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人の振り見て我が振り直せ
「新型コロナ第4波での対応に問題があった」と、大阪市保健所が語ったそうです。
第5波の懸念が叫ばれている中ですので、ここでの反省を教訓に他の自治体でも体制強化を図って欲しいものです。
語った内容をザックリ読みましたが、システム構築の問題だな。と感じました。
職員の数には限りがあり、対応できる数にも限りがあるわけです。
以前の医療崩壊と同じで、ベットに限りがあるのと同じ状況が発生していた訳です。
『あふれた時にどうするのか』をシステム的に決められていたのかどうなのか?
一般的なTVショッピング等のコールセンターと呼ばれる所では、取次待ち件数や待ち時間が計測されており、センター内に表示され、アラームが鳴り、責任者がその次の対応を取るといった様な対応がとられます。
まあ、これは電話を取れば販売に結び付くわけですから手段を選んでいられないのです。
営利企業ではない保健所がコールセンターの様な体制をとれるとは考えられないので、電話回線がパンクしようが、どんな状況であっても職員一人一人が自分の仕事をするだけです。
現実に「多い日は、一日に800人程度の電話を待たせていた」と、言われています。
電話をさばける能力以前に、「電話での疫学調査が必要なので時間がかかる」と、業務に真摯に向き合っておられる状況を説明されています。
もしかすると死ぬかもしれない800人を前にして、一人一人時間を掛けて症状を確認していたという事です。
ここでは、「災害現場の様にトリアージが必要だ」と、分かった段階で、非常事態体制に変更するべきなのですが、システム的にその体制が想定されていたのかどうかだと思います。
実際には、想定患者数分のホテル療養ベットの9割?が使われる事が無かったらしいです。
ここからも発熱した患者をうまく対応してホテル療養ベットに入れていたならば、自宅で死亡する人や自宅重症者も少なく出来たものと思われます。
新型コロナ対策に関しては、システム的に大阪市としての最大想定患者数を各担当部署が処理できないと悲惨な結果にしかならない事は分かっていた筈です。
今回は、保健所がボトルネックになった訳ですが、どの部署でも起こりえる事だと思います。
各自治体に於いては、是非、今の内に、この多くの犠牲を払った状況を二度と繰り返さない努力をお願いします。