日記 恋のおまじない
某日
「あつまれどうぶつの森」を始める。
娘が以前からやっているゲームなのだが、この度、僕もアカウントを作り、娘の島で一緒に暮らすことになったのである。
わからないことだらけなので娘に聞きながらゲームを進める。果物なんかを採りすぎると娘の分がなくなってしまうのであんばいに苦労する。
夜中、目が覚めたので、Switchの電源を入れてゲームをする。娘の島の景観が少しでも良くなるようにひたすら雑草を抜いていく。親心である。
しばらくやった後、眠くなったので電源を切る。散らかり放題の部屋を横目に布団に潜り込む。
某日
娘が、好きな人と両思いになれるおまじないを教えてくれる。
(両想いだからこそ、今あなたがここにいるんだよ)と思いながら、教えてもらったとおり妻の名前を指で自分の手のひらに書いてそれを飲み込む。
念のため。あくまでも念のため。
某日
娘を歯医者に連れて行く。左上の奥歯が痛いと言うので先生に診てもらうためである。
歯に穴があいていたので綺麗にしてもらい穴を塞いでもらう。すでに神経の方までやられてしまっていると言われ非常にショックを受ける。
まだ娘の仕上げ磨きをしているが、上の歯は角度的にもよく見ないで磨いていたので反省する。
怖くなって会計時に自分の歯科検診の予約を入れる。家に帰り妻に報告すると、まだ子どもの歯であることがわかった。セーフ。
娘がパソコンで宿題をしている。令和の小学生はキーボード入力の練習をする宿題がある。
見てみると「○○(息子の名前)だいすきあいらいくゆー」と書かれていて非常に心が和む。
某日
冷蔵庫にシャインマスカットを見つける。お弁当用に娘が妻にリクエストしたものだ。まるでセレブである。
シャインマスカットなんか入れたら悪目立ちしちゃうんじゃないかと心配したが、娘曰く、みんなお弁当にシャインマスカットが入っているとのことだった。
令和の小学生のスタンダードに慄く。
某日
娘から「ママは、パパのことがまあまあ好きなんだって」と言われる。
おまじないの効果かどうかはわからないがひとまず安堵する。
まあまあ好きって、なんだかとてもリアル。
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