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しょうず(生水)の宿 徒然に

この旅の宿選びは 迷いに迷った 
予約を入れてからも まだ 迷っていた。
ワク割は適用外だし…

二時間もかからず帰れる近旅…
御飯食べに行って来る旅でも無く
軽く自転車で 走れれば….

意図的に筋肉を落としたから
体力 気力に 自信が無かった…

新しい宿 針江ツアーの前に
車を 置かせてもらいに行った
“どうぞ どうぞ 行ってらっしゃい”と

また “ラシーヌ針江”に泊まりだと 話すと
ばあちゃんも ガイドさんも 気を使ってくれた。

ガイドさんは 宿の前で 話す
皆で 反対した。
こんな所に 宿を建ても 採算など
取れる訳が無い やめときなさいと…

デニムの縫製屋の社長さん曰く
“世界中 自分の家の庭から 生水が 湧き出るところなど 先ず無い” 

泊まってみたら わかる 採算など
考えて無いんだなって

宿に 入り 先ずは 庭の湧水を
飲む 呑む …
甘くて美味い 水

次は 風呂へ

しょうずの湯
超軟水の湧水を 沸かしている。

運び湯でも 温泉だと 謳える昨今

これは いい湯だなと さっぱり。

風呂上がりに 冷えた 生水が 置いてある。
また グビグビと 何杯も呑む呑む

でも ビールも呑みたい…
“自販機あるやん”って 思ったら
先客が ….
見るからに アスリート…なおばさん。
表の自転車ラックに 掛けてある
レンタルバイク⁉️の主? 

話してみると サイクリストでは無いと
年齢は70歳
見えないな…..
聞くと 世界中の山々を ロープ使って
登りまくっていたとの事

”出たー 山の神さま“

歳だから もう山は止めて 米原で自転車借りて 走って来たとの事

”たった 65キロしか 走れなかった
先には宿が 無くて ここにしたと…“

私は サイクリストでは無いと 何度も繰り返される。

もっと 遠くまで 走りたかったとも....

”あの クロスバイクで走れるのだったら
ロードだったら 100キロ楽勝ですよ“

おばさんは サイクリストにならない理由をいっぱい並べる。

”完璧な解答だった“

聞いていて きっと 帰ったら ロードバイク買いに行くなって 思った。

ビールを手に 滞在者ラウンジへ

竹布の着物を見つけて 買おうと 探していたが
目の前に 竹布のシャツがある。

不思議な手触り シルクみたいで 麻みたい あるもんだなーと

夕食は 高島御膳

発酵の町の郷土料理 量はこれだけ
腹が減ってるなら 追加料理も頼める

いつもなら 先ずは ビールって言うのだが

なんと 伊勢湾サミットの酒
ここがプロデュースして出していたと
中身は 先程訪れた酒蔵。

掛け値無しの そのままのお値段。

”舞子 ボトルで“って言ったら
驚くおじさん

”余ったら 持って帰るから“
(既に 2本リュックに入ってるけど)

米がまた 美味しくて お代わりを
デザートは 湯気が立つ 

ここの 宿が凄いのは なんと
食事処の真ん中に 湧き水。

長い長い杓で 掬っては グラスに
注ぐ。

水で酔うのか 酒で酔ってるのか
分からなくなるくらい

生きた水を 飲む呑む。

なかなか これが愉しくて
何度も 何度も 水を呑む

他では 無いだろいなって.....

色んな物が 売っている。
ここの コンセプトが 面白い

デニムの縫製屋さんだから
サンプル品や B級品などが並ぶ
女性物が 多いが....

心地よく酔いながら パンツを探す
バーゲンとか 人混みが苦手だから
貸し切りセール会場みたいで

え?って ブランド品がある。
試着したら 痩せた今の身体にはピッタリ
ストレッチ生地だし
15000円が 1500円
2本買って 3000円

”ピッタリのあってよかったねー“
宿のおばさんは呟く

宿代と 酒代が浮いたと 喜ぶ

外は 雨
明日は 晴れるらしい

風呂上がりに買ったビールは
半分も 呑めなかった

水で酔えるな...

ギランバレーに恋をして
回復期リハビリテーション
旅の宿 針江にて

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