7歳のキャリア・イメージ
先日ヨーヨーの小学校で「キャリア・デイ」という催しがありました。
学年によって趣向は違い、高学年はいろんな職業のプロフェッショナルによる特別講演があったり、進路を考えたりする授業もあったようですが、低学年は、自分が将来なりたい職業の服を着て行く日でした。
何か新しく買う必要はなく手持ちの範囲でちょっと工夫してということだったので、私は去年のハロウィンで着たブルースリーの服+スポンジのヌンチャクで「格闘家」って言いきることを提案したんだけれど、
「ちょっと考えてよ、ママ。あれじゃトイレに行けないんだよ?」と却下されました。確かに背中のチャック、自分で上げ下げできない。じゃあ真面目に考えよう。
「将来何になりたいと思う?」と聞くと、「お店屋さん。」と即答するヨーヨー。
そういえば幼稚園の時「11匹のねことあほうどり」っていう本が好きで「コロッケ屋さんになりたい」と言っていた。ホットケーキ作ると「ホットケーキ屋さんになりたい」と言うし、唐揚げを食べると「唐揚げ屋さんになりたい」と言う。(ただのくいしんぼう…)
「どんなお店にしたいの?」
「いろんな国の珍しい野菜やフルーツを売る店がいいな。」
「おや、こないだロンドンにはサーモンしかないからお魚屋さんをしたら人気になるかもって言ってたけど、それじゃないんだ?」
「考えたんだけどねえ、魚より、野菜や果物のほうが好きで食べる人が多いと思うんだ。たくさんの人に来てもらえる人気の店にしたいから。」
「な・なるほどね。みんなが喜ぶ珍しいものを世界から集めてきたら、確かに儲かるわ。じゃあ、それって、どんな服で行けばいいのかな。」
「お店の人は毎日好きな服を着ていいんだよ。動きやすいのがいいかな」
「あらそう。じゃあ、あの白い長袖のシャツとジャージのズボンでどう?」
「いいね、それでいくよ。」
「エプロンもする?」
「えっ、いらない。うちの近くのお店の人エプロンしてないじゃん。」
「そうだっけ…」
というやりとりがあって、本当に、親としてはこれでいいのかとちょっと心配になるくらいにフツーの装いで行きました。(ちなみに普段は制服で、学校指定のベストとネクタイに、グレーのズボンです。)
英語でそのような説明はまだできないだろうから、概要は私が紙に書いて持たせました。「街のみんなが喜ぶ野菜や果物のお店屋さん。毎日、自分の好きな動きやすい服を着る。」と。
そして当日送迎時にはいろんな服を着た子供達を見るだけでも楽しかったのですが、いわゆる警察官、消防士、パイロットなどのわかりやすいのや、女の子の場合はフェアリーやプリンセスがいるなかで、やたらと多く目についたのが「医者」でした。外科医ね。
低学年の子供が外科医とは、なかなか志すきっかけはないような気もするが。さすが、意識高い系の学校だ……!
ヨーヨーに「どうだった」と訊ねると、「うん。楽しかった。でも仲良しの友達に、その服装って消防士?って聞かれたから、もっとお店屋さんに見える工夫が必かな。」だって。
まあ、どこまで説明できたのかわからないけれど、はじめてのキャリア・イメージとしては「多くの人がよろこんでくれて、自分もいごこちよい」は、案外いいコンセプトなんじゃないかと思いました。
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