【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】二重被災に揺れる白米千枚田 もう一度、絶品おにぎりを届けたい!
石川県輪島市の国指定文化財「白米千枚田」が、能登半島地震と9月の記録的な豪雨による二重被災に見舞われました。日本海に面するこの美しい棚田は、昼夜の寒暖差や良質な水源の恵みを受けて育つ米で知られています。白米千枚田の米は、その独特の甘みと食感で人気があり、道の駅「千枚田ポケットパーク」では、このお米で作ったおにぎりが絶品として親しまれてきました。しかし、今年の二重被災により、千枚田の復旧はさらに難航しています。
二重被災の衝撃—地震と豪雨が千枚田を直撃
2024年の元日に発生した能登半島地震で、白米千枚田の多くの田んぼに亀裂が入り、耕作は困難な状況にありました。それでも、地元の「白米千枚田愛耕会」のメンバーやボランティア、田を借りて耕作を体験するオーナーたちが協力し、懸命な復旧作業を進めてきました。5月には120枚の田んぼに田植えが行われ、9月上旬には稲刈りを無事に終え、少しずつ前進しているかに見えました。
ところが、9月に記録的な豪雨が発生。千枚田に土砂が流れ込み、復旧したばかりの田んぼも再び崩れてしまいました。さらに、2キロほど離れた山中の取水口一帯が崩壊し、水の供給が困難になり、耕作が続けられるかどうかさえ不透明な状況に追い込まれました。
白米千枚田の象徴—おにぎりの味をもう一度
白米千枚田の米は、昼夜の寒暖差が大きいことや水源が近いことから、栄養豊富で甘みの強い米に育ちます。このお米で作ったおにぎりは、ふっくらとした食感と豊かな風味が特徴で、訪れる観光客からも高く評価されています。道の駅「千枚田ポケットパーク」で振る舞われるおにぎりは、地元住民にとっても、農業の象徴的な存在です。
しかし、今回の二重被災によって、多くの田が使えなくなり、来年の作付けも不安視されています。棚田の維持と復旧には多くの労力と時間が必要であり、担い手不足や高齢化が進む中で、この美しい農地を守り続けるためには、さらなる支援が必要です。
白米千枚田の未来に向けて
白米千枚田は、単に美しい風景を提供するだけでなく、地域の象徴として多くの人々に愛されています。今回の災害を乗り越えて再びおいしいおにぎりを楽しむためには、地元の努力に加えて行政や地域の支援も欠かせません。
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