見出し画像

睡眠と栄養

疲れにくい身体になりたい・ストレスを感じにくくしたい・美肌になりたい・パフォーマンスをアップしたい・集中力をアップしたい・筋トレの効果を高めたい・ダイエットを成功させたい・・・

言い出したらキリがない皆さんの欲望や希望を叶えるために一貫して重要なのは「睡眠」であると言っても過言ではないと思います。

厚生労働省の調査によると、約4割以上の日本人の睡眠時間が6時間未満となっているそうです。
また、睡眠は時間よりも質が重要であると言われています。
睡眠の質を高めるためには、睡眠に必要な栄養を食事から摂ることが大切です。今回は睡眠と栄養の関係性についてお伝えします。


1)食事の回数と時間について

睡眠の質を高める上で大切なことは、日々の生活リズムを整え常に体内時計を正確に保つことです。
平日と休日との生活リズムが大きく異なる方は体内時計が乱れやすいので気をつけましょう。

朝日を浴びる、朝食を食べるといった寝起きの行動は体内時計をリセットしてくれるため睡眠の質を高めるという目的では、朝食を食べた方がいいでしょう。

また、夕食に関しては、胃に食べ物が残っている状態で寝ることで胃腸に負担がかかり眠りが浅くなるので、快眠のためには就寝の3時間前には食事を済ませておくのが理想的です。
仕事などで帰宅時間が遅い方は、夕方に一度軽めの食事を食べておき、帰宅後は消化に優しいうどんやお粥などの炭水化物をベースに食べることで睡眠の質が改善される事例もあります。

2)カフェインについて

コーヒー・紅茶などのカフェイン飲料には覚醒作用があり、快眠を妨げてしまいます。
覚醒作用の持続時間は平均4~5時間と言われているため、可能であれば夕方以降のカフェインは避けた方が理想的です。
また、チョコレート・ココア・緑茶・コーラ・栄養ドリンクの一部にもカフェインが含まれているので要注意です。

カフェインの刺激作用は、体に吸収されて約30分経過すると発揮されると言われています。これを逆に利用して、昼寝後にスッキリ目覚めるために、昼寝前にカフェインを摂っておくのもいいでしょう。

3)アルコールについて

アルコールは、脳の覚醒中枢を麻痺させることで催眠作用を発揮します。500mlのビールを飲むと、体格や体調にもよりますが体内でアルコールを分解するのに2~3時間かかると言われています。その間肝臓がフル稼働の状態ですので睡眠が浅くなる原因につながります。

少量のアルコールには眠りを誘う効果があると言われていますが、その効果は、3~7日で体が慣れてしまって効果がなくなるばかりか、寝酒の習慣を続けるうちに求めるアルコール量が増え、気づかないうちにアルコール依存症となる危険性もあるため注意しましょう。

4)快眠のために摂りたい栄養素

①トリプトファン
必須アミノ酸である「トリプトファン」は、脳内で神経の信号を伝える物質である「セロトニン」の原材料です。夜になると眠くなるのは、このセロトニンが「メラトニン」に変換されて睡眠を促すという仕組みです。
トリプトファンをしっかり摂取することで、夜はぐっすり眠ることができ、朝はすっきり目覚められることが分かっています。
トリプトファンが多く含まれる食材には、魚介類・鶏肉・卵・大豆製品・ごま・バナナ、アボカド、肉類、タラコなどがあります。

②グリシン
必須アミノ酸である「グリシン」は、脳をクールダウンし体温を下げる作用や、脳の体内時計に作用して、睡眠のリズムをうまく調整する働きがあり、眠りに入りやすくし睡眠の質を高めてくれると言われており、実際に睡眠に問題がある人に、就寝30分前に3グラムのグリシンを摂ったら、朝はすっきりと起き、日中の作業効率も良くなったという研究データもあります。
グリシンが多く含まれる食材には、マグロやエビ・ホタテ・カニなどの魚介類の他、牛すじ、鶏の軟骨、豚足などがあります。
ちなみに、グリシンはコラーゲンを構成するアミノ酸でもあるため、お肌のハリや弾力を保つ役割や、脊椎や脳幹に多く存在して中枢神経で抑制系の神経伝達物質としても働きます。

③ビタミンB1・マグネシウム
水溶性ビタミンである「ビタミンB1」は、神経を沈静化しイライラや不安などのストレスから神経を沈静化してくれたり、疲労回復効果もあるので、睡眠の質にも役立つビタミンです。
ビタミンB1が多く含まれる食材には、豚肉・大豆製品・レバー・鰻・のり・ごまなどがあります。
必須ミネラルの1つである「マグネシウム」は、メラトニンやレニンという睡眠に関係するホルモンの働きなど、カラダの様々な酵素を活性化して生体の維持に関係しているため不足することで睡眠障害の原因にもなると言われています。
マグネシウムが多く含まれる食材には、ひじき・ほうれん草・玄米・アーモンド・海藻類などがあります。

④糖質(炭水化物)
糖質制限により低血糖状態が長期間続くと、血糖値の変動による眠気が起こらず、睡眠不足になってしまうケースもあります。
糖質には前述したトリプトファンの脳への移行を助けてくれる働きもあるので、夕食時も適度に糖質は摂取することを推奨しています。
糖質の種類としては、白米や白いパン等の精製した単純糖質よりも、玄米や雑穀等の複合糖質の方が血糖値がの安定が持続しやすいと言われているので、ダイエット中等で夜に糖質を摂ることに抵抗がある方は、複合糖質を摂るといいでしょう。

いいなと思ったら応援しよう!