見出し画像

「誰に何を・・・」これがない表現は誰も幸せにならない。

みなさんこんにちは、
グラフィックデザイナーのウエマツです。

今回は、

『「誰に何を・・・」これがない表現は誰も幸せにならない。』

というお題で最近考えていたことを少し書かせていただきます。



「誰に何を・・・」の欠如


最近感じていたこととして、
仕事に対して「誰に何を伝えたいのか。」や、「なぜ」それをやるのかといった、根幹にある「目的」の部分を考えないで仕事をしている方に多く会いました。

あまり良い言い方ではないですが、正直そういう方との仕事は不快でしかなかったです。

そして、そういう方達に共通しているのは制作物のクオリティが及第点よりだいぶ下を突いてきます。

それは、単純に仕事の仕方にも現れます。
例えば写真を例にすると、
「目の前の料理を美味しそうに撮って。」
と言われた際に、言葉通りに写真を撮ろうとします。

その写真が「何のための」写真で、それを使われている姿も想像しない。
そのブランドが何を大切にしていて、何を伝えていきたいのかも知ろうとしない。

これはよくある「三人のレンガ職人」の話と近いです。
イソップ寓話だったかな?
簡単に説明するとこんな感じです。

3人のレンガ職人がいて旅人が質問をします。
「何をしているのですか?」
一人目は、「レンガを積んでます。」
二人目は、「壁を作っています。」
三人目は、「大聖堂を作っています。」
という返答がありました。

という話で、目的意識のない人にその意識を持たせてモチベーションが高い人材を育てるためにはどうすればいいか、のような話だったように思います(曖昧ですみません)。

ここでいう一人目、二人目のような人がとても多くいるように感じています。

かく言う私も、18〜19歳くらいの頃はそうでした。

でもこれは、新卒で入社した建設業で小さい現場を任されたりしているうちになくなりました。
私の場合は自分でクラブやライブハウスなどでDJイベントの企画主催もしていたのも大きかったように思います。

これは責任感とはまた違ったモノだと考えていて、
仕事に対する姿勢みたいなもので、「覚悟」と「美意識」だと考えています。

これが決定的に足りていない人が日本には多いように感じています。
特に会社員に多い傾向にありますが、もっと掘り下げるとそもそもの日本の義務教育が原因だとも思っています。

話がそれてしまったので戻すと、
ここがないから、それを必要としている理由やそもそもの目的部分を考えることができない、となると思います。

本当にいいものを作る覚悟も自分の仕事に対する美意識もない人間が作るモノが誰かを幸せにできるなんて到底思えない、ということです。


覚悟のある仕事とは。


ここまで私の不満や、愚痴っぽくなってしまってすみません。

ここからは最近の経験も合わせて、どのような仕事がプロフェッショナルの姿勢として理想的なのかの私の見解を書かせてもらいます。

それは先ほども書きましたが、
「覚悟」と「美意識」を持ち合わせているものと考えています。

「美意識」は、いい仕事をやり切る姿勢に現れる。
「覚悟」は、最後まで諦めないで良くなる策を模索し続ける姿勢に現れると思っています。

それを再認識させてくれたのが、
イタリアにあるデザイン会社「Happy centro(ハッピーチェントロ)」でした。

世界的にも有名なハイブランドなどの仕事も行っているこの会社に、知り合いのお店がリブランディングをお願いした際の話を聞きました。

ここを詳しく書くと本当に長くなってしまうので割愛しますが、仕事に向き合う姿勢には、プロフェッショナルとしての「覚悟」と「美意識」があったとのこと。

それは、ブランドの歴史をしっかりととらえるための丁寧で根気のいるヒアリング。
頼まれていなくても必要だと思えば実際にデザインを作ってその理由と共に提案してする積極性。
明確な理由があるリテイクには何度も答える根気。

クライアントワークに徹して、言われたことだけをやればいいという姿勢では絶対にできない行動です。

どれだけその仕事を自分ごとと捉え、本気でクライアントを良くしたいと思えるか。
そこにはコスパ、タイパという視点からは到底理解できない行動も多く含まれていますが、それこそがHppycentroが名だたるハイブランドと仕事をし続けてこれている理由であり、日本人の仕事への姿勢に「美意識」が足りていないと言われてしまう決定的な差になっているのかと考えられます。


話をまとめると、
記事のタイトルにもした、
「誰に何を・・・」
もっと言うと全ての場面で「なぜ・Why」を持たないモノはただの作業であり、それをベースに作られる制作物や、表現は誰も幸せにならないモノだと考えています。

だからこそ自分の仕事や表現、制作物で「絶対に相手を幸せにするんだ!」という覚悟を持てば手を抜くことや、言われたことしかやらない程度の低い意識は生まれる余地さえなくなります。


給料が安いから頑張りたくないとか、
頑張っても給料が上がらないから頑張りたくないとか思っているそこのアナタ!

私も20年会社員をやってきたのでその気持ちは死ぬほどわかります。
ただ、その意識では一生給料が上がらないことも知っています。

結局はお金に関係なく本気でやって成果を出せる人間だけがお金を得られているのが事実です。

私も具体的に成果を出して給料を上げてもらった経験があります。
そして成果を出せればそれが自信になり、どこに行っても成果を出せる人間になります。

会社員の最後の方はデザインとか勉強する時間を確保したくて仕事量を減らしてもらうために値下げ交渉もしていました。


社会人の成果(価値)はどれだけ人の役に立ったかです。
人の役に立つ、人を幸せにできる総量の多い人はお金を稼いでいます。

なので、
「どうやったらアナタの仕事で人を幸せにできるか。」
「それを誰にどうやって届けるのか。」

それを考え続けていきましょう。

今回は最近あった出来事でだいぶ愚痴っぽく、キツい表現書き方になってしまいましたが、これは自戒の意味も込めて書いています。

私も必死で頑張っていきます!


というわけで、
以上、ウエマツでした〜


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集