晴れの日も好きだけど…鮎漁師の呟き

主治医は呟く
“如何ですか？”

“先生　5日旅に出かけたら戻って
しっかり　三日間寝込みまして
スパルタリハビリ重ねたら
ほら　腕痩せて来ました”

腕を触りながら　呟く主治医
“柔らかい筋肉ですね〜
それだけ　顔真っ黒なら　大丈夫ですね”

何処か　目が虚な先生
“先生は　最近如何ですか？”
”実は昨日食べ過ぎまして
お腹の調子が....”

回復期リハビリテーション病棟に
居た三ヶ月
毎日毎日　色々語りに来ていた先生。

“先生　たまには語りましょ”

そんな　こんなで　診察室を後にする。

リハビリも終わり　腹話術だった
口も　機嫌を取り戻している。

夕刻涼みに漁場に出かけた
レーダーで　雲の動きを確かめて

観天望気

南の空から雨がやって来るのが
観える

相変わらず他の鮎漁師の来ない漁場

鮎を追いながら　川を歩く

不思議なもので　
先程　郵便で贈った分
川の神さまは　鮎を分けてくれる

上って　下って
川の中にいる

腰を下ろし
川の流れに身を任せる

自然の中
人の営みを　自然体だと….
華影彩美

俗世間…
携帯の画面の世界感に
疲れたら…

ここに来て　
ただ　ただ
ぼーっとしているのも　良いのに
って

北の空

眺めていたら
墨が摺りたくなって来た
梅皿買うかな…

晴れの日も好きだけど….