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【台湾語学留学】脳が疲れる選択科目「熱門話題」

秋学期の授業紹介を続ける。

前回は月〜金までの同じ時間帯にある「小班」という必修科目について書いた。これ以外に、この大学の語学センターでは選択科目の受講も求められている。ビザの関係で、外国人の語学留学は授業を週15時間以上受けないといけない決まりらしい。必修科目が1日2時間×週5日=10時間なので、選択科目も最低3つは受けることになる。

私の秋学期カレンダー。「當代中文課程」は小班のこと。週5日、いずれも13:10から。このほか月曜15:10から「熱門話題」、水曜の朝8:10から「繪本閱讀與討論」、木曜15:10から「華語導覽解說」という選択科目を受けている

月曜午後に受けているのが「熱門話題」という授業だ。直訳するならば「熱い話題」。英語に翻訳して「Hot Topics」と言ったほうが分かりやすいかもしれない。いろいろな時事問題について、先生やクラスメートたちと議論するクラスである。

時事問題といってもかなり幅が広いので、週ごとにお題が決まっている。

たとえばある週は「気候変動」、その次の週は「医療&健康」。「人権」とか「教育問題」という週もあった。今学期は最後の週に「両岸関係」というお題も掲げられている。両岸というのは台湾海峡をはさんだ中華人民共和国と中華民国(=台湾)のこと。なかなかセンシティブな話題だけに、どんな議論になるのかいまから楽しみだ。

授業の主な流れはこんな感じ↓。

2時間のうち、前半の1時間は老師(=先生)が提示した時事ネタをもとに、クラスメートと議論する。たとえば医療&健康だったら、新型コロナウイルスの予防のために台湾では漢方薬を飲むひとが増えた…という調査があって、みなさんはどう思いますか? そもそも漢方って信じますか? みたいな話だった気がする(うろ覚え)。

「人権」では、台湾の漁業関係者が、船員たちの生活水準を保障する国際基準を受け入れるかどうか決めあぐねている……みたいな話題が紹介されていた(気がする)。受け入れるべきですか? 受け入れないべきですか? どうしてそう思うのですか? そもそも国際基準ってなんのためにあるんでしょう? 的な発言を求められる。

後半の1時間は学生同士でグループを組み、それぞれお題に沿って持ち寄ったニュース記事をお互い2〜3分で紹介しあう(このニュース探しと要約が毎週の宿題だ)。用意してきた要約を読み上げるだけだとまず伝わらないので、毎回身振り手振りを加えながら必死になって口を動かす。脳が疲れる。

持ち寄るニュース記事自体は母国語のものでもいいのだが、その要約とクラスメートへの説明は当然ながら中国語じゃないといけない。ニュース探しは母語を使うのが圧倒的に楽だけれど、そのぶん、その話題を150〜200字の中国語にまとめるときは辛い。

最後に学生同士で「このひとの紹介したニュースが面白かった!」という投票をする。普段からニュースに触れているひとは、やはり紹介する記事もセンスが光っていて、毎回のようにクラスメイトの票が入っている気がする。

ちなみに私がこれまでに宿題で選んだニュース記事は以下の通り。

気候変動:難民の発生理由、「気候変動」が「紛争」上回る
便利生活:「デジタル中毒」デトックス旅が人気
医療健康:新型Apple Watchに体内アルコールの計測機能?
人権:欧州で「つながらない権利」求める声
教育:「出世払い式」の教育ローン、日本で黎明期
経済:日本の寿司職人見習い「海外志望」が多数派

私はどちらかというと時事問題には普段から触れているほうなので、記事をイチから探すというよりは、「この議題なら確かあんな話があったっけ」とあたりをつけてから該当する記事を探している。毎回ひとひねり加えているつもりなんだけど、クラスメートの投票で一番になったことはありません。

けどね、一番になると、授業の最後にあらためて全員の前でプレゼンを求められる。とにかく頭を使って脳が疲れる授業なので、最後に何票か入るけど1番にはならない、いまくらいの状態が個人的には心地よいです……。


【2022/10/20の日記】

机に向かっての勉強時間は3時間11分。

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