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変形性膝関節症のリアルを知る!JKOMの評価項目を詳しく解説
みなさんこんにちは!
リハビリナレッジです!
今回のテーマは【変形性膝関節症のリアルを知る!JKOMの評価項目を詳しく解説】です!
はじめに
日本版変形性膝関節症患者機能評価表(JKOMは、膝の状態に関する患者の主観的な評価を収集するために開発された質問票です。特に膝関節症の影響を測定するために使われ、痛み、機能制限、生活の質(QOL)などを包括的に評価します。以下にその詳細と活用法を解説します。
評価内容の構成
JKOMは5つのセクションに分かれています:
I. 痛みの評価
• 例: 「この数日間、膝の痛みはどの程度でしたか?」
• 痛みなしから最も激しい痛みまで、視覚的アナログスケールで評価を実施します。
• 患者が感じる痛みの程度を具体的に記録しましょう。
II. 痛みとこわばりに関する質問
• 朝のこわばりや痛み、歩行中・階段昇降時の痛みを5段階で評価します。
• 「少し痛い」から「ひどく痛い」まで、患者の日常動作の中での痛みを記録します。
III. 日常生活動作の困難度
• しゃがむ、立ち上がる、歩行距離、トイレ使用など、生活の中での機能制限を測定します。
• 例: 「靴下をはいたり脱いだりするのはどの程度困難ですか?」
IV. 外出や社会活動の制限
• 催し物への参加や近所への外出、膝の痛みによる活動制限を評価しましょう。
• 例: 「この1カ月、膝の痛みのために遠くへの外出をあきらめたことがありますか?」
V. 健康全体への影響
膝の状態が全身の健康や生活に与える影響を評価しましょう。
例: 「膝の状態は健康状態に悪く影響していると思いますか?」
使用のポイント
対象患者: 変形性膝関節症患者(初期から重度まで対応可能)。
・評価頻度: 治療やリハビリの経過観察として定期的に実施します。
• メリット:
簡便に患者の主観的な症状を把握できることと、日常生活の困難さを可視化し、介入の優先順位を決定できます。
• 注意点:
記入内容は患者の主観に基づくため、回答の一貫性に注意が必要です。
臨床での活用方法
• 治療効果の測定: 初回評価と治療後の比較で、介入の成果を確認します。
• リハビリプラン作成: 日常生活での困難な動作を特定し、ターゲットを絞ったリハビリを設計します。
• 患者教育: 結果を患者にフィードバックすることで、自己管理の意識を高めます。
具体例:評価データの解釈
例:70歳女性、右膝の変形性膝関節症
• 痛みスコア:階段昇降時「かなり痛い」、平地歩行時「少し痛い」。
• 日常生活:靴下を履くのが「中程度困難」、買い物は「少し困難」。
この場合、リハビリでは階段昇降能力の改善を最優先とし、痛み軽減のための筋力トレーニングや歩行指導を実施します。
まとめ
JKOMは、患者の膝関節症の状態を多角的に把握するための非常に有効なツールです。日常生活の質や社会参加の制限を評価できるため、治療計画や介入効果の評価に役立ちます。【患者の声を可視化】することで、より患者中心のリハビリや治療が可能になります。
この解説を参考にして、患者さんに寄り添ったサポートを提供しましょう!
評価用紙
https://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/dl/tp0501-sankou3-4.pdf
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