話や、ビジネス書をそのまま真似しても成功できないのには、それまでの過程を同じように真似していない事が1番の要因です。

どんな職種であれ、そこで活躍するためのスキルを身につけるためには、圧倒的な場数が必要で、この感覚は学生時代の部活動と同じです。僕は学生時代から社会人にかけてバレーボールをやっていたので、それを例に出すと、そもそも部活動をやっていない人は、部活動をやっている人たちよりもバレーボールがうまくはないですよね。

それはフリーランスでも同じで、例え単価が安い案件でも、案件を全くやっていない人と案件をやっている人とでは、案件を終えるまでのノウハウや作業のスキルに差がつきます。

次に部活動をやっていても、年間の休日が年末年始の2日間くらいしかない部活動と、週に3日しか練習しない部活動が試合をした場合、ほとんどの場合で、前者が試合に勝つでしょうし、その部活動に所属している選手の方がスキルは高そうです。

これはフリーランスでも同じで、自分のスキルを向上させるためにどの程度時間を割いているのかというところで、成長の度合いは変わってきます。

そして最後に、強豪と言われる部活動の中でもレギュラーとして試合に出る選手と、そうではない選手がいます。中学校に入学したのと同じタイミングで入部する選手たちに差がついてしまうのには、練習をどのように過ごしたのかというところに影響されます。もちろん元々の運動能力は若干の差があるかと思いますが、ルールを理解したり、効率の良い練習方法のノウハウを身につけるという点で言うと横一線です。レギュラーとして試合に出る選手は、自分が効率よく成長するために、どのような練習を今するべきなのか、できないプレーをできるようになるためにはどのような練習をすればいいのかを常に考えて実践しています。

これもフリーランスでも同じ事で、元々若干のセンスの差はあるにせよ、読み取りやすいテロップの表示時間はどのくらいなのか、見やすいエフェクトをつけるにはどのようにしたらいいのか、分からない事があったら自分で調べて解決し、それを即実践できるのかなど、求められる感覚やマインドなどは学生時代に必要だった事と大差はありません。

余談ですけど、若くしてフリーランスとしてやっていけている人たちと話をすると、学生時代に高いレベルでスポーツや芸術活動をしている人が多いです。少なくとも全国レベルとか。所謂自分がどのようにしたら早く成長できるか分かっているんですよね。当時の経験を今そのまま実践しているという感じです。

そして最後に、部活動を始めて2,3年でプロレベルに到達する人は、ほとんどいません。スポーツの場合は、体の発育状況も影響するので比較の対象にはならないかもしれませんが、芸術活動においても経験年数2,3年でプロレベルに到達する人たちは、所謂天才と言われる一握りの人たちです。多くの方が、10年、15年プレーしてようやくプロレベルに到達する世界で、これはフリーランスとして、プログラマー、デザイナー、Webデザイナー、映像クリエイター、編集者、ライター、ディレクター、フォトグラファー、YouTuber、ライバー、DJなどの仕事を、自分の納得のいく条件でしていくために確実に必要な事なのです。

だからこそ、本当に「場所や時間に囚われずに、自分のやりたい仕事をしたい」と思っている人は、すぐにスタートを切るべきです。今から10年後なのか、それとも5年後からスタートして10年後なのか、そう考えればすぐに始められるはずです。

いきなりフルスロットルで走り始める必要もありません。小さなトライ&エラーを繰り返していけばいいのだと思うし、自分にもそう言い聞かせてます。

なので、10年継続できるくらい熱中できることではない、もしくはその覚悟がない場合は、今の仕事は絶対に辞めないでください。生活水準を落とさなければいけなくなる可能性が高いですし、日本には新卒でしか入れない会社がたくさんあります。

自分にとっての「自由」とは何か、もう一度考えてみるキッカケになっていたら嬉しいです。

僕も今一度考えてみようと思います。

素敵な週末を🥳

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