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男女で暮らしているけど、“同棲”じゃありません
男女ふたりで暮らす=同棲
という当たり前のような方程式。
ぼくらも男女ふたりで暮らしています。
が、”同棲”ではありません。
恋人でもなく
独りでもなく
単なる友達でもない、
新しいカタチ。
自分らの関係性を表すコトバは世の中に存在していませんでした。
だから新しい関係性のひとつをこのnoteで提示できればいいな、と思います。
自分たちを知っている人・知らない人、同じように悩んでいる人など、パートナーシップのひとつの参考に、よかったらご覧ください。
ふたりの自己紹介
ゆげという男、もちょという女の2人でこのnoteを書き、そして一緒に暮らしています。
![](https://assets.st-note.com/img/1648563264670-MRcyFkTQI1.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1648563284068-86ziIl8fuq.png?width=1200)
ふたりの共通点は「恋愛をしない」「恋愛が分からない」ことでした。
「恋愛をしない」「恋愛が分からない」ふたり
こう聞いて「え、そんな人いるの?」と思うかもしれません。
が、いるんです。
理解してもらうために、まずはこちらをご覧ください。
![イラスト23 2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75217450/picture_pc_5b1639bc95cd4002c2dabb310b0a5de0.png?width=1200)
「恋愛が楽しい!」「相手と触れ合えることが喜び!」
こちらは馴染みのある、恋愛する人たちです。
あらゆるドラマやマンガなどでも描かれ、多くの感動や共感を呼んでいますよね。
この中にはもちろん、ゲイカップル、レズビアンカップルなど、同性愛も含まれています。最近は理解が進み、素晴らしいですよね。
しかし、この中でなかなか知られていない領域があります。
ちょっと、視点を移してみましょう。
![イラスト24-2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75217493/picture_pc_45ddc3ebc3fcbd86f46735d4042a1ba9.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1648455308747-9NRQgCHl1J.png?width=1200)
![イラスト24 2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75217530/picture_pc_c7218e4ae4eefb34979464c5716ca204.png?width=1200)
こちらは「恋愛をしない」「恋愛が分からない」人たちです。
ここにハートマークは、ありませんね?(笑)
最近は少しずつ言われるようになりましたが、それまでまったくスポットライトがあたらず、なかなか理解されませんでした。
もちろん、このようにハッキリ住み分けられるものではなく、グラデーションがあります。
恋愛したいけど、できずに悩む人もいますし(こちらは左側)
恋愛したいけど、それよりも○○をしたい人(仕事や趣味など)もいます。
恋愛は別にいいけど、肉体関係をもちたい人も。逆も然り。
ですが、自分たちはもっと明確で「恋愛感情がそもそもない」ゆえに「恋愛をしない」という立場です。
肉体関係ももちません。
これらの人を「アセクシャル」「アロマンティック」といいます。
※2つは明確に異なるものですが、ここではわかりやすく「アセク」と統一表現をとります。アセクについてはこちらの解説記事をご覧ください。
自分たちはふたりともアセクだと自認しています。
では、そんなアセクの二人が一緒にいるのは、なぜ?と思われるのは確実なので、お話します。
恋愛が分からないふたりが、一緒にいる3つの理由
「恋愛をしない」「恋愛が分からない」ふたりが、なぜ一緒にいるのか。
それは、アセクが独りでいると大変だからです。
しかし、この苦しみはなかなか理解されません。
アセク自体が伝わりにくいですからね。。
この点に、真正面から向き合ったドラマがあります。
NHKで放映された「恋せぬふたり」です。
Twitterでも話題になり、知っている人もいるかもしれません。
世にも珍しい「アセク」かつ、その二人を扱うという素晴らしいドラマです。
見つけた時には、自分らのためのドラマじゃん!と感動したものです。
自分たちにとっては共感しかないこのドラマ、ぜひ見てほしいと思います。紹介した記事をつくりましたので、ご覧ください。
この中でも「アセクシャル」「アロマンティック」ゆえの大変さが多く取り上げられています。
どんな大変さがあるか、をリアル”恋せぬふたり”として、紹介したいと思います。
(1)恋愛、結婚ハラスメントがツラすぎる……
![同棲ではありません2のコピー](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75217676/picture_pc_258b44bd892e5bb2a8cddefa347e8083.png?width=1200)
世の中には、セクハラ、パワハラ、アルハラ、カラハラ…いや〜な言葉がけが種々あります。
我々において、特に辛いのが恋愛ハラスメント・結婚ハラスメントの類です。
「で、いま付き合ってるの?誰と?いつから?どこで?」
「え、まだ付き合ってないの!? ○年も彼女(彼氏)いないなんてやばいって」
こういった話を友人や同僚からされることよくありますよね。
実家に帰ると、家族から言われるのは避けられませんね(笑)
お酒を飲みながら、こういったぶっちゃけ話をする。
大好きな人はたくさんいると思います。
けれど、盛り上がる恋バナも自分たちにとっては、刑罰に近いものです。
なぜなら、「恋愛しない」「恋愛がわからない」から。
そう。
恋愛には、関心ゼロなんです!
