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【詩集】月のぬくもり、星のなみだ。

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10代~20代に描いた詩
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2022年2月の記事一覧

【詩】心の傘

【詩】心の傘

天気予報をみて
晴れの日には
傘なんて持ち歩かないように

雨に日には
傘を持ち歩くように

だけどさ
心に雨が降るときは
いつかわからないよね?

心にさす傘を
常に持ち歩かないように
生きてゆきたいっていうことは

難しいことなのかな

【29歳の出発地点】

【詩】冬

【詩】冬

もういちど
私のことを
やさしく包みこんでください

そう願っても
冷たい冬風だけが
からだを通り抜けてゆき

今でも
貴方の声やすがたを
捜してしまいます

どうか
もういちどだけでいいから
きちんと思い出させてください

そういくら願っても
曖昧な記憶は
ふたたび鮮明になることがないことも

あの日々には
戻れないことも
きちんと理解しているの

もうにどと
見ることのできない
あの愛おしい日

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【詩】放物線をえがく

【詩】放物線をえがく

冬の夜の凛としている
空気にそっと心をなでおろし

短いためいきも
きちんと白く
放物線をえがく

きちんと
そのことを述べない理由を
応えない言い訳を
かんがえていた

海をただよう
クラゲのような感情を

言葉に表すことは難しく
感情で示すことは簡単で

きれいごとを言うのは楽だ。

冬の夜の凛としている
空気にそっと心をなでおろし

短いためいきも
きちんと白く
放物線をえがく

君の感情も

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