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2025年入試の時事問題を考える その13

無料公開記事その13です。
今日は人口、情報化社会(生成AIなど)、人権問題を紹介します。

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2025年入試の時事問題を考える|田中則行 (note.com)

(3)人口

 2024年入試ではインドが人口世界一になったことを聞いてくる学校が結構ありました。しかし、これも多くの人が理解していますので、時事問題として前面に出ることはないでしょう。
 それでは人口について継続して出るテーマは何でしょう。それは少子化対策です。現在も日本の出生数は減少、人口が年間で数十万人減少しています。最近は全国の自治体の約4割が消滅可能性都市であると報道されました。少子化対策が急がれます。
 少子化については少子化が引き起こす問題と対策が狙われる可能性が高いです。問題については労働力の減少などが考えられます。一方対策については国、地方自治体、企業、家庭と様々な立場からの取り組みが考えられます。それらについて身近で起きている事に関心を持ちながら対策を考えるとよいでしょう。

(4)情報化社会(AIの進化)

 AIの進化が劇的に進み、社会が変化する可能性があります。そうした中、新たなAIであるChatGPTが注目されています。進化する科学技術を使うことの利点や問題点については2024年入試でも出題されました。2025年入試も継続して出題される可能性は十分にあります。
 具体的にはChatGPTのようなAI技術の使い方の問題点や扱い方について考えさせる問題が出るかもしれませんまた、SNSなどの情報発信の在り方について考えさせる問題も出る可能性があります。特に最近はなりすましによる詐欺被害が問題になっています。こういうメディアリテラシーへの考え方について出題する学校もあるでしょう。
 情報化社会は日々進化しています。だからこそ情報化社会を含む新しい技術に対してどう取り組むべきかを考えさせる問題が出る可能性があります。

(5)人権問題

人権に関するものとして次の3つが注目されるでしょう。
①男女差別(ジェンダー)
②難民問題
③ヤングケアラー
 
①については最近の入試でも扱われるジェンダーギャップ指数に関する問題が出る可能性があります。https://www.gender.go.jp/international/int_syogaikoku/int_shihyo/index.html

 日本の場合、経済分野と政治分野が低いことが話題になります。ですのでそれにちなんだ問題が出る可能性が十分に考えられますし、実際に出ています。
 それ以外にも先述した少子化対策とも関連づけて出題する可能性があります。
 また、性に対する多様な考え方について出す学校が増えてくるかもしれません。女子の方が男子より性に関する理解が早く、女子中でこうしたテーマの問題が出題されやすいです。実際、数年前にある女子中で同性婚をテーマにした問題が出たことがありました。
 このテーマは家庭の考えが大きく反映されます。ですので塾で話すことについ二の足を踏んでしまいます。家庭で会話する機会を持ち、理解を深めて下さい。

 ②の難民については、2021年の東京オリンピック、2022年のロシアのウクライナ侵攻がきっかけで注目されるようになりました。そして政府も難民の受け入れについて徐々に方針を変えつつあります。難民への対応の変化や法務省の動きについて関心を持つといいでしょう。例えば外国人の入国などの管理を行う出入国在留管理庁は法務省の外局です。
 
 ③のヤングケアラーについても2023年4月に発足したこども家庭庁などにより具体的な対策が進みつつあります。ただし対策に動き始めたばかりですので具体的な成果が出るには時間がかかります。また、受験生と同年代の子たちが抱えているテーマですので、学校としては関心を持ってほしいという思いから来年の入試でも継続して出題されると思います。

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