あ、ただ誤解しないでください。
他の人が恋愛してるのを呪うとか、そういうことではないんです。
幸せそうにしているのは、こちらも微笑ましく見ています。
ただ、その話を「コチラに向けないでほしいな〜」ということなんです。
それと、下ネタも苦手。
下世話な話ほどお酒の席では盛り上がる定番ですが、これも話を振られると困ってしまいます。
「うんち💩」とか小学生ネタならいいんですが……(笑)
こういう話をボクらは、作り笑顔で乗り切っています。
が、心の中は絶対零度になっていたりします。
さらに、親や家族からよくあるのが
「いい人いるのか……?」
「……それで、いつ結婚するのかしら?」
「ふう、孫の顔が早く見たいなあ」
「○○ちゃん、結婚したって〜。いいよね〜。」(同意を求める目)
という結婚ハラスメント!
分かってます!
これが親からの愛であることは……。
心配をしてくれていることは……。
しかし、自分たちはそういうのじゃないんです。
そこ、分かってください。。
愛ゆえに、すれ違いが起きていて、難しい。
こういった声かけに対し、どうやって答えればいいか。
このコミュニケーションに、ずっと悩んできました。
(2)パートナーの有無の説明が面倒すぎる……
![同棲ではありません5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75217796/picture_pc_4d19fa646fc7cfa7963ace3752b5afc8.png?width=1200)
「いい人いないの?」という質問は、自分たちにとっては実に残酷なものです。
「いない」と答えると……
「いないの!?いい人紹介しようか?」
「きっと運命の人が現れるよ、いまはいないだけで」(憐れみの目)
分かってます!これも親切心で言ってくれていることは……!
けど、ちゃうねん。
逆に「いる」と答えても、微妙です。
この質問は、「相手の考える」彼氏・彼女がいるかということなので、ウソになってしまいます。
ウソでも言ってしまうと、どういう人なのかなど根掘り葉掘り聞かれると、変な感じになって、自分を苦しめることになってしまいます。
じゃあ、正直に「恋愛しない」「恋愛がわからない」と言えばいいじゃないかとなるんですが、そう簡単にもいきません。。
われわれ「自分は恋愛はしない、興味ないんだ」
⇒「え、レズ/ゲイ?」
われわれ「恋愛が分からないんだよね……」
⇒「それはね、いい人と巡り会えてないからだよ。さ、合コンいこう!」
いや、ちゃうねん。
仮に気配りの塊の絶世の美女/白馬の王子様に会おうとも、
なんにも始まらないのがワレワレなんです!
