生きるのとなり|オンライン個展
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人は、言葉のおかげで様々な存在に気付き、
時には言葉に傷つき苦しみながらも、
言葉に生かされている。
言葉はいつも「生きる」のとなりにある
そんな気がしています。
生きるのとなりにある身近な25個の言葉と
改めて向き合ってみることにしました。
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生きるのとなり|オンライン個展
「今」
「今」っていつなんだろう?
「今」って口に出すうちに時間は過ぎて、「今」と口に出した今はもうすでに1秒前の過去になっている。
そんなことを考えていたら頭がこんがらがってきたけれど、少し未来に向かって行くくらいが「今を生きる」ということなのかな?なんて思った。
「願い」
心を込めるとか想いを込めるとかよりも「願いを込める」の方が自分の言動に直結しているような気がする。
自分が作り出したものが輝いて見えなかった時、そこに願いがあるか確かめる。
「常識」
時代が変われば常識なんて180度ひっくり返ることもありますよね。だから、常識はただの多数派であって正義ではない。
20年前くらいの「伝説の教師」ってドラマで松本人志さんが演じる教師が周りから言われる「常識」って言葉に毎回過剰に反発して「常識〜?!」から激怒するシーンをいまだに覚えてるんだけど、多分そういうことなんだろう。
「足跡」
ぬかるんだ道やどろんこ道を、まだ踏み固められていない道を、歩くから足跡が深く残るんだろうなと思うわけです。
「揺蕩う(たゆたう)」
昔、キルケゴールという哲学者は「不安は自由の眩暈(めまい)である」と言ったそうです。この不安の概念って、確かに一理あるなと思う。
自由だから怖いし、自由だから楽しいし。ゆらゆら揺れながらも、自分の中に揺れない芯があれば自由も楽しめる気がします。
「らしさ」
自分らしさが見つからなくたって、あなたがあなたとして生きている素晴らしさがある。それに気付いてほしい。
「個性」
人と違うということが個性だとしたら、全員に個性がある。そのままの自分を愛せますように。
「深呼吸」
無意識にできるようになってしまった呼吸を意識してするのが深呼吸だと思っています。ぼくは普段、呼吸が浅いんですけど、深呼吸をすると肺の中を空気が通る感覚を改めて感じます。
その時、地球に空気があるから生きられてるんだなって再認識するんです。大袈裟でもなんでもなく人間は地球の奇跡に生かされてるんですよね。
「もしも」
日常には「もしも〇〇だったら…」って考えるタイミングがたくさんあるなって。どうせ想像するなら、もしもの先は明るい方がいいな。
「不安」
不安を消そうとすると不安に意識が向いちゃう気がするから、希望を探す。不安を消さなくても、目にうつる希望が多くなったら一歩踏み出せる気がしてる。
「光と影」
影の反対側には必ず光があるとして、目の前の状況が暗く影っているのなら、日々の選択や行動を今と反対にしてみると何かが変わるかもしれない。
「悲しみ」
悲しいことがあった時、物理的に胸が裂けるように痛くなる。たぶん本当に心は胸にあるんだろうな。
「体温」
人間の体温は体の中心に近付くほど高く安定しているらしい。人間の体で一番温かい場所にあるのが心であり「忠(まごころ)」なんだろうと思う。どんな人だって心が一番あったかい。
「星」
夜景よりも星空を見るのが好きで、暗い場所を探しまわったことがある。当然暗い場所の方が小さな星まで見える。暗闇は普段見えないものを見つけさせてくれる。
「くもり」
分厚い雲を見ていると、その向こうに青空があることを忘れてしまう。星空があることを忘れてしまう。必ずあるのに、信じられなくなってしまうことがある。
見えないだけで、それは必ずあるのに。
「玉響(たまゆら)」
日本語って美しいですね。この玉響(たまゆら)という言葉には《ほんのしばらくの間、一瞬》という意味があるらしい。
この一瞬にもこんなに美しい名前があるってことは、昔の人は「ほんのわずかな時間にも価値があるんだよ」って伝えたかったんじゃないかなって思うんです。
「過ち」
嫌いな「あの頃の自分」はいますか?
自分が嫌いになるほどの過ちは消すことができないから、同じ過ちを繰り返さずに前に進むしかないんですよね。ただ時間の流れが解決する訳ではなく、過ちを犯した自分が小さく見えるくらいの距離まで歩き続けるしか。
「SOS」
本人に自覚はなくても問題行動の奥底にはSOSが隠れていると思っている。
目に余る行動でも目に余らせちゃいけないのが家族で、心にはきっと家族にしか埋められない部分があるんだろうなと思う。
「声」
人間は、口が1つで耳は2つ。単純計算で世界には口の2倍の数の耳があることになる。小さな声だって誰かの耳には届くはず。そう信じて声をあげるんだ。
「居場所」
誰かの幸せが自分の幸せにつながっているから、自分の居場所はどこにだって作れるし増やせるはず。そして、自分の幸せが誰かの幸せにつながって誰かの居場所を作っていく。
「good-bye」
どんな別れも〝良い“別れにできるはずだと願っている。
さようならは〝good“ byeだから。
「正しさ」
自分の正しさと人の正しさは違う。きっと、正しさはぶつけ合うものではなく自分自身を支えるものなんだろうと思う。
誰にも区別されない、誰のことも傷つけない、ただ自分の中で自分のことを支え続ける正しさのことを信念と呼ぶのだろう。
「あの頃」
自分に限らず「あの頃」を望んでしまうと、今頑張ってる自分やあの人を否定することになるのかもしれない。
「今の自分が自分史上最高の自分だ」と常に思えたら、どんなに幸せなことか。
「縁」
自分の人生の模様を決めているのは自分なんだと思う。たくさんの出会いの中でどのご縁を選んで結んで編み込んでいくか。人生の終わりに、美しい模様になっていればいいな。
「日々」
百年に一度だけ咲く花を見た
今日は特別な日だと思った。
でも、
今日見た雲は 昨日とは違う形だし、
今日話したあの人は 昨日より一日歳を重ねたあの人だし、
そう考えたら
同じ一日なんてないんだなって
毎日が特別なんだなって思った。
かけがえのない日々を大切にしていきたい。
オンライン個展「生きるのとなり」完
あとがき
生きていく中でいろんな言葉と出会い、言葉を贈り、言葉で悩み、言葉に救われ、言葉で気持ちを表現してきました。それはみんな同じなんじゃないかなと思います。
画面からも耳からも溢れるように言葉が入ってくる現代だからこそ、時々立ち止まって、身近な言葉の意味や言葉の見方・視点を自分なりに考えることって必要なのかなと。
このオンライン個展「生きるのとなり」がそのきっかけになればとても嬉しいです。最後までご覧いただきありがとうございました。
2020.11.6
詩太(うーた)
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――― 作者プロフィール ―――
詩 太(うーた) https://poet-uta.com
福岡県北九州市出身 詩人・アーティスト
6年間保育士として勤務後、詩人として独立。出会った「ヒト・モノ・コト」を「詩・絵・言葉」に変換して伝える。活動は、県内外での個展開催、詩集出版、題字制作、ライブペイント出演、講演、子ども向けワークショップ開催など様々。
著書:■うたう いきものずかん(2016年出版)■うたう ものことずかん(2017年出版)■うたういきものずかん2(2018年出版)■傘(2019年出版)■タウ爺の旅日記(2020年12月出版予定)
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