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「コロナで仕事がなくなりました…」50代のミドルシニア層が転職するには?

読者の皆さま、お疲れ様です。齋藤亜瑚です。

さて、今週のこのコラムでは、読者の質問に答えていきたいと思います。今回はミドルシニア層にフォーカスしてお伝えします。年齢を重ねてからの転職は非常に難しく慎重になるもの。ぜひこれらの質問を参考に、今後のキャリアについて考えてみてください。

Q. 転職することなく50代になりました。転職をしたいのですが、このような年齢で雇ってくれる業種や会社はあるのでしょうか?

A.質問者様は、どうして転職したいとお考えになったのでしょうか。


例えば、単に「やりがいがない」などという理由で、リスクのある転職をするのはやめたほうがよいと思います。しかし、他にもっとやりたい仕事が見つかった、であるとか、現職に人間関係の問題があり、精神的に追い詰められている等であれば話は別です。

とはいえ未経験の職種に転職することで、一時的にでも年収が大幅にダウンする可能性があります。50代であれば、自分のことだけ考える転職ではなく、ご家族を支えることも考えて仕事を選択する必要が出てくる方もいると思います。どのような職種でどの程度の給与が見込めるのか、ハローワークや転職サイト等で求人票の中身をよく確認しておく必要があるでしょう。


■中高年の採用に積極的な業界と年収のモデルケース

ちなみに、比較的中高年の採用に積極的な業界の年収のモデルケースは下記の通りです。

◆営業職 240万円 〜 418万円
◆コールセンター・カスタマーサポート 240万円 〜 418万円
◆施工管理 224万円 〜 361万円
◆バスドライバー 160万円 〜 350万円
◆タクシードライバー 242万円 〜 389万円
◆配送スタッフ 203万円 〜 342万円
◆ビル管理スタッフ 103万円 〜 287万円
◆警備業(施設警備・交通誘導)103万円 〜 232万円
◆ホテルスタッフ 103万円 〜 342万円
◆冠婚葬祭スタッフ 103万円 〜 262万円
◆飲食店店長 240万円 〜 379万円
◆コンビニエンスストアスタッフ 103万円 〜 284万円   
◆ケアマネージャー・ホームヘルパー 164万円 〜 314万円
◆保育補助 103万円 〜 238万円               
◆講師・インストラクター 103万円 〜 212万円
                       (※マイナビ調べより)


自分の最低条件を出して、転職後も生活に影響は出ないかなど考え、ご家族がいるのであればきちんと相談しましょう。ひとつの仕事での収入では、現在の生活の維持が難しいということであれば、ダブルワークを検討される方も出てくるかもしれません。

それと、どのような業種で採用活動をしているか確認するには、シニア向けサイトをきちんと選択すべきです。転職活動は【情報戦】です。情報源の選定はとても重要。知らずに若年者採用が得意な転職サイトに登録してしまい「全く相手にされない…」とショックを受ける方も多いそうです。気を付けましょう。


Q. 新型コロナウィルスのせいで仕事がなくなりました。50代です。仕事を探すにはまず何から始めたらいいですか? 焦るばかりで何も手につきません…

A.このコラムでも繰り返しお伝えしてきていますが、最初に手を付けなければいけないことは、一にも二にも、「自己分析」です。

自分が何を武器に【転職市場】で闘っていくか、知らずにこの戦場に飛び込んではいけません
自宅で過ごすことが多く、まとまった時間が取れるこの時期、きちんと自己分析をしてみてください。
若年層にはない、【高い専門知識】【専門スキル】【豊富なマネジメント経験】【人脈】があるのではないでしょうか? それらを求めている企業がないかどうか考えてみましょう。まずは少し視点を変えて、これからの20年間をどう過ごすか「考えて」いきましょう。

一番まずいことは、「悩み過ぎて何も手につかず時間だけが過ぎていくこと」です。今日のあなたが、あなたの人生の中で一番『若い』のですから。

「悩む」ことと「考える」ことは、似ているけれど違います。目の前の問題に戸惑い、立ち竦んで思考停止している状態、これが「悩む」。一方、問題に対して「どうすれば問題解決出来るか」を検討することが「考える」

少しずつでよいのです。「悩む」より「考える」時間を増やしていきましょう。


Q. 50代女性です。若い上司から持て余されているように感じます。社内の配置転換を希望しますが誰にどう話せばいいか…アドバイスがほしいです

A.状況お察しします。もし、質問者様の会社で【社内公募制度】があるようであれば、そちらを活用してみてはいかがでしょうか。多くの場合、社内公募制度による異動希望は、秘密は保持される規定になっていると思います。(守秘義務が守られていなくて周囲に簡単にバレてしまう制度では、誰も活用しなくなってしまいますよね。)

社内公募制度がない企業にお勤めの場合ですが、異動希望先の上司と親しくなっておき、タイミングを見計らいながら自分の適性を伝えていくこと、その部署で働くための勉強もしていることなどを少しずつアピールしていくことも考えられます。異動先で必要な資格取得などを目指されるのも良いのではないでしょうか。


重要なことは、「人間関係が良好でないから異動したい」が第一義にならないようにすることです。あくまでも【やる気があり、実績を上げそうな人】だからこその異動になるように準備することです。
こういった異動は時間がかかることだと思いますが、焦らず根気よく続けていくことで、「異動への真剣さ・熱意」が自然と伝わると思います。


いかがでしたでしょうか?
今は若い世代の人も、今後このような悩みに直面することがあるかもしれません。ぜひ参考にしてみてください。次回は、20代の方から寄せられた質問にお答えしていきたいと思います。


それでは、またお会いしましょう。ごきげんよう!

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齋藤亜瑚
よろしければサポートを是非お願いします。現在医療介護系の人材会社に所属しつつ、これまで経験してきたことを「転職しようと思ったこともないひとたち」「転職活動したことがないひとたち」が「転職せざるを得なくなってしまった」ひとに還元できるようにしたいと思い活動を始めました。