恋愛に発展することはまずなく、「いい人や……」以上には思えません。
性の多様性に理解が進んだ今でも、「アセクシャル」「アロマンティック」についてはまだまだのようです。。
(同性愛の理解は進んでますが、恋愛しないという在り方はまだまだのようです)
(3)独りだと不便、寂しい、不安……
![同棲ではありません7のコピー](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/75217888/picture_pc_44e271b5cc83a41722d4f695365e79b3.png?width=1200)
「じゃあもう、独身と言い張ればいいじゃない」と、思われるかもしれません。
実際そういった選択肢をとられ、独身貴族を満喫している人も多く知っています。
けれど、別に独りでいたいわけではないのです。
「恋愛しない」=「独りでいたい」
この公式は絶対ではありません。
恋愛はしないけれど、一緒に暮らしたい。
という気持ちです。
生活をする以上、独りよりも2人のほうがいいことはたくさんあります。
さみしさや孤独の軽減。一時は独りでよくても、先々を考えると、一緒にいることがどれだけ心強いか。
しかし、そのために恋愛をするのも違う。
一時は大丈夫でも、相手も自分も苦しめてしまう道です。(これまで辛いチャレンジをしてきて分かったことです。。)
恋愛をしないことを受け止めてくれる、理解してくれる相手であれば、すごくよいパートナーシップが築ける、そう思ったのです。
その点で、アセク同士のパートナーはかなり居心地がいい!ふたりで意気投合し、一緒に生活していくことにしました。
しかし、この関係性をあらわす一般的な定義がないなと思いました。
だから説明困難なんですよね。
そこで、ないならつくればいいじゃないかと思い、新しい関係性「アイカタ」を提示したいと思います。
新しい関係性「アイカタ」について
アイカタ。
お笑いコンビ、刑事担当の二人組などでもよく呼ばれる「相方」ですね。
一緒に物事をする人。相棒。といった意味です。
恋人や夫婦と違い、この言葉自体に「恋愛感情」や「結婚の有無」といった意味は伴っていません。
ただし”強い信頼関係のある”いい言葉です。
自分たちも、恋愛関係はありませんが、強い信頼関係があります。
しかし、お笑いコンビでもありませんからね。
新しい概念としての「アイカタ」を提唱できればと思います。
ずばりアイカタのパートナーシップの定義はこれです!
![](https://assets.st-note.com/img/1648533835733-6fLmcdyyQF.png?width=1200)
1.恋愛によって結びつかない
2.生活を共同し、協力しあう
3.互いの価値観を大事にする
4.仕事も支え合う
新しい家族形態のパートナーシップ!
一つずつ紹介していきたいと思います。
「恋人」ではなく、アイカタ
1つ目は「恋愛によって結びつかない」。
自分たちはアセクなので、恋愛によっては結びつきません。
男女でいると、カレカノ・夫婦と思われやすいですが、そうじゃないんです。
性質上、今後もそうなることはないんじゃないかと思います。
しかし、だからといってネガティブではありません。むしろいいこともたくさん。
恋愛を否定するわけではありませんが、適度な距離感が常にあり、むしろ非常に暮らしやすい。
恋愛的な嫉妬もありませんし、ましてや浮気などは存在しません(笑)
ですから変に気遣わず、同性異性関係なく、仕事やプライベートで交友関係をひろげられます。
この清々しさはなかなか理解されませんが、とても大きな利点だと思っています。
「独り身」ではなく、アイカタ
2つ目は「生活を共同し、協力しあう」。
生活共同体としての関係になりますので、「独り身」ではなくなります。
この場合、「籍をいれているか」は問題ではありません。
実際、自分たちは現在籍をいれていませんが、生活を共にしています。
家賃や食費の折半といった経済的な協力、家事を中心とする生活上の協力などなど、独りではできなかったことが実現できています。
苦手なことを自分でがんばるよりも、得意なことで相手を助けるほうが、幸福度は間違いなく高いです。
一緒に住んでいても、住んでいなくても、協力関係があれば、それは生活共同体だと思っています。
「友人」ではなく、アイカタ
3つ目は「互いの価値観を大事にする」。
人間関係すべてにおいて言えることだと思います。が、特にアイカタにおいては大事なことです。
それゆえ、我々の部屋は別々。ここは恋人や夫婦関係とは大きく異なる点です。
実は、これはすごく大事なこと。われわれは自分ひとりの時間がないと生きていけません。
なので、そのプライベートゾーンに無闇に踏み入ることはご法度です。
仕事、趣味、静かになりたい、ゆっくりしたいなどなど。ひとりの時間を大事にしています。
友達相手でも気にしますが、それ以上に大切にしています。もちろん、共通の趣味は二人で楽しく!(ゲーム、アニメほかなどなど)
