【能登半島地震を乗り越えた女性防災士が語る】「奥能登豪雨」「能登地方の記録的な大雨」—マスコミによる異なる表現に違和感があるのは私だけ?
最近の奥能登豪雨をめぐって、報道機関ごとの表現の違いに私は少し違和感があります。地元の北國新聞やテレビ金沢は「奥能登豪雨」と表記している一方で、NHKは「能登地方の記録的な大雨」、朝日新聞は「能登豪雨」、中日新聞は「能登の記録的豪雨」、読売新聞では「能登大雨」として報じられています。
不思議なのは、同じ地域で発生した豪雨災害にもかかわらず、こうして表記や名称が統一されていないことです。能登半島地震の際には、メディアや公共機関が「能登半島地震」として一貫して報じていたため、名称に関しての混乱はありませんでした。しかし、今回の豪雨災害ではなぜか統一されていない。これは何か特別な理由があるのか、個人的に疑問に感じました。
名称が統一されない理由とは?
そこで、少し調べてみたところ、AIが興味深い回答をしてくれました。例えば、阪神・淡路大震災や東日本大震災などの大規模災害では、名称が統一されていたのは、災害の規模が特に大きく、今後の復旧・復興施策を進めるうえで統一的な名称が必要と判断されたからだというのです。確かに、これらの大災害は歴史に残る規模であり、名称の統一がスムーズな情報伝達や支援に重要だったのでしょう。
一方、気象庁によると、気象現象による災害の名称は一定の基準に従って付けられています。例えば、顕著な被害(損壊家屋が1,000棟以上、または浸水家屋が10,000棟以上、人的被害が相当数発生するなど)がある場合に、「元号+月+地域名+現象名」で名称を決めるとされています。豪雨、豪雪、暴風、高潮などがその「現象名」に当たります。
ただし、この名称の付け方は、その時々の被害の広がりや状況に応じて判断されるため、必ずしも統一されるわけではありません。さらに、災害の規模が地域ごとに異なり、それぞれのメディアが重視する観点や地域の特性を反映している可能性もあります。
なぜ「奥能登豪雨」と表記しないのか?
「奥能登豪雨」という表現は、奥能登地域に特化した被害を強調した名称です。一方、「能登地方の記録的な大雨」や「能登大雨」という表現は、能登全体に広がる影響を指し示しているかもしれません。それぞれの表現が、災害の範囲や被害の大きさに対して異なる認識を持っているため、メディアごとに違う言い回しが選ばれているようです。
また、豪雨災害は地震災害と異なり、風や雨の強さ、降水量の範囲が場所によって大きく変わるため、災害名称も一貫しにくい傾向にあるようです。統一された名称を用いることが、情報の混乱を防ぐためにも重要だと感じます。特に、支援や復興活動が進む中で、統一された名称があれば、支援がスムーズに進むでしょう。しかし、現実的にはメディアごとの観点や地域特性が影響しているため、一貫した名称がつけられない場合が多いようです。
今回の奥能登豪雨に関しても、地域やメディアの視点によって表現が異なることに対し、やや不安を感じつつも、引き続き正確な情報を伝えることが大切だと感じています。
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