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コンサル直伝!業務フロー図作成時にハマるポイントとその対策【企画の道具箱 #19】

はじめに

みなさん、こんにちは!
業務フロー図をなんとなく書いていると、思ったものと違った…なんかハマってしまった…なんてことありませんか?
今回の記事は、業務フロー図作成時にハマるポイントその対策、それに加えて業務フローが見やすくなるTipsをご紹介します!
ぜひ参考にしてみてください。


ハマってしまうポイントとその対策

1. 複数のスイムレーンにまたがるプロセス

業務フロー図を作成する際、複数のアクターに関わるプロセスを可視化しようとすると、どうしても一つのプロセスが複数のスイムレーンにまたがってしまい、モヤモヤすることありませんか?

「内容確認」が申請受付担当とITリーダとまたがっていて
責任が明確ではありませんね

◼︎なぜ複数のスイムレーンにまたがるとダメなの?

一つのプロセスが複数のスイムレーンにまたがると、誰の責任なのかが曖昧になりがちです。
「この作業は私がやるの?」「いや、あの人がやるんじゃない?」
問題が発生したとき、「これは私の担当じゃない」と責任の押し合いが始まる
なんてことが起こってしまいます。

◼︎そんな時はこうしましょう!複数のスイムレーンにまたがるプロセス対策

そんなことにならないように、プロセスの役割を分割するなどして、またぐことの無いように記載をしましょう!
例えば、上記の図で複数のレーンにまたがっている「内容確認」を担当者が分かるように分割すると、①申請内容確認②作業担当者決定に分けることができます。こうすることで複数レーンをまたがるプロセスを分割してレーンに収めることができます。

2. プロセス間の双方向の矢印

業務フロー図を作成する時、ついつい使いたくなってしまうのが双方向の矢印ですよね。「この作業とこの作業を行ったり来たりするから、矢印を両方に向けちゃおう!」なんて考えてしまうかもしれません。

「実施調整」と「回答」間で双方向矢印が使われていて、
どうしたら次のプロセスに進むのかわからないですね

◼︎双方向の矢印を使うと何がダメなの?

でも、実は双方向の矢印には、思わぬ落とし穴が隠されているんです。

  • いつ終わるのかが曖昧になってしまう
    双方向の矢印を使うと、「一体このプロセスはいつ終わるの?」と、いつまでもループしてしまうように見えてしまうことがあります。
    特に、複数の業務プロセスが絡み合っている場合、どこで区切りをつければいいのか分からなくなってしまい、全体像がぼやけてしまうんです。

  • プロセスの複雑さを増してしまう
    双方向の矢印が増えると、フロー図が複雑になり、見ている人が混乱してしまう可能性があります。特に、複数の部署や人が関わっている場合は、誰がどの部分を担当しているのかが分かりにくくなってしまい、コミュニケーションの円滑化を妨げる原因にもなりかねません。

◼︎そんな時はこうしましょう!双方向の矢印を使わないための対策

双方向の矢印を使わずに、より分かりやすいフロー図を作成するためには、以下の対策をしてみましょう!

  1. プロセスを細分化する
    一つのプロセスを複数の小さなプロセスに分割することで、それぞれのプロセスが明確になり、全体像が把握しやすくなります。

  2. 条件分岐を使う
    作業の進め方が状況によって変わる場合は、条件分岐を使ってフロー図を作成しましょう。これにより、どの作業がどの条件下で行われるのかが明確になります。

例えば「実施調整」と「回答」間の双方向の矢印を使わないようにしてみましょう。実施調整と回答の1.プロセスを細分化すると「実施条件提示」「回答案作成」「回答内容確認」「承認」に分けることができます。
承認プロセスはOK/NGと条件分岐されるので結果によって、どこのプロセスに進む/戻るのかを矢印で記載します。

Tips💡:ループ処理の分かりやすい記載方法
業務フローが複雑になった際に、読み手にループ処理であることを明確に示す場合は開始と終了を図形を変えて分かりやすく書くのもポイントです!

3. 作業と条件分岐を混合した記載

前の章でも出てきた条件分岐について、書き方に悩んだ経験はありませんか?「この作業は条件によって変わるけど、どう表現すればいいんだろう?」と頭を悩ませることがあるかもしれません。

判断の中に「金額集計」という作業を含まれていますね

◼︎条件分岐に作業内容まで書くと何がダメなの?

条件分岐に作業内容まで書いてしまうと、図がごちゃついてしまい、全体を見渡すのが難しくなってしまいます。

  • 何が条件で、何が作業なのかが分かりにくい

  • 図が複雑になりすぎて、どこを見て良いのか迷ってしまう

なんてこと、よくありますよね。

◼︎条件分岐に書くべきは「条件」だけ!

条件分岐には、「YES」か「NO」で判断できるようなシンプルな条件だけを書きましょう。例えば、「在庫があるか」「顧客が承認したか」などです。

作業内容は、条件分岐の後に続くプロセスとして、別々に記載することで、図がスッキリとします。

◼︎そんな時はこうしましょう!条件分岐をスッキリ書くコツ

条件分岐をスッキリ書くためには、以下のポイントを押さえてみましょう。

  • 条件をシンプルに: 「YES」か「NO」で判断できるようなシンプルな条件にしましょう。

  • 作業内容は別プロセスに: 条件分岐の後に続く作業内容は、別のプロセスとして記載しましょう。

例えば「申請内容の金額を集計、合計金額が150万以上が判断」は、「申請金額を集計して合計金額を算出する」という作業と「合計金額が150万以上」だったらという条件分岐に分けられます。

業務フロー図を見やすくするTips

見やすさは、業務フロー図を理解し、共有するために不可欠な要素です。複雑な業務の流れを視覚的に表現するフロー図は、見やすいかどうかで伝わる情報量が大きく変わります。そこで、今回は、見やすさを追求した業務フロー図を作成する上での具体的なTipsを紹介します!

1. Excelの「枠線に合わせる」を利用してオブジェクトをきれいに並べよう!

オブジェクトを選択して「枠線に合わせる」を選択すると、オブジェクトがセルに沿ってきれいに並びます!

2. オブジェクトのサイズを揃えて等間隔に並べよう!

可能な限り、オブジェクトのサイズ(幅)や配置に気を配りましょう。美しい資料は可読性・視認性・判読性を高めてくれます!

具体的にどのように設定するのか、ExcelとPowerPointそれぞれの方法をご紹介いたします!

おわりに

今回は業務フロー図の作成時にハマってしまうポイントとその対策についてお伝えしました。
是非この記事を参考に業務フロー図を作成してみてください!

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