棲み分けをしっかりさせているのが、割とポイントです。
そのために相手の価値観を理解し、尊重する。これが結構大事です。
「仕事仲間」ではなく、アイカタ
4つ目は「仕事も支え合う」。
生活や趣味をさらに超え、仕事でも関わり合いがあるのがアイカタの強みです。
特に自分たちは職種は違いますが、同じ仕事を請け負って動く場面がよくあります。
このあたりも生活の延長で協力しあえるというのは、大変な面もありますが、非常にスピーディで効率が良いです。
アイカタは結婚や出産に縛られず、仕事に集中できるので、シナジーのある関係性です。
もちろん一緒に働いていなくても、仕事のことを共有し、協力することができることは大事ですね。
新しい家族のカタチ
……といった、単なる「恋人」「独り身」「友人」「仕事仲間」でもない、新しい家族のいち形態がアイカタです。
図で整理するとこんなかんじでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1648454702291-e2cANxAyXV.png?width=1200)
恋愛と友愛は、恋愛感情か、友人や家族として愛かという分け方、一緒に暮らすとそれぞれ暮らすはその生活形態で分類するイメージ。
恋愛関係ではなく、友愛で一緒に暮らす自分たちはルームシェアとも言えますが、それよりも深い関係であり、長期的な志向です。
なのでこのように分類しています。
もちろん、それぞれの関係性に優劣をつけたいという気持ちは一切ありません。結婚を否定したいわけでもなんでもありません。
しかし、結婚はあれだけ祝われて、自分たちのような関係は理解されないことに、ひどくむなしさ・寂しさを感じてきました。
そこでまずは言葉を定義し、認知されるところからはじめたいと思います。
(といっても盛大に祝われても、それはそれで困惑しかないので、遠慮したいのですが 笑)
さいごに・ぼくらが目指したいこと
![](https://assets.st-note.com/img/1648564718027-SZgk3VfXRI.png?width=1200)
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!
おそらく知らない世界、知らない関係性について触れていただけたのではないかなと思います。
読んで、さまざまな意見もあると思いますが、それでいいと思っています。
ただし自分たちの幸せは自分たちで決める。そこは一切ぶれたくないなと。
ただ少なからずいる、自分たちと同様の苦しみをもっている人の一助になればうれしいとも思っています。
まだまだ具体的なところが分からないよという声もあると思いますので、不定期にお届けしますね。
リクエストがあれば、極力お答えしていきます。
では、われわれ二人をどうぞよろしくおねがいします!
(補足)よくいただく質問
Q. ふたりはどうして出会ったの?
気になっていただき幸いです!これは別途記事にする予定です。でき次第リンクいれますね。
Q.アセク(恋愛しない性質)だとわかったのはいつからですか?
こちらは特に話したいところです。これも別途記事にする予定です。
Q. 家族は理解してるんですか?
幸いなことにアセクであること、ふたりでいることについては理解してもらっています。
もちろん完璧に理解してるかはわかりませんが、それでもうけいれてもらえたことは本当に嬉しいなと感じています。
それまでにドラマもあるので、書きたい気持ちです。
Q. 友人には伝えてるんですか?
こちらは難しい問題で、ふたりとも「積極的に言いたい!」というタイプではないんですよね。
なので、必要になったら伝えているイメージです。例の恋愛・結婚ハラスメントをうけたときの回避ですね(笑)
こちらもあるある話があるので、書ければなと思います。
Q. 籍はいれないんですか?
今のところは考えていません。そこまでのメリットがないなというのが正直なところなので。
ただこれも絶対というわけではないので、場合によってはアリかもしれません。
Q. 将来は不安じゃないんですか?
あんまり不安ではないです。というかわれわれに限らず、すべての人はなにかしら不安を抱いて生きてますので、そういう感じなもんです。
Q. こういうこと書いて欲しい!(リクエスト)
うれしいです。こちらにいただければ検討しますね。
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Q. お仕事関係はどちらに?
相談や依頼などありましたら、こちらにいただければと思います。
企業さまのWebマーケティングや制作のお手伝いをさせていただいてます。
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Q. 画像使ってもいいですか?(著作権まわり)
ひとことご相談いただけると幸いです。
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