中野ウミネコ

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最近の記事

2024.1.24 あの子がほしい

・ずっと買おうと思っていた本があったのだけれど、今朝本棚を見たら普通にあった。 ・いつのまにか買って、それで満足して読まないでいたのかしらんと、開いたら普通に読んだこともあった。何? ・最近記憶力がほんとうにほどほどにしかなく、こういう、自分の中だけで済む話ならばよいのだけれど、他人の話した内容も自分の話した内容もよく覚えておらず、頻繁に人生の再放送をしてしまっている。 ・28でこれって、90歳のときとかどうなんの?

    • 2024.1.23 タイトル未設定

      ・死にたくても生きなきゃいけないんだよなあ。というか、生きなきゃいけないなんてことはないんだけど、諸々の解約とかそもそもパスワード思い出したりとか、遺書書いたりとかって思うと生きてるのが1番楽かもななんて思い、そんなふうに理由づけを一生懸命しているうちはそもそも自分は特段死にたくなんかないのかもな、なんて考え、またなんとなく、歩こうと思わずとも足を交互に出せば歩けますよね、みたいな、とてもとても単純な考え方で毎日を迎えている。いいんだろうか。いいのかな。まあ死ぬよりは良いのか

      • 2024.1.22 透明にするんだよ

        ・そんなことだけで、なかったことにできればいいのにね。ぜんぶぜんぶ。 ・最近(とはいっても1ヶ月半も前)引っ越した。引っ越した理由としては、数ヶ月前まで交際していた恋人が半ばストーカー化したからなんどけれども。なんだかな。 ・しかし、まあ、なんだかんだ強めのたてつけが無ければ引っ越しなんて腰上がらないし、単身用アパートからファミリー向けアパートに引っ越した(わたしは変わらず単身ですが)ので過ごしやすくはあり。なんだかんだ。なんだかんだ。人生ほどほどにいい感じに進んでくもん

        • 2023.6.11 ◯◯◯がなさすぎる

          昨日映画を観た。とても面白かった。130分あっという間だった。それなのに感想を書こうと思ったら言葉が詰まって出てこない。面白かったのに。熱心に観たのに。つまんなかった映画のことはずっと言えるのに。なんだかなあ。自分のこと丸ごと否定したくなってきちゃうよなこういうの。 映画を映画館で観たのは、一年ちょっとぶりだった。この一年位、コンテンツを受け入れる余裕がちっともなかった。時間はなかったわけじゃない。心がもうなんかぱっつんぱっつんだった。好きなはずの読書もすぐに中断して、ある

          読了: 静かな雨 / 宮下奈都

          「人が記憶でできているとしたら、記憶がなくなった人はどうやって生きていけばいいんだろう。」 研究室ではたらく「行助」と、たいやき屋さんを営む「こよみさん」の物語。 終始穏やかな雰囲気がありつつも、時たま現実的で生々しい不穏さが漂って苦しくなる場面もあり、そこがたまらなく好きです。 美しい物語だけど、それだけでは決してなく、「好き」や「大切」ではどうにもしきれない困難さや諦めも描かれていて、とても大好きな一冊です。

          読了: 静かな雨 / 宮下奈都

          2022.2.20 なめらかなまる

          なんか、そんな感じ、そんな感じで毎日ちょっとずつだめになっていく。 白河夜船の井浦新の声が優しくてすきだった 安藤サクラの左二の腕の、一本走ったあざがすき 君が好きだと言う映画は私はわからない 「観てみるね」って言って見てない世界で、クラスひとつぶんくらいの世界はゆうに超えてる むかし、ちょっと好きだったおとこのこ、私が勧めた本をちっとも読まずに私の目の前からいなくなっちゃったな。 「どうして、そっちで死ななかったのかしらね」 おんなの人の、なだらかな曲線がすきだな

          2022.2.20 なめらかなまる

          読了: ミシン / 嶽本野ばら

          貴方は私の手によって、永遠になるのです。 「世界の終わりという名の雑貨店」と、表題作「ミシン」の2編収録された一冊です。 ▽世界の終わりという名の雑貨店 廃墟のようなビルで雑貨店「世界の終わり」を営む男と、口のきけない少女の物語。 居場所も行くあてもない2人の逃避行が美しい言葉で描かれています。 終始漂うぼんやりとした危うさや、儚い空気感がたまらなく好きです。 性描写がそこそこあるけれど、世界観が美しいのでさらさら読め(ると私は思ってい)ます。 ▽ミシン カリスマ・ヴォ

          読了: ミシン / 嶽本野ばら

          読了: 女が死ぬ / 松田青子

          53編もの掌編小説を収録した一冊です。 0文字のお話(?)があったり、一見すると手帳に書き込むような、何気ない日記みたいな文章があったりして、トリッキーではあるのですが、しっかり面白い一冊でした。 本当に、面白くていい意味で53編も読んだ気がしなかったです。 私は「この国で一番清らかな女」が好きです。

          読了: 女が死ぬ / 松田青子

          読了: 生きてるだけで、愛。 / 本谷有希子

          色々な理由から社会に適応し難い感じの主人公と、その恋人の物語です。 ストーリーがよいのはもちろんなのですが、話の本筋とは関係がないちょっとしたユーモアも面白い一冊でした。 「あんたが別れたかったら別れてもいいけど、あたしはさ、あたしとは別れられないんだよね一生。(中略)あたしと別れられて、いいなあ」という台詞が大好きです。

          読了: 生きてるだけで、愛。 / 本谷有希子

          読了: 薬指の標本 / 小川洋子

          読みました。読みました、とか言って、再読です。 薬指の一部が欠けた「わたし」と、どこか不思議で危うい雰囲気をもつ標本技術士「弟子丸」の物語。 恋とも愛ともつかない関係性の二人を取り巻く静かな空気だったり、湿度だったりが魅力的な作品です。 「わたし」の薬指の欠片がサイダーに落ちていく描写と、靴磨き屋のおじさんとの会話の場面がとてもすき。 小川洋子さん作品のおじさんが好きすぎて、読み終わると「うわー、このいいおじさん、現実にいないのか……」となるときがある。いまがそれです。

          読了: 薬指の標本 / 小川洋子

          読了: ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語 / 品田遊

          読みました。 人類滅亡という自らの使命に納得行かない魔王が、滅亡の当事者である人間たちを10人呼び集め、人類は滅亡すべきか否かについて議論をさせる、という物語です。 その中で人間たちは”反出生主義”について深く話し合うのですが、登場人物たちが目の前で議論を繰り広げているかのようなテンポの良さがあり、11人目として議論に参加しているかのようでした。 そして、もともと反出生主義について関心があり、この本以外にも題材として取り扱った本を何冊か読んではいたのですが、登場人物たち

          読了: ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語 / 品田遊