手書きの手帳
高校生までずっと手書きの手帳とカレンダーを使っていた
毎年友達と新調しに行くのが楽しくて、ついでにペンやシールやマスキングテープも買って、年明けは良く文房具屋に何時間もいたものだ
テストの予定や、遊ぶ予定、何もしない日も何かを書いた
手帳とカレンダーが私の予定で埋まっていくのが好きだった
スマホで予定を管理するなんて、断固として拒否!
ありえない!
と思っていたけれど、大学に入ってまもなく、私の鞄の中から手帳が消え、部屋からカレンダーが消えた
その代わりに私の手元に残ったのは、この小さな現代文明だった
便利で、軽くて、なんでも管理できて、でもその代わりに、毎年の楽しみを1つ無くした気分になった
この間文房具屋コーナーに立ち寄った時、少しだけ、ほんの少しだけ、また制服を着てそこに何時間も居たくなった
あの時の私は、手帳とカレンダーと同じくらいに、あの文房具屋に籠る時間が好きだったと気づいた
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