叱られたいということ。
ああ、ついにやってしまった。
コンビニの駐輪場でキャスター3mmソフトを握った右手をコートのポケットに入れて深呼吸をする。
冷たくて乾燥した空気が頬を切るように痛い。19の冬のことだった。
見返してやりたい気持ちもあったんだ。頭の悪いうちの大学の友人の大人や国の言う通り酒もタバコもせずに真っ当に生きてきた俺の評価は「ダサい」だった。
あとほんの数ヶ月の待てすら出来ない奴らにそんなことを言われるのは不服だった。
アルコールやニコチンの入った気持ちよさそうな顔をするあいつらを見て