いつか憧れの。
いつかを夢見た18年間。
誠実な人間に憧れる続けた18年間。憧れただけだった18年間。
今になって昼寝をして一日を無駄にしてしまったことに大して後悔しても遅い。今になって眠剤を飲むのが遅くなったことを後悔しても遅い。
こういった日々の怠慢の連続に苦しめられる人生は一体いつまで続くのだろうか。物心着いた頃には自分はだらしがない人間だと自覚していたような気がする。
昔は好きでやっていたベッドメイキングや朝食のパンに綺麗にバターを塗ってみたりアニメの世界に入ったかのように突然バケツと雑巾を使って床の掃除したりするのも今となっては真面目で虐げられている物語の登場人物の真似をして可哀想な子になりたかっただけと理解しているし。
見えやすい苦労や誠実さだけを真似て見せてか弱い見た目と経歴を使い可哀想と言われることに快感を覚えたのはいつ頃だろう。
そんな性悪な自分の汚さに気がついた時には被虐妄想は止まらなくなっていた。被害者のように振る舞う加害者という言葉が自分には似合う気がする。しかし、公の場でこのような発現をすることこそがまた周囲の人間に対する加害行為であるということにもなかなか気が付かない。
ずぼらさに若さというステータスを使い周りを加害しながらそれすら美味しいと思っている私はいつになったらいつか夢見た誠実な人間になれるのだろうか。蒔かぬ種は生えぬというのは小学生でも知っているはずだった。