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我が人格と世界の教育

序章

 久々に本の感想ー読書感想文のお時間でございます。今回はこちら。

 こちら②となっているが、①は実は既に感想をこのnoteで記している。第1弾が実は家にあって気まぐれで読んでみたら結構面白く、続編があると聞いて読みたいと思っていた。それが今年の1月の話。

 時は経ち8ヶ月後謎にまた読書欲が芽生え、何かいい本がないかと思った時、本書の存在を思い出した。これはいいきっかけだと思い購入した。

本章

初発の感想

 本書は続編である。続編は第1弾よりは劣るイメージだが、そんなことはなかった。むしろ第2弾の方が面白かったまである。今回は新型コロナ関連のお話が多かったので内容がイメージしやすかったところがあったと思う。
 もちろんコロナ以外の内容もあるがこちらも以前よりも内容が入ってきやすかった。これは第1弾を通っているからかもしれない。一発目にこの本を読んでいたら今ほど興味深くは読めていなかったかもしれない。
 後1/3くらいイギリスの悪口でワロタ。著者:谷本真由美氏がイギリス在住(本書執筆時点)ということもありイギリスメインで今回は話が進んでいった。イギリスの不満点などが結構記されており(笑)それを踏み台と言うのはなんだが日本の恵みの部分を評価していた。いかに日本が恵まれているかを再認した。

内子の人格が意外と...

 上記に1/3くらいイギリスの悪口が書かれていると書いたがこの悪口が非常に興味深いところがある。正確には欧州人特徴と言うべきだがまずはそれをざっと下記にまとめる。

欧州人の特徴
・基本的に自己中心的。
・オリジナリティを求める
・実は保守派が多い。意外とことを進めるのには慎重
・責任回避型
・ルールは破って当たり前。
and so on

 欧州人の特徴全てを記せているわけではないし、全ての欧州人がそういうわけでもない。あくまで傾向の話だ。
 ここで思うのは欧州人の特徴に内子が当てはまっている部分がある。一番は“オリジナリティを求める”というところ。ここを重視することはいいことだが頑固になってしまう側面がある。そのせいで他のやり方に目を向けられず視野狭窄に陥ってしまうということがある。が故に自分勝手に思われてしまうことろもある。
 己のやり方が正義というスタンスはほどほどにしておいた方がいいだろう。私の感覚だと70%くらいがいいと思う。残りの30%は他者の意見を聞く余力だと思ってもらえればいい。
 実際この己が正義のスタンスで欧州人はコロナでかなり痛手を食らった部分がある。政府からのコロナに対する対策事案を無視して好き勝手やった結果家族や友人を失うということがあったらしいーー死因はコロナウイルスーー。
 私もよく我を貫きすぎて人に嫌われたり、村八分を食らったりしていた気がする。直接的ではないがなんとなくそんな気がしている。私には寄り添いが足りないのだと改めて実感したーー今年に入ってから他者への寄り添いが必要だと考えるようになっていたーー。
 相手に寄り添うことが大切だ。日本人は欧州人よりもここが秀でている。それが日本のいいところの一つだ。だから食料危機になっても譲り合いの精神が起こる。欧州では食料は取り合うのが常だ。人のを奪うことさえする。
 オリジナリティを貫くことーー我を貫くことははいいことだが、他者への寄り添いを忘れてはならない。ただ寄り添いすぎはよくない。それはもうただ他人に合わせてるだけだ。大事なのは塩梅である

 他にも欧米人は意外と保守派、責任回避型というのは結構私に当てはまっている。最近派リベラルな発想を持つようにはしているがまだ保守なところは抜けきれていない。責任もなるべく背負って生きていかないとダメな気がする。
 ルール破るというのは部分的に当てはまるという感じ。基本的にはルールは守る派の人間だが、何か型破りなことをしたりとかする派だ。この辺はリベラルと言っていいだろう。
 総じると内子は割と欧州人要素を持っていると言える。これには腑に落ちた。あと何故かちょっと嬉しいかもしれない。もちろん日本人的な部分もないわけではない。私が欧州に生まれていたらどうなっていたのだろうか?

世界の教育を見て吟味する

 ここからは世界の教育についてfocusしていこう。
 世界の教育についても本書には書かれていた。まず驚いたのが日本とは全然様相が違うということ。
 教育のレベルに分けて掘り下げていくと、まず底辺校は日本の非にならないくらい荒ぶっている。刑務所上がりはザラにいるわ、ナイフ、銃を持ってきているのは当たり前だわ、麻薬の取引はされるわ、ちょいちょい先生殺されるわといった感じだ。治安が悪すぎる。日本ではあり得ない光景だ。
 続いておそらく中流層あたりの教育レベルと思われる学校だが、これが意外と厳しい。実は4、5歳から制服ーーほぼスーツを着させられる。ネクタイも4、5歳からちゃんと結ばなければならない。そして行動がいちいち管理されており、ポイントがつけられる。よければ評価され悪ければ悪評をさらされる。あまりにも行動が悪いと退学にまで至ってしまう。かなりしつけがましいのだ。これは自分に厳しい人材を育てるためになされていることだが、日本ではそこまで厳しくはないはずだ。そういう意味では日本はまだゆるい方なのだ。私がこの環境にいたらどうなっていただろうか。やる分にはやれていると願いたい。
 欧米は私服で自由だというイメージがあるが、これはほんのごく一部の超上流階層の人達のみである。日本のメディアがそういうところをお届けしないので我々に変なイメージが植え付けられてしまっているというのが実情だ。
 さぁその超上流階層の教育レベルだがこれは日本の非にならないくらいいい教育を受けておる。芸術科目では個人レッスンがあるらしい。私はヤマハ音楽教室で個人レッスンをかれこれ10年くらい受けているがこれが普通の学校でも行われていると思うとすごい話である。施設もわけのわからないレベルで充実しているらしい。多分それなりの無駄も多いだろう。
 ここから言えるのは教育格差が目立つということだ。それも日本よりもはるかに大きい差である。日本教育は統計の分布でいうとばらつきが小さい言えよう。海外はこのばらつきが大きい。要は正規分布ではないと言うことだ。
 個人的に思うのは格差が少ないということはまだ日本人全体同士では意思疎通がまだしやすいということだと思う。海外の上流階層の子と底辺階層の子が会話をしようとしても多分成り立たない。そういう意味でも日本はいいのかもしれない。

終章

 このシリーズはとにかく内容が濃ゆいのでここでは全てを書ききれない。ぜひ読んでみてほしい。個人的に後興味深かったのはイギリス王室のお話。これはまたいつかこのnoteで触れてみたい。

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