読了: 静かな雨 / 宮下奈都
「人が記憶でできているとしたら、記憶がなくなった人はどうやって生きていけばいいんだろう。」
研究室ではたらく「行助」と、たいやき屋さんを営む「こよみさん」の物語。
終始穏やかな雰囲気がありつつも、時たま現実的で生々しい不穏さが漂って苦しくなる場面もあり、そこがたまらなく好きです。
美しい物語だけど、それだけでは決してなく、「好き」や「大切」ではどうにもしきれない困難さや諦めも描かれていて、とても大好きな一冊です。
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