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世帯で動く、社会
先日「新卒一括採用があるのは日本だけ」と口にしたところ驚かれました。「そうよ、新卒は採っても一括はないの。日本だけよ」というと、知らなかったと言われました。
それを口にされたのは社会でご活躍されている女性ですが、今、その方は働き方に深刻な悩みを抱えていらっしゃいます。とにかく、全てに余裕がないとおっしゃるのです。
そんな会話を交わすとき、この社会の形しか見えないことが、多くの働く人の逃げ場をなくしているのではと感じることがあります。
「新卒一括採用」は、日本独自の「メンバーシップ型」と呼ばれる働き方の入り口です。
先日、少子化に関するポストに関して、こんなコメントを下さった方がいました。
彼女は「女性だから稼ぐつもりもないでしょ?」と問われたそうです。
彼女は、
家庭を優先するつもりだから、
そうだな~と共感する人もいれば、
家庭と両立できるかは不明だけど、
仕事でとにかく市場価値あげたいよ!と思う人もいますよね👩🏻💻
(家庭ありきで考えるのか、仕事ありきで考えるのかの違い)
私は後者で、とにかく市場価値あげたいよ!と思ってます🆙
「とにかく市場価値あげたい→家庭両立って可能なんか?→無理だな…」となっているので、結論現時点での結婚願望はマイナスです
(あんまり名言しない方がいいですが笑)
と書かれています。
どうして、そんなことで悩むの?と思われる海外の方は多いと思いますが、これが今のわたしたちの現実です。
でも、やっぱりこのままでは良くないと思うのです。
問題は、そこに本当の個人の「選択肢」があるかどうかだと思うのです。
男性も女性も、その役割から解放されると、もっと暮らしやすくなりますし、もっと暮らしに余裕が生まれると思っています。
「新卒一括採用」は無くなると言われていますが、それでも新卒で正社員になれなければ、その後大変な思いをする社会は今も続いています。
この「新卒一括採用」は、「世帯」を軸にした働き方の入り口です。
この社会は、家族の形を守りたい人が沢山いる社会です。
けれど、「世帯」を中心に回っていく社会は、実は人を「個」に追いやる社会だとわたしは感じています。
その一方で、欧米やカナダなどの国々は、一見すると、わたしたちの目には「個」の社会に映りますが、実は身近な人たちと語り合える、ゆとりを感じさせる社会です。
家族を壊したくないこの国の「世帯」のシステムは、皮肉にもわたしたちからゆとりを奪い、わたしたちを「個」に向かわせていると思っています。しかも、その「個」には孤独という意味合いも色濃く含まれます。
その「個」で動くわたしたちには、個人では抱えきれない問題が山ほどあります。その中でも深刻なのが、
幼い頃から、家族を養わなければならないという呪文を刷り込まれながら育った男性です。それが負担にならない人も多いとは思いますが、それでも、そんな言葉が重荷だと感じる方の苦しさは相当なものだと思うのです。
それから、お子さんを産みたいとお考えの女性にとっては、出産のタイムリミットとの向き合い方も深刻になります。
長くなりますので、この続きはまた別な機会でお話しさせてください。
※最後までお読みいただきありがとうございました。