
なぜ私たちはクラファン挑戦に至ったのか ー 避難所の“におい問題”解決に向けた産学連携プロジェクト ー
UCI Lab. と京都工芸繊維大学 畔柳(櫛)研究室とパナソニックが、産学連携で防災の課題に取り組んでいる「避難所の衛生ストレス」解決プロジェクト。

私たちは、被災するまでは当たり前にできていた衛生行動ができなくなることで生じる、避難生活での「衛生ストレス」に着目。特に「におい」の問題に焦点を当て、共創デザインとナノイー技術の力で、避難所が少しでも過ごしやすくなるようなプロダクトの開発に挑戦しています。
2つのプロダクトがついに完成
2021 年 7 月のプロジェクト開始から、被災者・支援者に対するインタビューやフィールドワークを行い、学生と共にプロトタイプを制作しながら現場との対話を繰り返してきました。今年度は福岡県の広川町社会福祉協議会とともに共同実証実験を実施。2024 年末、遂にプロダクト化にたどり着きました。


いつもともしも 使い慣れておくという防災デザイン
完成したのは、パナソニックのナノイー技術を活用した2つのプロダクト。どちらも、災害時だけではなく日常から使い慣れておくデザインを目指しています。また、本プロダクトは「におい」の解消だけではなく、心の余裕を取り戻し、少しでも避難生活を快適で前向きにすることも同時に目指しています。





クラウドファンディングで現場へ届けたい
産学連携でプロダクトが完成しても、もちろん即座に市販化できるわけではありません。とは言っても、いつどこでも起きる可能性のある自然災害に向けて、少しでも早く現場に届けたい。もしもに備えてほしい。
より多くの方に避難生活の衛生ストレスを知っていただき、プロダクトを広めていくためには何ができるだろう。
私たちは、2つのプロダクトをそれぞれ 10 台だけ製造し「日常は交流拠点として、災害時は避難所などになる」施設へ寄贈することを決意し、その製造費用のために、クラウドファンディングを立ち上げることにしました。

(クラウドファンディングについての詳細は上記ページをご覧ください)
製造した10セットは、私たちがこのプロダクトを活用してほしい場所、これからの防災に重要な拠点になると考えた場所、つまり「いつもは地域の人が集う居場所になっていて、もしものときに安心できる避難所にもなる場所」へ寄贈予定です。
寄贈先1
● むすびえ「こども食堂防災拠点化プロジェクト」 を通じて、全国のこども食堂8ヶ所に
寄贈先2
● 共同実験してきた「広川町社会福祉協議会」が活動されている現場2ヶ所に
応援をよろしくお願いします
避難生活で直面する「におい」問題は、これまで見過ごされがちでした。しかし、 そのストレスは避難生活をより厳しいものにし、被災者の心身に深刻な影響を及ぼしています。
私たちは、この課題への取り組みが、避難生活を前向きで安心感あるものに変える重要な鍵になると考えています。小さな、でもとても大切な一歩。

クラウドファンディングは、2025 年 1 月15日に開始予定です。
皆様の応援とご参加を、ぜひよろしくお願いいたします!
※ これまでのプロジェクトの経緯は以下のnoteをご覧ください
※ このnoteは、UCI Lab.合同会社「アニュアルレポート2024」の「おわりに」を、一部加筆の上転載したものです。
全レポートは以下のリンクよりご覧いただけます。
