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 愛する人に別人になった自分、それも手がかかる厄介者になった自分の世話をさせられるか。
老いることを前提に、家庭を持たねばならないこと。
また、老いなくても人間は病気や事故で、別人になってしまうことが多々あることを、突きつけられる映画です。

小説家と音楽家のゲイカップル。
認知症にかかった小説家は、ひたひたと近寄る別人になってしまう自分に怯えています。
出会う人々が、お世辞として小説家に言う「新作はまだか」
お世辞を言った後の、音楽家に対する真摯な心配の言葉。
文壇の重鎮の手帳に書かれる文章は、次第に意味をなすことができなくなる……。

[9/1更新]連載小説『空六六六』五章劫火ノ語リ怪物とやさしいおねえさん2


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