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uisan4869/小説
2021年2月14日 18:01
結婚して以来、久しぶりに迎える一人の朝。最近色々と考えすぎているせいなのか、例え寝る時間が0時を回ろうと、太陽が昇り始める早朝の時間帯に目が覚めてしまう。だからといって何も悪いことはない。その分の時間をこれからの事考える時間に当てられることは私にとってむしろ好都合だ。さて、夫へ家のテーブルに明後日には帰るとメモだけを残して出てきた次の日の朝。私は街の中心部に新しく建てられた少しお高いホテルで一晩
2021年1月31日 16:03
清々しい朝のそよ風と暖かいオレンジ色の朝日がゆっくりと遠くのビルの隙間から顔を出し、人々の目覚めを優しく見守る中、恐ろしいほどに空気は重たく、氷のように冷たい雰囲気漂うマンションの一室。差し込む朝日が私を照らし、夫を日の当たらない影で隠し、二人の間をまるで境界線のように分断している。その様子はまさに夫婦の温度差を表しているようだった。まだ日も上がらない暗がり早朝の中、外で本能のまま絡み合う愛の証明
2021年1月17日 08:04
前回。突然私の前から姿を消した青年。数週間という長い時間が過ぎた頃、土曜日に夫と久しぶりにデートに行き、そこで結婚したての頃の感情が徐々に再び芽生え始めていた。もう会えないのならばこのまま青年のことは忘れて夫との変わらない日々をまた送るのも悪くないと思い始めていた時だった。私は偶然にも青年と再会し、会えなかった理由を知る。青年と再会したことで取り戻しつつあった夫への感情は上書きされ、次の日の日曜