[体験記]3 step で簡単!「診断メーカー」の作り方
インターネットで要らないもの第1位といえば?
クックパッド?商用スパムnote? RTばかりのフォロワー? いえ、診断メーカーです。
どうも。インターネット秩序の体現者お望月さんです。
みなさんもTwitterでのトレンドを賑わせるスカムな話題の根源であるタイムラインを埋めつくす診断メーカーの適当な診断結果の羅列に泣いて馬謖を切ったの事も一度や二度ではないはずです。
今回は迷惑ばかりの診断メーカーに「作る側」として潜入して、どれくらいの手間で診断が作れるのかをレポートしてみようと思います。「 秋にやりたいこと」が増えました。やったね。
なお、RTだらけのフォロワーはフォローをした上でRT通知をオフにすることで平和になります。仲良くしてあげてね。
制作現場へレッツ潜入!
診断メーカーへのログインはTwitterアカウントの連携をすることになります。連携するメリットとデメリットをよく判断してログインしていきましょう。
実際の作成は以下の3stepで完成してしまいます。
Step 1 タイトルと目的を決めよう
Step 2 参照するリストを編集しよう
Step 3 出力結果をおもしろくしよう
ここが「ドカベン三国志編武将球児メーカー」の開発現場です。
30分くらいでできちゃった
実際、試してみたらものの三十分くらいで以下のような診断結果を吐き出す診断を作成できてしまいました。
私が天才的に診断ネタを抱えていたせいでもあるんですが、あからさまに簡単に診断メーカーでの診断を作成できてしまいました。
これは非常にマズイですよ。
こんなに簡単につまらない診断が誰にでも量産できてしまう。そして上級者にとっては関数を使ってさらに複雑な診断を用意できてしまうという……インターネット秩序の崩壊ではないか!
(ちなみにドカベン三国志編武将球児メーカーはちょうおもしろいよ!)
Step 1 タイトルと目的を決めよう
簡易作成では適当にパラメータ名を設定するだけで1-100の間の数値を出すことが簡単にできます。以下の例だとタイトルと説明をつけて、出力結果に数字をリストからランダム抽出するだけですね。簡単。
Step 2 参照するリストを編集しよう
せっかくだから少しカスタマイズをしていきましょう。まずは数値の幅。均等に数字を割り振ると逆に不自然になるので中央値を決めて最高最低値は小確率になるように調整していきます。
例:武力値の初期数値。これを最低60からに編集して体育会系っぽいフレーバーを醸していく。数字を繰り返せば占拠率が高まり当選率が上がっていくようだ。 レアリティ調整もこれで簡単だね。
そして、個性的なのはポジションのパラメータ値です。一般的な野球選手のポジションと武将っぽいポジションとわけのわからないシュールなやつを混ぜ込んでいきます。
一般的なものは多めに複数行。珍奇な奴はレア度を高くしていきます。レア職業は参加者が増えてシェアが増えるほどコミュニティが盛り上がる材料になるはず。
Step 3 出力結果をおもしろくしよう
オリジナル要素を出していきたい!あなたのセンスの見せどころです。
そして、こんな感じになりました。かなり個性的な球団マスコットが誕生しましたね。
めちゃくちゃ楽しい!
そんなわけで作る側はめちゃくちゃ楽しい診断メーカー。Excelを併用してリストを十分に用意できれば素晴らしい結果を入手できるはずです。
例としてTRPGのキャラメイクへの利用など。ランダムにスタッツと技能などを割り振ったりすることもできる。入力した値で結果が固定になるからゲームブック的にも使えるのでは?
なんでムカつくのか
なんだかんだで楽しんでしまった、診断メーカー初体験。いにしえのJavaScriptで遊んだ旧世紀インターネット人間には突き刺さる遊びだと思います。潜入捜査の甲斐があって、診断を作る側の苦労を知ることができたので今後は優しい目で……は見れないですね。
なんか診断メーカーの結果を貼ってうれしそうな姿を見るのはムカつくのはなんでだろうか。ランダムな数値の羅列でキャッキャしてる姿だろうか。安易な流行に乗るユーザーの姿勢だろうか。懲りもせずテキトーな診断を作る作成者に対してだろうか。単にチヤホヤされているの姿に嫉妬しているんだろうか。
全部かな。
こっちは命をかけてインターネットしてるんだ。システムで量産された娯楽が蔓延したら面白いものが作れる人が去っていき無人のオートマチック工場だけが生き残る、コンテンツのデトロイト化への危惧だ。面白いことが面白いことを初めてつまらない人間が尻馬に乗る姿が我慢できない。
人間の生の叫びを聞きたい
そんなわけで、我々は人間の生の声を聞きたい。彼らがあげる叫びの残響を味わいたいということがよくわかりました。
折良く、現在は「逆噴射小説大賞」が開催中だ。本当に面白いことを書こうとしているメキシコの男たちが磨いた拳銃を構えて撃ち合っている真の男の現場がある。
「診断メーカー」話題になるだけあってすごいツールであった。でも、俺らはまだ誰も歩いていない荒野を行くわ。ケンカはプレステじゃねーんだぞ。
未来へ
私は「人工的なランダム性の中に美を見出す」ことを趣味としてきました。診断メーカーも同じ視点で美を見出すことができるはずです。バズってないWeb診断の中には必ず面白い人が作成した面白い診断が埋もれている。それでもクズのような砂に埋もれてしまう現状は悲しいです。
なので。「ドカベン三国志編」みたいな診断をたくさんプレイしてスカム診断を駆逐しよう。キャラを作成するとタグ付きで投稿できるので君も架空のドカベンキャラをどんどん投稿してみようね!タノシイヨ!
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私は誰にも頼まれてもいないのにインターネットで迷惑がられているサービスに潜入しては実際に体験して文句をいうという聖人メント行動の持ち主です。過去の体験記はこちら。
楽しいね、先進技術!