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【詩集】月のぬくもり、星のなみだ。

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10代~20代に描いた詩
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2023年3月の記事一覧

【詩】宛先のない手紙

【詩】宛先のない手紙

あなたの居る場所も
雪が降ることがあるのでしょうか?

あなたに会えなくなって
かなしくて、さみしくて
でもようやくあなたが最後に教えてくれたことを
知ることが出来た気がします

今年も雪が舞う季節になりましたよ
あなたと最後に見た雪景色はきれいでしたが
まるでその命を象徴しているかのように
地面に落ちては溶けてしまうような
儚いものでしたね

空を見あげれば
いつもあなたがそこにいるので
わたし

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【詩】ここにいて

【詩】ここにいて

眩しい
太陽のひかり以上に

柔らかい
月のぬくもり以上に

あなたの笑顔は
やさしくて、かがやいてみえた

ねえ、だから
そっちに行かないで
わたしとずっと一緒にいて

あなたは、ここにいて。

【21歳の分かれ道】

【詩】影踏み

【詩】影踏み

夕暮れ時
影踏みをしながら
家にかえった

もう少ししたら
夕日が沈んじゃうから
影がなくなって
遊べなくなるけれど

自分の背丈の大きさよりも
長く伸びた影を踏むのが

楽しくて、
面白くて、
仕方なかった

そんなことを
大人になった
いま思い出す

影に見向きもしないし
自分の背丈よりも大きくなることすら
忘れてしまっていた
いまに。

【22歳の記憶】