“弟子屈” 読めますか？　旅先で　鮎漁師の呟き

バイクを停めて
手にした地図を　見せながら
お姉さんに　訪ねた
“デシグツ”って　どっち？

お姉さんは　微笑みながら
“テシカガ”って　読むんですよ
そして　進行方向を指先した。
玉手箱には　そんな話が　いっぱい入っている。

借りた車は　小さなバスみたいな車

この車を　降りのカーブが続く山道を
走り抜けて行くのは
かなりの　高等技能だなって
ドキドキしながら　
前に　進んで行く

森の中　川の辺りの宿を　選んだ。
着いた頃には　陽も沈み….
釣りは出来ない

すぐさま　貸し切り風呂の梯子を

大浴場は　苦手である。
その隣の小さな小さな檜風呂
心地よい　川のせせらぎを聴きながら

ぼーっと　鹿を　眺めている。

そんな時が　心地よい

平安な暮らしをする縄文人
浦島太郎な浮世雲
弟子屈って　読めますか？