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きょうはとんかつの日だったのに。

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なんの薬にも毒にもならない話ですが、読んでくれたらクスリとはしてもらえるようにと思って書き綴ります。 有料化にするのが夢です。いまなら無料です。いまのうちにどうぞ。
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父が逮捕された話し。

父が逮捕された話し。

朝、いきなりスーツ姿の大人たちがずかずかと家に入ってきて
タンスの引き出しを上から開けては閉め開けては閉めを繰り返し、
それが終わると父の両脇を抱えるようにして連れて去っていった。

開けっぱなしになった玄関の向こうには
近所の人たちが何事かとこちらを見ている。
まるでテレビのワンシーンだ。
僕は母に「友だち?お父ちゃんの友だち?」と聞いたら
母は「う、うん」と生返事しながらただオロオロしていた。

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猫に哲学。

猫に哲学。

幼い頃、家に猫がいた。
それも数匹。
三毛猫がいたのを微かに覚えている。
飼ってはいけない家だったはずなので、勝手に居ついていただけだと思う。
そんな時代だ。

猫のそばで泣いている写真があった。
猫をいじっていたら、猫が引っ掻いたと母から聞いた。
うん、それもなんとなーく覚えているんだ。
実は、ちょっと猫が怖いのはそのせいだと思う。
いや、でも、怖いといってもほんのちょっとだけよ。
…加藤茶か。

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はじめて立った日。

生まれてはじめてひとり立ちしたのは、人並みより遅い方だったらしい。
そのせいなのか、運動神経はどちらかというと切れていた方だった。
なにしろかけっこが遅い。鬼ごっこなんてすぐ捕まるし、
いつまでもアブラムシ(ルール適用除外者)だったし、
地域の運動会でもビリ、幼稚園の運動会でもビリ。
小学校に上がったら、ドッジボールでもすぐに当てられるし、
男女対抗花いちもんめではいちばん最初に指名を受け、
負け

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帝王に生まれて。

帝王に生まれて。

「生まれの不幸を呪うがいい」
シャアがガルマに浴びせた最後の無線である。
親友だと思っていたシャアに裏切られ、失望のうちに戦死した。
ガルマにとっては理不尽な話で、好きでザビ家に生まれ、幼い頃から帝王学を仕込まれてきたわけではなかろうに。

そんなこんなで、ザビ家とはまったく関係のない私の生まれは帝王切開である。
産道を通って母のいきみと同時にこの世におんぎゃーと登場する人生初の修羅場をくぐってい

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「宇宙太」のひみつ。

「宇宙太」のひみつ。

宇宙太。
もちろん本名ではない。ペンネームである。
名前の由来は、私が誕生したときの父によるイチオシ命名案だ。
長子であるから、いろいろ考えたんだろうとは思う。
で、父方の祖父にとっては初内孫、
母方の祖父母にとって内外とも初孫であるからして、
一瞬にして却下されたらしい。

いまでこそ、「宇宙太」はありっちゃありかも知れん。
キラキラネームとはまた違った趣である。
しかし時は、高度経済成長期であ

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