自他ともに良かったと思う文章のことについて

コミュニケーションの一環だと認識していたけど、最近、シナリオの書き方を教えてほしいと言われた。
ただ、特殊な条件だったのと自分の判断だけでは何らかのルールに抵触する恐れがあったので確認をとったという経緯がある(別段、その方を責める意図はない。これから知ればいいことなので)
その際に言われたのは、

梅芳さんのシナリオ技術は個人事業主として培ってきたものだから無料で人に教えるのは違うと思いますというありがたいがあまりピンとこない言葉だった。

というのもその先生は私のデビュー時からの憧れの存在であり私の師だ。
とかく書くシナリオが好きで好きで仕方がない。
そんな方に実力を認めていただくようなことを言っていただけたのが素直に嬉しかった。
昨年の年末に、テストライティング以来に成果物のクオリティが高いと褒めていただいて……とかく、ストイックに物を書き、教えてくださる先生なので私も信頼している。

でも、あるかな……ノウハウ。

世間に流通している基礎的な作法は抑えているし、例えば、ゲームシナリオ、音声作品……あたりなら、共通ルールの説明はさらっとならできる。

でも、私独自のシナリオの書き方みたいなのは……よく分からない。
(感覚的に頭と体がこれ、とやるのはあるが体系だてて他人に説明するのは別な気がする)


最近、すごく良いお話を読んだ

たぶん、感想を伝えることはないんだけど、最近、すごく良いお話を書きました。あえて、カテゴライズさせていただきますが、アマチュアの方の作品でここまでのクオリティをだせることがすごいと思いました。
少し手を加えたり、文章構造は魅力的なので細かな「てにはを」や日本語の使い方をさらっと勉強したら(ここは一番直しやすい!)商業IPに持っていけるクオリティだと個人的には感じたし、もったいないけど伝えるの失礼だなぁと感じているので黙っている。
ここの少し手を加えたら、の部分が個人的には分からなかったけど、この空白のピースを埋めたらとても魅力的な作品になる気がしたのだ。

多くの方の作品……特に作家志望の方を読んでいると2タイプに感じる。

  1. 文章作法、物語ともに基礎は抑えている(読みやすい。主に文体のクオリティが高い気がする)これは作家さんによって違うけど、作家さんの良さ(持ち味)が出ている。

  2. てにはを、文章作法が間違っているが、とてつもない魅力を感じ、つい最後まで読破してしまう魅力がある。

これ、私の感覚的な話になってしまうので恐縮なのだが、体感としては前者の方が多い。そして、心から良かったという感想を述べるならば意外にも2の方がぺらぺら出てくる。
逆に1は文章の長所を羅列はできるけど、作品の感想自体になるとは少し難しいという認識だ。
これ、どちらが良いとは感じないが、強いていうなら伸びしろを感じるのは2のタイプの方かもしれない。

理由としては

  1. 文体の修正が1番簡単だから(学べるもの、習得しやすいもの)

  2. 魅力のある作品をかけるのは強い。

  3. 最後まで読者に飽きさせずに読ませる時点ですごい。

特に3は、私も頭を悩ませる。
これは客観視していただくほかにないと思うのだけどいわば、磨けば光る原石のようなものだ。

作品構成・演出意図について

これは直近の仕事で得た気づきのようなものです。
私はアサインされているプロダクト単位でみれば仕事はできない方なのである。
どのプロダクトでも先生と内容をよくご相談したうえで執筆することが多いし、プロットの二稿ではフラッシュアイデアをお借りすることもままある。
その方が確実だから。
今回、プロットをつくる業務があったのだが、先生に作品の演出意図を聞かれた。
仕事の内容なので話はぼかさせていただくが、聞かれた部分は作品の落としどころ、作品全体の演出意図にかかる伏線だと説明した。
すると先生は、納得してくださって、これを活かしましょうとお力添えしてくださった。

今回の業務と上記で書いた素晴らしいなと思った作品の少し手を加えたら……の部分が何か分かった気がする。

とても広義なのだが、魅力的だなと思う文章の話になる。

作品構造・演出意図が明確で読み手に伝わること。

とても当たり前のことかもしれないと恥ずかしくなってきたし、これは基礎ができたうえのプラスアルファみたいなものなので人によっては深く気にしなくてもいいのだけど。
私の経験においてもこれが明確な作品は業績が良かったり、趣味でやるにしろ数字は伸びやすい。

朝、このことに気がついて簡単に記事を起こしてみた。

なんか、文章に行き詰まっているという方がいたら

この作品構造・演出意図(あるいは構成ともいえるかもしれない)を明確にするのはどの媒体でも使えるテクニックな気がするし、私もまだ手探りだ。
これを意識してみるといいかもしれないと今回の仕事を通じて感じた。
無理に体系だてて説明したりしなくていいし、最初は感覚的で良いのだと思う。
ただ、土台がしっかりしていると上に積み重ねても安定はするだろう。
そういうことなのだ。
まだ、書くプロットがあるので、次回、意識してみようと思う。



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