今、別れの途中です#16(終)
なにも、すぐ別れる飽きっぽいカップルの話ではない。
人生において、誰もが遭遇するであろう別れの物語なのだ。
いきなり最終回のコメントであるのはかたじけない。
ついに韓国ドラマ「今、別れの途中です」全16話を見終えたのだ!!
〈あらすじ〉
このドラマの題材はタイトル通り”今この瞬間は別れの途中”であるということ。
何人かの間の別れを同じストーリーの軸の中で同時進行し描かれている。
☆ヨンウンとジェグク(主人公。チーム長を務めるデザイナー。 / 主人公と運命的に出会った彼。その正体は素性を明かさない名カメラマン。)
☆チスクとドフン
(主人公の友人であり仕事仲間。 / 同じくジェグクの友人であり自ら立ち上げた会社の代表)
☆ミスクとスホ(小さい子供を持つ夫婦。専業主婦の妻と夫。ミスクは主人公ヨンウンと、チスクの友人でもある。スホはドフンの会社で次長として勤める。)
☆ヨンウンの父と母(定年退職した夫とその妻)
〈感想〉
※引用と箇条書きで失礼します。
ヨンウンが退職後、お母さんに気持ちを打ち明けるシーンで言っていたセリフ。
今までの自分を脱ぎ捨てるということは怖い。
だが、今までの自分が守ってきたものゆえの重さから解き放たれるとは寂しくて、でも自由なのだ。
思い切り走れそうというとおり、これからはなにでも自分の望んだことをできる!失敗してもいいと思える、笑える自由を手に入れたということだ。
ヨンウンがジェグクとのひとときの別れに思いを馳せ、心の中でお身をつぶやくシーン。
まさに今を生きる女性という感じ。
ジェグクからの誘いを断ったヨンウン。
しかし、彼を愛していないということではない。
彼もまた彼女を取り巻く環境や彼女自身の考えを尊重し、理解しているところが素敵だ。
男性に付いていくのではなく、自分が決めた目標を達成したのちに胸を張って会いにゆきたいのだろう。
ふたりは”今も”お互いを愛しているのだから。
晴れて恋人同士となったチスクとドフンさん。
(あえてドフンさんと呼ばせてもらう。)
チスクからこの言葉を聞き、もう一度聞き返した後、確信をもってキスをしたドフンさんが最高だった。
なにしろ、彼のほうがずっと片思いをしていたからだ。
想い人も同じように愛していると伝えてくれたことのこれ以上の感動はあるであろうか。
微笑みあう二人。そしてチスクを抱き上げ、食事を後にするドフンさん。
この後はドラマで描かれていなくても言わずもがなといったところ。
ドフンさん格好いい、、
今まで彼からキスをするようなシーンは作中でおそらくなかったはず。
付き合いたてで香水とお酒で誘惑しようとしたチスクに対してもドフンさんはお茶を出していた。
誤解で怒ったり、泣いたりなチスクとも冷静に向き合う。
出会ったばかりの頃飲み会で寄ったチスクを解放したときもきちんとチスクだけをベッドに寝かせ、起きた後お茶をおもてなししていた。
つまり、チスクの気持ちが自分に本気になるまで待ち続けていたんですよ!
そして件の言葉で確信したと!
し、紳士なんである。それでいて愛を表現してくれる人だ。
無邪気で自由奔放なチスクと寛容で大人な優しさを持ち合わせておるドフンさんの対照的な組み合わせがマッチしているのも個人的にはたまらないポイントだ。
主人公の恋人のジェグクがこの作品では二枚目で注目も高いかもしれないが、私はドフンさんを推している。
送別会の後、チスクから腕時計のプレゼントをもらうシーン。
ヨンウンの新しい門出を祝う贈り物だったのだ。
時計ということろがセンスがいい。
新たな時間の始まりの祝福だから。
天国に行ったミスクもさりげなく登場し、そっと傍にいた。視聴者の目を潤ませる。「私の友達は素敵ね」とヨンウンとチスク二人の肩を抱く場面もいい。
かつてジェグクがいた写真館を通り過ぎてヨンウンが思った言葉。
ひとときの別れはさよならではない。
また会う日のための燃料を蓄える時期なのだ。
チスクの父親であり、ザ・ワンの代表にチスクとの結婚についてお言葉があった時に返したセリフ。
結婚は二人でするものだとはよく聞くけれど、”二人の違いを克服する”という言葉が新鮮でビビッときました。
そうだよね、互いの違いを受け入れることも大事なんだ。そのための同棲なんだよねって考えさせられた。
〈私なりの解釈〉
恋人同士の別れ
今わの際の別れ
夫婦の別れ
が近作品では主に描かれている。
人生は出会いと別れの連続とはよく言ったものだ。
でもね、それだけじゃないってことをこの作品で学べた。
五話でジェグクがヨンウンに語り掛けた子の言葉こそがこの作品のすべてであると私は考える。(この文章は手帳に書き留めたもので正確な表現ではないことをお詫びします。)
”今”さえもいつかくる別れを思えば”別れの途中”といえる。
だからこそ今を惜しみなく生きたいと思えるのだ。
それは誰かを愛するとか、夢や仕事に取り組むとか。
好きな場面ばかりをバラバラに集めているのでこの作品を知らない方には伝わりづらかったかもしれない。でも、ぜひ興味がわいたら見ていただきたいし、ほかの視聴者の感想にも出会えたらいいなぁと思います。
なっがい文章にお付き合いくださりありがとう!
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