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ハラスメント関連の疑問にお答えします

ハラスメント関連


Q: 懇親会の後、ある社員から『あの人と別の部署に異動させてほしい』と言われました。どう対応すればいいでしょうか?

A: まずは、その社員と個別に話し合いの場を設けましょう。異動希望の具体的理由や懇親会での出来事を丁寧に聞き取ることが重要です。ハラスメントの可能性がある場合は、慎重な調査が必要です。ただし、単なる人間関係の問題なのか、実際のハラスメントなのか、見極めが大切です。安易な異動ではなく、両者の意見を聞いた上で職場環境改善策を検討しましょう。必要に応じて第三者を交えた話し合いの場を設けるのも一案です。また、今後の懇親会のあり方についても社内で議論する良い機会かもしれません。従業員が安心して働ける環境づくりを最優先に考えましょう。

Q: 問題のある部下を叱ったら、パワハラだと言われてしまいました。どうすればよかったのでしょうか?

A: まず、自身の叱り方を振り返ってみましょう。感情的になっていなかったか、人格否定的な言葉を使っていなかったか、他者の前で過度に厳しく叱っていなかったかなどをチェックします。適切な指導とパワハラの違いは「業務上の必要性」と「相当性」にあります。問題行動改善のための必要な指導で、その方法が適切であればパワハラには当たりません。今後は以下の点に注意しましょう:

  • 感情的にならず冷静に

  • 具体的な行動を指摘し、改善点を明確に

  • 人格否定せず、行動のみを批判する

  • 必要に応じて第三者の同席を求める

日頃からの部下とのコミュニケーションも大切です。信頼関係があれば、叱責も適切な指導として受け止めてもらいやすくなります。

Q: セクハラの定義がよくわかりません。具体的にどんな対策を取ればいいでしょうか?

A: セクハラとは、職場での性的言動に対する労働者の対応により不利益を受けたり、性的言動により就業環境が害されることを指します。具体的な防止策としては:

  • 明確なセクハラ防止方針の策定と全従業員への周知

  • 管理職向けセクハラ防止研修の定期的実施

  • セクハラ相談窓口の設置と相談しやすい環境整備

  • 就業規則へのセクハラ禁止明記と違反時の処分明確化

  • 飲み会やコミュニケーションの場でのルール設定

  • 定期的なアンケート調査による潜在的問題の把握

重要なのは「相手が不快に感じればセクハラになり得る」という意識を全従業員で共有することです。

Q: ハラスメント相談窓口を作りたいんですが、どんな風に運用すればいいでしょうか?

A: 効果的な運用のポイントをいくつか紹介します:

  • 複数窓口の設置:男女別担当者、社内外両方に窓口を設置

  • プライバシー保護:相談内容の秘密保持徹底、不利益防止の明確化

  • 相談対応者のトレーニング:傾聴スキルやハラスメント基礎知識の研修実施

  • 相談フローの明確化:相談から解決までの流れを従業員に周知

  • 定期的な周知活動:窓口の存在や利用方法の案内、相談しやすい雰囲気づくり

  • フォローアップ体制整備:相談後のケアや解決策実施状況の確認

運用開始後も柔軟に対応し、より良い窓口運営を目指しましょう。

Q: ハラスメントの加害者が出てしまいました。どのように処分を決めればいいでしょうか?

A: 適切な処分決定には以下が重要です:

  • 事実関係の正確な把握:加害者・被害者双方から聞き取り、第三者証言収集

  • ハラスメント程度評価:行為内容、頻度、期間、被害程度判断

  • 就業規則との照合:該当条項確認

  • 過去類似事例との比較:処分内容検討

  • 加害者反省度合いや改善可能性考慮

  • 被害者意向確認

処分内容としては注意・警告から懲戒解雇まで考えられますが、過度な処分は労働紛争リスクがあります。

Q: 社員のSNSでのやりとりがハラスメントだと指摘されました。どう対応すればいいでしょうか?

A: まず問題内容を確認し関係者から事情を丁寧に聞き取りましょう。対応ポイントは:

  • SNS利用社内ルール見直し:プライベート利用でも注意点周知

  • 研修実施:SNS特性・影響力・適切利用方法について全社員研修

  • 当事者間調整:必要なら謝罪や投稿削除検討

  • 再発防止策検討:定期注意喚起やSNSモニタリング導入検討

慎重な対応が大切です。

Q: 妊娠中の社員への対応で気をつけることはありますか?マタハラにならないか心配です。

A: マタニティハラスメント防止には以下が重要です:

  • 制度周知:産前産後休暇や育児休業など法定制度周知徹底

  • 柔軟な働き方提供:時短勤務や在宅勤務選択肢用意

  • 上司同僚教育:妊娠中社員への配慮について管理職・同僚向け研修実施

  • コミュニケーション重視:定期面談による体調や仕事状況確認

妊娠・出産を祝福し温かくサポートする雰囲気づくりが大切です。

Q: お客様からセクハラまがいの行為を受けたと社員から相談がありました。どう対応すべきでしょうか?

A: 対応ポイントは:

  • 事実確認:詳細状況聴取、日時・場所・具体的言動記録

  • 社員ケア:被害社員心ケア最優先、専門家カウンセリング検討

  • 顧客対応:事実関係明確なら適切注意・警告(関係性考慮慎重)

  • 再発防止策:複数人対応や担当者変更対策検討

従業員安全と尊厳保護が最優先ですがバランス取れた対応が求められます。


この記事で紹介したハラスメント関連の詳細やその他のQ&Aについては、上本町社会保険労務士事務所の公式サイトでも詳しく解説しています。
さらに深い情報や他の関連トピックについて知りたい方は、ぜひこちらをご覧ください。

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