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ビールが美味かった帰り道


最近、ビールが美味しい。


これ、当たり前のことではないって私は最近知った。
自他ともに認める(?)大のビール好きの私だが、自律神経の調子が悪くなってから実はビールの味が上手に感じられなくなっていた。

私はビールを飲んだときのふわっと広がる麦の香ばしい風味と、ホップの華やかな香りが交互にくるかんじが大好きで、それでビールをよく飲むようになったのだけど、最近はビールを飲んでもアルコール味が邪魔してきて、本来の味の3割程度しか感じられていないような気がしていた。

そんな最中、先週くらいに急にふっと自分が戻った気がした。

曖昧な表現なんだけど、それはただ体調が良くなったというだけの話ではなくて、気力や思考力や感性が以前のレベルまで戻った気がした感覚だった。

それで、ビールを飲んでみたらめちゃくちゃ美味かった。

あの、大好きな豊かなビールの味が戻ってきた。


私はああ、元気になれたんだって気がついた。酒飲みの指標すぎだろって突っ込まれちゃいそうだけど。でも、多分元気でなければ誰しも自分の好きなものでさえ存分に楽しめないってことなんだと思う。健康第一とはよく言ったものだ。本当に元気って大事すぎるということをこの休職期間で身をもって感じた。

それで、今日は衆議院選の期日前投票に行った帰りに一駅分ビールを買って歩きながら帰ったんだけど、これがめちゃくちゃ美味しかった。

ローソン限定で販売している「僕ビール君ビール」という商品。

めちゃくちゃうまいのにいつでもどこでも手に入るクラフトビールを造ってくださっているヤッホーブルーイングさんのビールで、これが税込311円なのは本当にいいんですかってくらい美味しい。

ビアスタイルは「セゾン」というベルギーの伝統的なスタイルで、造り方によって味わいは結構幅広いのだけど、私のイメージでは爽やかごくごく系が多い。日本のブルワリーも夏によく造ってるイメージ。

それを買って歩きながら飲んだ。10月も後半でやっとお散歩が心地よい空気になってきた。飲みながら今日あったいいことを思い返した。





今日は午前中から前働いていたお店の仲の良い後輩と久しぶりに会う約束をしていた。後輩って書いているけど実際はあまりそうは思っていない。なんか、仲間って感じ。私にはそういう年下の仲良い友達が何人かいる。自分があまりにも先輩らしいことをしていないのでなんか恥ずかしくてそう思うようにしているかも(笑)

その子は感受性が豊かすぎてちょっぴり苦労しているタイプなのだけど、職場や恋愛でのちょっとした壁を自分なりにポジティブに捉えようとしていて、話を聞いていると、私がやっと最近気がついたことに、7歳も年下なのにもうたどり着いていてすごすぎると感心してしまった。偉そうかな、ごめん。でもやっぱりたくさん考える人って強い人だなって思った。


その後、その子のお店で偶然私のロールモデルの店長がヘルプに来ていることを知って、会いに行くことにした。

その店長は、去年私が社員登用試験を受けるときに周りにあまり頼れる人がいなくて困っていたときに、一緒に働いているわけでもなく何の利害関係もないのに「いつでも連絡してー!」って連絡先を交換してくれた人。この人、絶対私のこと助けてくれる!と思って何度も連絡をして何度もその店長のお店まで行って話を聞いてもらって、私のことを一緒に考えてくれた。

最初はざっくりとしか表現できなかった思いを一緒に形にしてくれて、それで私は自信をもって試験に臨めた。合格した時も1番最初に報告した人だ。

私はその人の、誰にでも手を差し伸べてくれて全力で正面から向き合ってくれるところを仕事の先輩として本当に尊敬している。私が仕事を休んだ時も心配してすぐに連絡をくれて、元気になったのでそろそろまた顔を見せたいなと思っていたところだった。

私が会いに行くと、良かったー心配したよーって涙ぐみながら言ってくれた。こんなに私のこと心配してくれて会いに行くだけで喜んでくれて、そんな人がいることがとても幸せだと思った。

今日会った後輩も、「自分なりにたくさん考えてそんな風に仕事と向き合えてすごいね」って伝えたら、「自分らしく働けるようになったのは先輩の働き方を見てきたからです」って言ってくれて、すごく嬉しかった。


一緒に考えてくれる尊敬できる人がいて、私がどうにか伝えたいと模索してきたことをを感じとってくれる人もいて、今は一緒に働いているわけではないけどそれがとても心強くて。

仕事復帰目前で、実はちょっぴり不安もあったけど、それより何より早くまた働きたいなって改めて思えた1日だった。私に自信を持たせてくれて、ありがとう。



そんな出来事もあって、今日の帰り道は特別ビールが美味かったのだと思う。

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